オカメインコのレアカラー品種とは?価格相場と飼育の基本知識

オカメインコのレアカラーは遺伝的に希少で年間流通数が限られる美しい品種で、40,000円~70,000円という高価格帯ですが、基本的な飼育方法は通常品種と変わりません。エメラルド、ファロー、アルビノが代表的な3品種で、適切な知識と環境があれば初心者でも十分に飼育可能です。
オカメインコのレアカラーとは、通常のノーマル種やルチノー種と比べて遺伝的に生まれる確率が低く、年間の流通数が限られている希少な品種のことです。「レア」とされる理由は、複雑な遺伝の組み合わせや特定のブリーダーでしか繁殖されていないため、市場に出回る数が非常に少ないからです。

💰 レアカラーの価格と希少性
レアカラーの価格相場は40,000円~70,000円と、ノーマル種の15,000円~30,000円と比較して大幅に高額になります。この価格差は希少性だけでなく、専門的な知識を持つブリーダーの繁殖技術や長年にわたる血統管理の労力が反映されているためです。しかし、高額だからといって飼育が特別に困難なわけではありません。
飼育難易度については、レアカラーだからといって特別に難しいわけではありません。基本的な温度管理(21-27℃)、適切な栄養バランス(ペレット70%、副食30%)、清潔な環境維持など、通常のオカメインコと同じケアで健康に育てることができます。ただし、赤目品種(ファロー・アルビノ)は光への配慮が必要で、直射日光を避けた飼育環境を整える必要があります。
普通の品種との決定的な違いは、希少性と価格、そして入手方法です。レアカラーは一般的なペットショップではほとんど取り扱われておらず、専門ブリーダーやバードフェア、地方の小鳥愛好団体の品評会での購入が主な入手手段となります。また、DNA性別判定(5,000円~10,000円)も必要になる場合が多く、購入時の総費用も高額になる傾向があります。
代表的なレアカラー3品種の特徴と見分け方

この記事では、代表的なレアカラー3品種の特徴をご紹介します。エメラルドは独特のオリーブグリーンに見える羽色が特徴です。ファローは全体的に淡い色合いで赤い目を持ち、成鳥になっても鮮やかな赤目を維持します。アルビノ(正式にはホワイトフェイス・ルチノー)は純白の羽毛と赤い目が美しく、最も人気の高いレアカラーのひとつです。
エメラルド(オリーブ)の魅力と特徴
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ドレミシルバーエメラルドです。可愛い子です。3回のエサやりです。#手乗りオカメインコ販売埼玉 #オカメインコエメラルド #バードショップ pic.twitter.com/TFD7GOEhlo— バードショップ ナガシン 埼玉川口 (@nagasin_okame) July 8, 2023
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エメラルドは1980年代後期にアメリカで確立された、オカメインコの中でも特に新しいレアカラーです。メラニン色素の比率が非常に低いため、実際には黄色と灰色が混ざった独特のオリーブグリーンに見える美しい品種です。この神秘的な色合いから「エメラルド」と名付けられました。
💎 エメラルドの特徴
価格は40,000円~70,000円程度で、他のレアカラーと同等の価格帯です。エメラルドの最大の特徴は、光の当たり方によって色合いが変化して見える点で、まさに宝石のような美しさを持っています。性格は落ち着いた傾向があり、比較的独立心が強いとされていますが、これは個体差も大きく影響します。
ファローの美しさと赤目の特徴
JRS静岡でスケールさん@petshop_scale で
一目ぼれ😍
この仔って仔に出会い
お迎えしました✨
めちゃくちゃ可愛いくって
綺麗な仔
オカメインコファロー pic.twitter.com/rV9dZAxUnn— 🦎ゆきねぇ🦎 Happy_Reptiles_Yuki (@ReptilesYuki) February 3, 2025
ファローは全体的に淡い茶系の体色と、成鳥になっても維持される鮮やかな赤い目が特徴的なレアカラーです。一見するとシナモンに似た色合いですが、最大の違いは目の色にあります。ルチノーも雛の頃は赤い目をしていますが、成長するとブドウ色に変化するのに対し、ファローは生涯にわたって美しい赤目を保ちます。
👁️ ファローの識別ポイント
アルビノ(ホワイトフェイス・ルチノー)の美しさ

