長生き17歳セキセイインコの晩年の病気:肝疾患・尾脂腺腫瘍・斜頸【体験談】

長生き17歳セキセイインコの晩年の病気体験談
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長生きしているセキセイインコの晩年、特に病気について、正しい知識を持って愛鳥の健康を守りたいと考える飼い主の方は多いのではないでしょうか。

高齢になったセキセイインコには、肝臓疾患、斜頸、尾脂腺腫瘍など、特有の病気が現れやすくなります。これらの病気は早期発見と適切な治療選択により、愛鳥の生活の質を大きく左右します。

実際に17歳まで長生きしたセキセイインコの体験談では、14歳で肝臓疾患、15歳で斜頸、16歳で尾脂腺腫瘍と複数の病気を経験しながらも、適切な治療により長寿を全うした事例が報告されています。

肝臓疾患では羽色の変化が顕著に現れ、治療には年単位の長期間を要することがあります。尾脂腺腫瘍では年齢に応じた治療選択が重要になります。

長生きセキセイインコ

この記事では、セキセイインコの晩年に起こりやすい病気の症状、治療方法、予防策について、実際の体験談を交えながら詳しく解説していきます。

高齢のセキセイインコの病気は、若い個体とは異なる配慮が必要になります。手術のリスク、治療期間、ストレス耐性など、様々な要因を総合的に判断する必要があるからです。

愛鳥の晩年を少しでも快適に過ごさせてあげるために、ぜひこの記事を参考にしてください。

この記事でわかること
セキセイインコの晩年に多い3つの代表的な病気
肝臓疾患による羽色変化の症状と治療期間
斜頸の経過と自然治癒の可能性
尾脂腺腫瘍の治療選択肢と高齢鳥の手術リスク
晩年の病気予防方法と定期健診の重要性
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このブログは 30羽以上の鳥と暮らす愛鳥家が執筆・監修・運営するインコ専門サイトです。セキセイインコとオカメインコを中心に、インコ飼育のコツや裏ワザ・愛鳥家の体験談・鳥類にまつわるトレンドニュース等を紹介します。

長生きセキセイインコの晩年の病気【体験談】

肝臓疾患

斜頸

尾脂腺腫瘍

セキセイインコの肝臓疾患(14~16歳)

セキセイインコの飼い主の寄稿

私のセキセイインコは元々は青色でしたが、肝臓疾患で頭の部分からじわじわと青色が減っていき、色抜けが少しずつ全身に広がりました。その肝臓の治療を始めたのが2020年。私のセキセイインコ、14歳の春でした。

インコの肝臓疾患の治療では、飲み薬とビタミン剤が処方され、ビタミン剤は液体で粉薬は飲水に1包、同様にビタミン剤も1滴入れて、混ぜて毎日あげていました。

薬をきちんと飲んでもらうために、小松菜等の水分が取れるおやつを我慢してもらいました(飲水量のコントロールのため)

薬は約2ヶ月分出ましたので、2ヶ月おきに通院して状態を見て、薬の量を調節してもらいました。

高齢だったこともあり、また状態が悪化しないように薬の濃度を薄くして投薬を継続。肝臓疾患の治療はすぐに効果が出るわけではなく、元の羽の色に戻るまで2年半ほどかかりました。

インコの体型が肥満でもなく適性体重であっても、血液検査で中性脂肪の数値が高いことから「隠れ肝疾患」「隠れ脂肪肝」が見つかることがあります。また、インコの肝臓疾患は、嘴にも現れます。

血中脂質が高くなっても羽色の変色が現れることがあります。

見た目の変化だけで肝臓疾患かどうかは判定できないため、確定診断は動物病院で血液検査をしてもらいましょう。インコの肝臓疾患の治療食(ラウディブッシュ・フォーミュラAL)は市販されていないので、動物病院で相談してください。

セキセイインコの斜頸(15~16歳)なぜか自然に1年で治ってしまった

私のセキセイインコは斜頸にもなりました。頭が真っ直ぐにできなくなり、常に傾いている(首をかしげている)ような状態です。

この状態に気づいたのが2021年春頃(当時インコは15歳)なんとなく違和感があり、かかりつけの病院を受診して「斜頸」と診断されました。斜頸は神経からくるもので、治療法がないとの説明を受けていました。

そう言われてしまえば、インコを見守ってあげることしか出来なかったのですが、私のインコは斜頸と診断されてから約1年で徐々に首の傾きがなくなってきて、斜頸が最終的には完治したのです。

理由はわかりませんが、斜頸には治療法はなくとも治る可能性はある病気ではないか…と思いました。

セキセイインコの尾脂腺腫瘍(16~17歳)

尾脂腺腫瘍という小さなできものが尾羽の辺りにできたのに気づいたのは、2022年7月末のことでした。

尾脂腺腫瘍は治療薬はなく、麻酔して外科手術で腫瘍を切除する方法があると説明されました。ただ、手術をしても再発する可能性もあることや、麻酔や出血を伴う手術はリスクが大きいこともお聞きしていました。このとき私のインコは16歳でしたから

高齢であることから命の保証は出来ません。

…と説明されたので、外科手術は断念しました。

腫瘍が小さく その根元が細ければ、糸で腫瘍の根元を縛り、しばらくそのままの状態にして腫瘍を壊死させて取り除く方法もありました。

しかし私のインコは荒鳥に近く、普段から餌や水を取り変えるだけでもビビって避けてしまうことから、なるべくストレスをかけることは控えたくてその方法も断念しました。

漢方薬治療

もう一つの方法として、獣医から漢方薬を提案されました。

漢方薬を使う手もあります。気休めにしかならないかもしれないけど。

私のインコにとっては、それがいちばんストレスがかからない方法かもしれないと思った私は、漢方薬治療をやってみることにしました。漢方薬は肝臓の薬に追加で入れているので、味は更にまずかったと思いますが、私のインコは飲んでくれていました。

