インコのバンブルフット【趾瘤症】保護テープと止まり木で予防する対策法

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インコのバンブルフットは、足の裏に赤い腫れや潰瘍ができる病気で、放置すると歩行困難になることも。この病気は自然界ではほとんど見られず、主に飼育下のインコに発生する特有の疾患です。原因は不適切な止まり木の使用や体重増加、硬い床面での生活など、複数の要因が関わっています。

「うちのインコの足が赤くなっている」「最近止まり木に乗りたがらない」という症状に心当たりはありませんか?これらはバンブルフットの初期症状かもしれません。早期発見と適切な対応が重要で、進行すると治療が難しくなることもあります。

バンブルフットの治療には、症状に応じて抗生剤やコーバン(足用保護具)の使用、環境改善などが効果的です。しかし最も重要なのは予防であり、自然木のような太さが変化する止まり木の使用や、床材を柔らかくすることで発症リスクを大幅に減らすことができます。

この記事では、インコのバンブルフットの症状、原因、治療法、そして効果的な予防策について詳しく解説します。大切な愛鳥の足の健康を守るための知識を身につけましょう。

この記事でわかること
バンブルフットの症状と進行度
バンブルフットの主な原因と予防策
効果的な治療法と自宅でできるケア
おすすめの止まり木と床材の選び方
獣医師に相談すべきタイミング

この記事を読むことで、バンブルフットの早期発見方法や効果的な予防策、そして万が一発症した場合の適切な対応がわかります。愛鳥の健康と快適な生活のために、ぜひ最後までお読みください。

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このブログの中の人(執筆・監修)は30羽以上のオカメインコと暮らす愛鳥家。インコ・オウム飼育を中心とした小鳥との付き合い方を、飼い主の実体験を元にした知識や、今すぐ使える有益情報をプラスしてお届けします。様々な小鳥の飼育・繁殖・野鳥の一時保護などを経験しましたが、私と小鳥たちとの関わりは生業ではなく あくまでもライフワーク。このブログでは 無償の愛と癒しをくれる愛鳥たちへの返礼に「しあわせインコの育て方」の気づきを発信していきます。

【 もくじ 】

インコのバンブルフットとは?症状と原因を詳しく解説

インコのバンブルフット

インコのバンブルフット(趾瘤症)は、足の裏に赤い腫れや潰瘍ができる病気で、放置すると歩行困難になることも。この病気は自然界ではほとんど見られず、主に飼育下のインコに発生する特有の疾患です。原因は不適切な止まり木の使用や体重増加、硬い床面での生活など、複数の要因が関わっています。

インコの足裏が赤くなったり、硬くなってタコができている状態をバンブルフットといいます。趾瘤症(しりゅうしょう)とも呼ばれるインコに多い足の病気です。

バンブルフット(趾瘤症)は止まり木に接する部分で起こるので、こじらせてしまうと痛みが強くなったり、その部分から感染症が起きたりと、鳥にとってとてもつらい状況です。

老鳥だけに起こるのかと思いきや、若い鳥にも頻発するので、予防することと早期発見を心に留めて 愛鳥の観察をする必要があります。

バンブルフットは自然治癒できる?趾瘤症になる原因は?

バンブルフットの自然治癒

原因は、肥満や腫瘍そして腹水による体重の増加、片方の足の障害、老化などによる握力の低下、太さや材質の合わない止まり木の使用など、足の裏に負担がかかるような条件が重なる事により発症します。
引用元:さつき台動物病院

バンブルフット(趾瘤症)の症状は、初期は足の裏が少し赤くなる程度ですが、悪化すると足裏のタコが邪魔をして止まり木をうまくつかめなくなってきます。

さらに悪化すればインコが足を自由に動かせなくなったり、痛みも生じて歩行困難になったりします。

バンブルフット(趾瘤症)は一度治っても再発しやすく、ひどい場合には敗血症で死亡することもあります。

治療をせずに放置し、止まり木などの足回りの環境をひとつも改善しなければ、自然治癒はまず無理です。

体重管理はバンブルフット予防の重要なポイントです。鳥類獣医師の海老沢和荘先生によれば、体重が増加すると足底に圧力がかかることでバンブルフットが発症することがあります。適切な食事管理と定期的な運動で、愛鳥の体重を健康的に保つことが大切です。

バンブルフットの初期症状と進行度

バンブルフットの症状は進行度によって異なります。初期症状を見逃さないことが早期治療につながります。

初期症状:足裏が赤くなり、軽い腫れがみられる
中期症状:タコや硬化が進み、止まり木につかまりにくくなる
進行症状:痛みが強まり、片足で立つことが多くなる
重度症状:膿瘍が形成され、感染が広がる可能性がある

バンブルフットの進行段階と症状
段階 主な症状 緊急度
初期 足裏の赤み、軽い腫れ 早めに獣医に相談
中期 タコ、硬化、歩行異常 獣医の診察が必要
進行期 痛み、片足立ち、止まり木回避 早急な治療が必要
重度 膿瘍形成、全身症状 緊急治療が必須
※症状は個体によって異なる場合があります

早期に症状に気づくには、インコの足をこまめに観察することが大切です。特に止まり木にとまっている時やケージの側面につかまっている時に足裏の状態を確認しましょう。

オカメインコのバンブルフット(閲覧注意動画)

インコのバンブルフットは若くて健康でも老鳥でも起こる

インコの足の裏のことだけにバンブルフットは発見に時間がかかることが多く、インコの動きに変わった様子がなければなかなか飼い主は気づきません。

たまたまケージの側面に掴まったインコの足の裏を見て驚いたり、赤く腫れあがってからはじめて気がつく飼い主も少なくありません。

バンブルフット(趾瘤症)は不適切な止まり木の使用による足裏への負担や血行不足など、さまざまな理由が原因で発症します。

バンブルフットの診断と治療法

獣医師の海老沢和荘先生によると、バンブルフットの治療法は症状によって異なります。

感染徴候がない場合は抗生剤は不要
感染が認められる場合はアモキシシリンが第一選択薬
動物用AHYPクリームの使用が効果的
コーバン(足用保護具)の併用も推奨

しかし、最も重要なのは原因となる負担を減らすことです。クリームを塗っても、止まり木や体重などの根本的な問題を改善しなければ症状は進行してしまいます。治療と同時に生活環境の改善が不可欠です。

海老沢先生の回答から、バンブルフット(趾瘤症)に関する重要な医学的知見が得られました。特に興味深いのは、食事よりも体質や体重の影響が大きいという点です。民間療法や噂(豆苗がハバキの原因など)に惑わされず、獣医師の指導のもとで適切な対策を講じることが大切です。

すべての症例で外科的処置(ハバキを取るなど)が必要なわけではなく、症状の程度に応じた治療法を選ぶべきという専門家の見解は、飼い主にとって安心材料になるでしょう。

バンブルフット治療の流れ
  • STEP1
    症状の確認
    足の裏の赤みや腫れ、痛みの有無を確認します。インコの行動に変化がないか観察しましょう。
  • STEP2
    獣医師への相談
    症状が見られたら、まずは鳥類に詳しい獣医師に相談しましょう。自己判断での治療は避けてください。
  • STEP3
    環境の改善
    獣医師の指導に従いながら、止まり木の交換や床材の見直しなど、環境の改善を行います。
  • STEP4
    治療の実施
    処方された薬や治療法を正確に実施します。コーバンなどの保護具も効果的です。
  • STEP5
    継続的な観察
    治療後も足の状態を定期的に観察し、再発の兆候がないか注意します。
  • STEP6
    予防策の継続
    治療が終わった後も、適切な環境維持と定期的な健康チェックを続けましょう。

インコのバンブルフットは止まり木だけでなくかたい床や肥満が原因でも起こる

止まり木だけでなく、硬い床での生活や体重増加もバンブルフット(趾瘤症)の原因です。

足にできたタコや褥瘡(床ずれ)のようなものですから、インコの足裏だけでなく踵にもこれらの症状が現れます。

生活環境を改善することはもちろん、体重の管理にも気を配る必要があります。

体重増加は単なる肥満だけでなく、腫瘍や腹水による場合もあります。足に現れた障害を甘く見ないで、
動物病院に相談することが賢明です。

バンブルフット対策:止まり木に保護テープを巻くだけでも趾瘤症予防になる

バンブルフット対策

バンブルフット対策の中でも最も手軽で効果的なのは、止まり木の改善です。適切な素材や太さの止まり木を用意することで、足の負担を大幅に軽減できます。

止まり木に保護テープを巻いてあげる方法が、バンブルフット(趾瘤症)の予防や改善のために簡単にすぐにできる対策です。

バンブルフット(趾瘤症)は早期発見・早期治療で改善が見込める疾患ですので、止まり木の改善と、日頃から足を含めた全身のチェックをこまめにすることが大切です。

バンブルフット(趾瘤症)かも?と気になったときには、まずは一度獣医さんに相談することをおすすめします。

インコのバンブルフット対策で止まり木に巻く保護テープはどんなもの?