漢方薬を飲み始めの頃の腫瘍の大きさは、小指の第1関節分位の長さで、根元は細かったのです。それが漢方薬を飲み始めて2ヶ月ほどで腫瘍がカサカサに乾燥し始めました。

そしてある日、いつも通りケージの掃除をする時に「これはなんだろう?カサカサになったインコのフン?」…と思ってよく見たら、乾いた腫瘍が自然に取れて落ちていたのです。

ですが、その腫瘍の根元は残っていたと思われます。2ヶ月くらい経ってから同じ場所にまた小さな腫瘍ができて、じわじわと大きくなってきて、前回の腫瘍の1.5倍ほどになりました。

根元ががっしりとしていたので、たぶん糸で縛って取るような手法でも取れない太さだったと思います。尾脂腺腫瘍が再発しやすいのは事実のようで、私のインコは再発したのです。

そのあとは、腫瘍にどんどん栄養をとられていき、1ヶ月で体重が5gほど落ちたところで亡くなりました。

うちの子に若さや体力があったなら、尾脂腺腫瘍の外科手術を選択したと思いますが、当時17歳。セキセイインコの平均寿命をはるかに超えた年齢でしたから、これまでの選択肢が正解であったと、今でも私は思っています。

小鳥の病院

晩年には、毎回酸素吸入と薬、ビタミン剤、糞便検査等(たまに爪切り)で、通院する度に10,000円前後の治療費がかかりました。私のインコは荒鳥に近くて人慣れしておらず、診察するだけでも毎回パニックでしたが、最期まで懸命にがんばってくれたと思います。

17歳まで長生きし、毎日癒しを与えてくれた愛鳥に、今は感謝しかありません。
【体験談はここまで】

長生きインコの晩年によくある質問と回答

長生きセキセイインコの晩年によくある質問

セキセイインコは何歳から「晩年」と考えるべきですか?

セキセイインコの平均寿命は7〜10年とされているため、一般的には7歳頃から晩年と考えられます。ただし、個体差が大きく、10歳を超えても元気な子もいれば、5歳頃から老化の兆候が見られる子もいます。

年齢よりも、活動量の低下、羽艶の変化、食欲の変化などの身体的なサインを観察することが重要です。

晩年のセキセイインコに現れる病気の初期症状はどのようなものですか?

晩年の病気の初期症状として、羽色の変化(特に青色部分の退色)、食欲不振、活動量の低下、呼吸の変化、フンの状態変化、体重減少などが挙げられます。また、止まり木にとまる姿勢の変化、頭部の傾き、羽根の膨らませ方の変化なども重要なサインです。

これらの症状は単独ではなく、複数組み合わさって現れることが多いです。

高齢のセキセイインコの健康診断はどの程度の頻度で受けるべきですか?

7歳以上の高齢セキセイインコは、年に2〜3回の定期健康診断を受けることが推奨されます。血液検査、レントゲン検査、便検査を含む総合的な検査により、肝機能障害や内臓疾患の早期発見が可能になります。

症状が現れてからでは治療が困難になる場合が多いため、予防的な検査が特に重要になります。

在宅で高齢セキセイインコのケアをする際の注意点は?

在宅ケアでは、室温管理(24〜26℃程度)、湿度管理(50〜60%)、静かな環境の確保が重要です。また、薬の正確な投与、食事量の記録、体重測定、フンの状態観察を日課にしましょう。ケージ内の配置も工夫し、止まり木を低めに設置したり、餌や水を取りやすい位置に配置したりする配慮が必要です。

高齢セキセイインコの食事管理で気をつけるべきことは?

高齢期には消化機能が低下するため、消化しやすいペレット中心の食事が推奨されます。種子類は高脂肪のため控えめにしましょう。肝臓疾患がある場合は、獣医師の指導のもと療法食を使用することもあります。食事量の減少が見られる場合は、少量ずつ頻回に与える方法も効果的です。

セカンドオピニオンを求める場合のタイミングと選び方は?

治療効果が見られない、診断に疑問がある、手術の必要性に迷いがある場合にセカンドオピニオンを検討しましょう。鳥類専門医や鳥類診療に精通した獣医師を選ぶことが重要です。初回診療時の検査結果や治療経過をまとめた資料を準備し、現在の治療方針と併せて相談することで、より適切な判断ができます。

最期の看取りの際に飼い主ができることは何ですか?

最期の時期には、愛鳥が安心できる環境を整えることが最も重要です。慣れ親しんだケージで過ごさせ、適切な温度管理を行い、静かで落ち着いた環境を提供しましょう。

無理な治療は控え、痛みや苦痛を和らげることに重点を置きます。家族みんなで愛鳥との時間を大切にし、これまでの感謝の気持ちを伝えてあげてください。

セキセイインコの晩年の病気は早期発見と適切な治療選択が重要【総括】

長生きセキセイインコの晩年の病気まとめ

体験談のセキセイインコの晩年には肝臓疾患、斜頸、尾脂腺腫瘍が現れた
肝臓疾患では羽色変化が主な症状として現れる

斜頸は治療法がないとされるが自然治癒の可能性もあるようだ
尾脂腺腫瘍の治療の高齢個体の手術は麻酔や出血のリスクが高い

肥満防止と定期健診が病気予防の基本
年1〜2回の血液検査とレントゲン検査が推奨
鳥の年齢と体力を考慮した治療選択が最重要

セキセイインコの晩年は様々な病気のリスクが高まりますが、適切な知識と準備があれば愛鳥との時間をより良いものにできます。日頃からの健康管理と定期的な検診を心がけ、愛鳥の状態変化に早めに気づいてあげることが大切です。

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