凹凸のないつるつるした止まり木に止まっているインコは、人間が硬い板の上で正座しているようなものです。そう考えるとつらいですよね。

早急にインコの足のためにクッションをつけてあげたいものです。

人間でいうところの座布団が、インコにとっての止まり木に巻く保護テープなのです。

インコは太すぎる止まり木はうまく掴めませんし、ボリュームがあるものをまくと中身をつついて出したり、誤飲する恐れがありますので、薄い保護テープを巻いてあげるのがおすすめです。

止まり木に巻く保護テープは自着生テープを使います。

止まり木の保護テープは人間が使うテーピングでも代用可能ですが、医療用に作られているものの中には湿布薬のようなニオイがするものもあります。

この独特なニオイが鳥体にどんな影響を与えるかわかりません。人間用の鎮痛効果のある湿布に使われているサリチル酸メチル…これは揮発性で「鳥に有害である説」がありますので、自着テープならどれでもいいと考えない方がいいです。

過去にアロマディフューザーが原因でオカメインコが亡くなった事故も起きていますので、小さな小鳥に使うものは神経質すぎるくらいでちょうどいいです。

飼い主にもはっきりとわかるニオイはインコにとって刺激が強すぎたり、場合によっては命の危険にも及びます。

よって、インコの止まり木用に販売されている保護テープを使用するのが安全です。

インコの止まり木の保護テープの巻き方!簡単だがコツがある

自着性の保護テープは止まり木にくるくる巻いていくだけなので使い方が難しいことはないのですが、巻き方にコツがあります。

一か所に巻く量を一定にしない(均一にきれいに巻かなくていい)

この巻き方で バンブルフット(趾瘤症)の予防効果が期待できます。

自然木の止まり木は所々がごつごつしていて太さが一定ではないように、保護テープを巻くときにも厚みに変化をつけてみるのがいいです。

保護テープを多めに巻つけるところ、少なくするところ…というように変化をつけると、さらにインコの足への負担を軽減できます。

多めに巻くといっても何重にも巻くと太くなりすぎてインコがつかめなくなってしまうので、二重もしくは三重程度で大丈夫です。

多少の余裕を持たせながら巻いていく

保護テープはよく伸びる特徴がありますが、引っ張りながら強く巻きつけるとクッション性は減ってしまいます。

保護テープの効果を十分に発揮するためにはほんの少しだけゆるく、余裕を持たせながら巻くのがおすすめです。

少しずつインコに保護テープに馴らすことから始めていく

インコのなかには保護テープを巻いた止まり木を拒絶する個体も少なくありません。ビビりが多いオカメインコなどは、保護テープを巻いた止まり木に慣れるまで少し時間がかかる子もいます。

保護テープを巻いた止まり木を見せて歩み寄りながら、時間をかけて少しずつ慣れてもらいましょう。

インコの抵抗感を少なくさせるためには、以下の2つの対策が有効です。

保護テープを巻いた止まり木を鳥かごのそばにしばらく置いておく
止まり木の一部だけに保護テープを巻く

警戒心の強いインコには新しいものを使用する前にそれをインコの視界に入るようにしておくと「あれは怖いものではないのだ」と理解して、受け入れるのも早くなるでしょう。

保護テープの色選びのコツ

保護テープの色はブラウン系、ホワイト系といくつか種類はあります。

もともと使っていた止まり木に近いナチュラルな色のほうがインコの抵抗感は少ないのですが、すでにバンブルフット(趾瘤症)になって足に傷があるインコには汚れや出血などがすぐにわかるように、薄い色合いの保護テープの方が異変に気付きやすいかもしれません。

保護テープの保管の注意

一度に全量の保護テープを使用しない場合、使い残しの保護テープは 水に濡れない 湿度の低い場所…で保管しましょう。

保護テープの多くは使用前に湿ると粘着力が落ちてしまいます。

また、保護テープは直射日光が当たったり、高温になる場所には置かないでください。

熱で保護テープが変色したり接着面がベトベトにくっつく恐れがあります。

止まり木や保護テープを清潔に使うための工夫

バンブルフット(趾瘤症)では足裏が負傷しているケースが多いです。糞や汚れが傷口について菌が体内に侵入しないように気を配る必要があります。

保護テープを巻いたあとの止まり木は水洗いできないので、巻く前に止まり木を消毒してきれいな状態にしておきますが、止まり木の予備を用意しておけば、いつもきれいな状態をキープできます。

インコのバンブルフット

止まり木の保護テープの巻き換えの頻度は、衛生面を考えると週に1度がおすすめです。

バンブルフット(趾瘤症)は発症例が多くて再発しやすい病気ですので、発症を未然に防ぐために、今から止まり木に保護テープを巻く予防対策を講じておくことが大切です。

バンブルフットの初期症状と自宅での管理方法

バンブルフットの初期症状

バンブルフットの初期症状を見逃さないことが、早期治療と予防に重要です。以下の症状が見られたら注意が必要です。

足の裏が赤くなる(最も初期の症状)
足裏に硬いタコのような隆起ができる
止まり木に止まる姿勢や体重のかけ方が変わる
片足で立つことが増える
足を引きずるようになる

初期症状の段階であれば、環境改善と獣医師の指導のもとでの適切なケアで改善する可能性が高まります。

バンブルフットが疑われる場合の自宅管理としては

止まり木に保護テープを巻く
多様な太さの自然木パーチを導入する
獣医師に推奨された保湿クリーム(AHYP Creamなど)を適用
適切な体重管理のための食事見直し
止まり木や床の清潔さを保つための定期的な清掃

バンブルフットの自宅管理は可能ですが、症状が進行している場合や感染が疑われる場合は必ず専門家の診察が必要です。自己判断での抗生物質の使用は避け、獣医師の処方と指導に従うことが重要です。

また、予防策として環境改善(適切な止まり木・保護テープの使用)と並行して、定期的な健康チェックの習慣をつけることで、多くの問題を早期に発見できるでしょう。

オカメインコとセキセイインコのバンブルフット対策の違い

オカメインコとセキセイインコのバンブルフットの違い

バンブルフット

種類によってバンブルフットのリスクや対策が若干異なります。オカメインコとセキセイインコの場合、以下の点に注意が必要です。

オカメインコのバンブルフット対策

体重が比較的重いため、止まり木の太さ選びが重要
足への負担を分散させるためにより多様な止まり木を用意
保護テープの巻き加減に注意(太すぎると足が届かない)
警戒心が強いため、新しい止まり木への慣らし期間を長めに
足裏のチェックをこまめに実施

セキセイインコのバンブルフット対策

活発に動く習性を活かした運動環境の整備
細めの止まり木も適度に配置
保護テープの巻き方は薄めでOK
ケージ内の配置に変化をつけ、同じ場所に常に止まらないよう工夫
足裏の状態変化を定期的に観察

種類によって体重や行動パターンが異なるため、バンブルフット対策にも若干の違いがあります。

オカメインコは比較的大型で体重があるため、足への負担が大きくなりがちです。一方、セキセイインコは小型ながら活発に動き回る傾向があるので、多様な止まり木の配置が効果的です。どちらの種類でも、定期的な足のチェックと環境の見直しが重要であることに変わりはありません。

海老沢先生が指摘するように、体重管理と適切な止まり木の選択が予防の基本 となります。

バンブルフット予防と早期発見のためのチェックポイント

バンブルフットの早期発見

バンブルフットを予防し、早期発見するために、以下のポイントを日常的にチェックしましょう。

足裏の色に変化がないか(赤みは初期症状)
足の裏に硬いタコや腫れができていないか
インコの止まり方に変化がないか(片足で立つことが増えるなど)
止まり木を避けるようになっていないか
止まり木から落ちることが増えていないか

インコは体調不良を隠す傾向があるため、足の異常に気づくには日常的な観察が欠かせません。

定期的に次のような機会を設けて足の状態をチェックしましょう。

ケージ掃除の際に足元を観察
放鳥時に透明なアクリル板などに止まらせて足裏を確認
定期的に手に乗せて足の状態を確認
体重測定を習慣づけて適正体重を維持
年に1回は獣医師による健康チェックを受ける

バンブルフットは早期発見・早期対応が非常に重要です。進行すると治療が難しくなり、鳥の生活の質を著しく低下させてしまいます。

海老沢先生のアドバイスにあるように、環境改善と体重管理が最も重要な予防策ですが、それに加えて飼い主による日常的な観察も欠かせません。特に足裏は普段見えにくい部分なので、意識的にチェックする習慣をつけることが大切です。症状に気づいたら、自己判断せずに速やかに獣医師に相談しましょう。

止まり木は自然木がいい!爪の伸び過ぎ防止にもつながる足にやさしい止まり木5選

足にやさしい止まり木

多くの方が使っている止まり木は、元々ケージに付属してくる表面がつるつるとした凹凸のないシンプルな止まり木ではないでしょうか。

そういう止まり木は一見すると足にやさしそうに見えますが、実は鳥の足への負担が大きく、凹凸がない分滑りやすくなっています。

このような止まり木ではインコは止まり木から落下しないように!と余計な力を足に入れることになり、それがバンブルフット(趾瘤症)につながることもあります。

あまり止まり木から動かないインコや老鳥はつるつるの止まり木では足の血行不足にもなりやすく、バンブルフット(趾瘤症)のリスクが高まります。

足が悪くなったり止まり木に止まれなくなる原因はいろいろありますが、鳥も年齢と共に筋肉量が低下するので、今まで使っていた止まり木からでも落ちてしまうようになる個体が多いのです。

老鳥インコだけでなく、若い鳥にも多く発症するバンブルフット(趾瘤症)を予防するためには、止まり木に工夫をすることが有効です。

インコのバンブルフット

インコの止まり木は自然木のものがおすすめです。自然木は爪の伸び過ぎ防止のメリットもあります。

市販のロープパーチでも自然木パーチと同様の効果はありますが、編み込み部分の劣化によりほつれたロープをインコが誤飲する事故がありましたのでおすすめしません。現在ロープパーチを使っている方は インコの事故予防のため、頻繁に糸のほつれをチェックするようにしてください。

いろいろな止まり木が出回っていますが、ここでは国内メーカーの自然木パーチと、ミネラルブロックを使ったものなど「自然木」ではない機能性の止まり木も紹介しています。

kawai ニームパーチ(カワイニームパーチ)

化学薬品不使用。「森の医者」と呼ばれるニームの木でつくられた人気の止まり木です。ニームは虫を寄せ付けないといわれています。

多くの飼い主さんが、ツルツルした止まり木でバンブルフットになった愛鳥の治療後に、獣医師からのアドバイスで太さの違う止まり木を導入しています。実際に、ニームパーチはSサイズでもアキクサインコまで対応でき、Lサイズはオカメインコのような大きめの鳥に適しているようです。

足の負担分散という機能性だけでなく、ニームには原虫や足の感染症への効果も期待されており、セキセイインコやオカメインコがよくかじる様子も報告されています。サイズ選びの際は、鳥の種類に合わせて選ぶとよいでしょう。

マヌーミネラルパーチ:カクタスパーチ(サボテンの止まり木)風

これは 一見するとサボテンでできた止まり木と思いきや、「木」ではありません。マヌーのミネラルブロックです。

野生のインコがマヌー川岸壁の土を食べるのは、決まった時期に食べる餌に含まれる毒素を自ら解毒するため。アルカリ性の土壌を食べてデトックスしています。

止まり木をマヌーミネラルブロックで作っているので  天然鉱床と同じ必須ミネラル成分が含まれ、かじればミネラルの補給ができます。

ミネラルは鳥自身が欲する時に必要量を摂るものですが、本来の用途通り 止まり木としての使用はもちろんのこと、飼育下の鳥たちはかじってくちばしを研いでみたり、破壊して遊んだりと、ストレスを発散するのにももってこいです。

バンブルフットのケアとして、オカメインコの飼い主の間でも注目されている商品です。見た目よりも実用性に優れており、警戒心が強いオカメインコでも1ヶ月程度で慣れて愛用するケースが報告されています。

また、くちばし・爪のケア効果も高く、わざわざ病院に連れていく手間が省ける点を評価する方もいます。

SANKO ラタンパーチ

ラタンパーチ

ラタンでできた天然の止まり木はでこぼこがあって掴みやすく、インコの爪が自然に研がれます。

使用者の声によると、ラタンパーチは太さにバリエーションがあるため足裏への負担が分散されるメリットがあるようです。特に複雑な形状が鳥の止まりやすさに貢献しているという意見が多く、使用感にも問題がないという評価が一般的です。

バンブルフット予防の観点からも、足裏への刺激が適度で、負担を軽減できる効果が期待できます。

SANKO シェイプパーチ【脚弱対策・握力強化】

シェイプパーチ

これは「自然木そのまま」ではないですが、なめらかな波型形状をしていることで、足に刺激を送る機能性のパーチです。

特に高齢鳥や足の弱ったインコに推奨されるアイテムで、獣医師から直接勧められて購入する飼い主さんも多いようです。実際に加齢で脚力が弱った文鳥のために、医師のアドバイスで導入されるケースもあります。

均一の太さの止まり木が足裏の同じ場所に負荷をかけてしまう問題を解決するための商品で、様々な太さがあることで鳥が自分に合った部分を選んで止まれるようになっています。セキセイインコの飼い主からも、ナチュラルな色合いと機能性の両立が評価されています。

SANKO スパイラルパーチ

スパイラルパーチ

自然の蔓木を使った止まり木です。その名の通りねじれて面白い形をした唯一無二のパーチを喜ぶインコは多いです。

セキセイインコや小桜インコ、オカメインコなど様々な種類のインコの飼い主から支持されています。カーブが多いものを好むインコが多いようで、突起部分をかじって遊ぶ姿も見られます。使用方法も多様で、ケージ内での使用だけでなく放鳥時のとまり木としても活用されています。

天然素材ならではの特徴として、形や太さ、曲がり具合が商品ごとに異なるため、鳥に合ったものを選ぶことができます。また、カーブの部分にひまわりの種などのおやつを置いて楽しませることもできる便利な設計です。

揺れに敏感な鳥の場合は、ケージに固定するなどの工夫が必要になるかもしれませんが、足裏への負担を軽減しながら楽しめる止まり木として評価されています。

バンブルフットによくある質問と回答

バンブルフットにFAQ

インコのバンブルフットについて、飼い主さんからよく寄せられる質問と回答をまとめました。

バンブルフットは健康なインコでも発症することがありますか?

健康なインコでも発症することがあります。健康なインコでも不適切な止まり木や生活環境によって発症する可能性があります。特に足場や生活の問題になりますので、環境の改善が重要です。体重の管理や適切な止まり木の使用など、日頃からの予防が大切です。

バンブルフットの初期症状はどのように見分けられますか?

初期症状としては、足の裏が少し赤くなる程度から始まります。インコの足をよく観察し、普段と違う様子(歩き方の変化や止まり木に乗りたがらないなど)が見られたら注意が必要です。また、ケージの側面に挟まったインコの足の裏を見て確認したり、足の裏が赤く腫れている場合は早めに気づくことが大切です。

コーバン(足用保護具)はバンブルフットの予防に効果的ですか?

コーバンは併用すると効果的です。バンブルフットの予防になりますが、足の負担が軽減できないと症状は進行してしまいます。コーバンだけでなく、止まり木の改善や床材を柔らかくするなど、根本的な環境改善を同時に行うことが重要です。

自宅でできるバンブルフットの予防法は何ですか?

1. 適切な止まり木の使用(自然木など太さが変化するもの)
2. 床材を柔らかくする(タオルやクッキングペーパーの使用)
3. 体重管理と適切な食事
4. ケージ内の清潔さの維持
5. 定期的な足の観察

特に止まり木は重要で、市販の真っ直ぐな止まり木ではなく、自然木のように太さや硬さに変化のあるものを選ぶことをおすすめします。

バンブルフットが発生したら、いつ獣医師に相談すべきですか?

バンブルフットの兆候(足の裏の赤み、腫れ、歩き方の変化など)が見られたら、できるだけ早く獣医師に相談することをおすすめします。早期発見・早期治療が重要で、症状が進行すると治療が難しくなることがあります。

インコのバンブルフット予防と治療まとめ【総括】

インコのバンブルフット予防

インコのバンブルフット(趾瘤症)は、適切な予防と早期発見・早期治療が何よりも重要な疾患です。

バンブルフットは主に飼育下のインコに見られる足の疾患
不適切な止まり木、体重増加、不衛生な環境が主な原因

初期症状は足の裏の赤みや軽い腫れから始まる
放置すると症状が悪化し、治療が難しくなる

治療には抗生剤やコーバンなどが使用される
自然木など太さの変化する止まり木が予防に効果的
床材を柔らかくすることで足への負担を軽減できる

定期的な足のチェックで早期発見が可能
治療と同時に環境改善が必須
健康管理と適切な体重維持も重要

症状が見られたら早めに獣医師に相談を
自然界では稀な病気であることから環境改善が最も効果的

大切なインコの足の健康を守るためには日頃からの観察と適切な環境づくりが欠かせません。少しでも気になる症状があれば、鳥類に詳しい獣医師に相談することをおすすめします。

参考資料 
鳥類獣医師 海老沢和荘先生(横浜小鳥の病院院長 獣医学博士)のX
Journal of Avian Medicine and Surgery

インコの健康
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