一般的に「アルビノ」と呼ばれるこの品種は、正確にはホワイトフェイス・ルチノーという複合変異です。ルチノー遺伝子がメラニン色素を阻害し、ホワイトフェイス遺伝子がプシッタコフルビン色素を阻害することで、両色素が欠如した完全な白色の羽毛が実現されます。
昨日の話の続きなんですけど、スマホいじってる暇あったら手撫でろと、、、手に入って来て こんな感じなんです🥹՞笑
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#cockatiel
#オカメインコホワイトフェイスルチノー pic.twitter.com/mnnKHJYqTu— ・ω・*)ノマリルビ♡ (@_yuupippi_) June 24, 2025
価格は30,000円~50,000円程度で、レアカラーの中では比較的手頃な価格帯ですが、それでも通常品種の2倍以上の価格です。純白の羽毛と赤い目の組み合わせは非常に美しく、多くの愛鳥家に愛され続けています。特にオレンジ色のチークパッチが完全に消失するのは、ホワイトフェイス遺伝子の影響によるものです。
これらの品種を選ぶ際は、価格だけでなく、それぞれの特性と必要なケアを十分に理解することが大切です。特に赤目品種は光への配慮が必要ですが、適切な環境を整えることで、他の品種と同様に健康で長寿な生活を送ることができます。
オカメインコの珍しい種類(レアカラー)の入手方法と信頼できる購入先の選び方

専門ブリーダーから購入するメリットと選び方

専門ブリーダーからの購入は、レアカラーを入手する最も確実で安全な方法です。ブリーダーは特定の品種に特化した専門知識を持ち、健康管理が徹底された環境で繁殖を行っているため、遺伝的背景が明確で健康な個体を入手できる可能性が高くなります。
🔍信頼できるブリーダーの見分け方
バードフェアやイベントを活用するコツと注意点

バードフェアは複数のブリーダーが一堂に会するため、レアカラーに出会える貴重な機会です。現物を直接確認できることが最大のメリットで、複数のブリーダーから同時に情報を得られるため、価格や血統の比較検討が可能です。
📋バードフェア成功のコツ
SNSとオンラインでの情報収集の活用法

近年、TwitterやInstagramなどのSNSはレアカラー情報収集の重要なツールとなっています。ブリーダーの多くがSNSで繁殖情報や販売予定を発信しており、リアルタイムでの情報収集が可能です。ハッシュタグ検索やブリーダーアカウントのフォローにより、いち早く情報をキャッチできます。
⚠️オンライン取引の注意点
希少品種に特有な飼育の注意点と健康管理のコツ

赤目品種の光環境管理と紫外線対策

ファローとアルビノは、メラニン色素が少ないまたは欠如しているため、光に対して非常に敏感です。瞳孔を保護するメラニン色素が不足しているため、強い光は目に直接的なダメージを与える可能性があります。このため、光環境の適切な管理が健康維持の最重要ポイントとなります。
🛡️光環境管理のポイント
基本的な飼育環境と栄養管理のポイント

レアカラーであっても、基本的な飼育環境は他のオカメインコと変わりません。健康な成鳥であれば温度は22-25℃を維持し(幼鳥・病鳥・老鳥は25-30℃)湿度は40-60%に保つことが理想的です。急激な温度変化は体調を崩す原因となるため、エアコンやペットヒーターを活用した安定した環境作りが重要です。
ケージサイズは最低でも幅45cm×奥行き45cm×高さ60cm以上が必要で、オカメインコの長い尾羽を考慮するとより大きなケージが推奨されます。止まり木は太さが異なる天然木を2-3本設置し、足の健康維持に配慮します。HOEI製の465オカメなど、オカメインコ専用設計のケージを選ぶと安心です。
健康チェックと定期健診の重要性

レアカラーの健康管理では、日常的な観察がとくに重要です。毎日の健康チェックポイントとして、目の状態(赤み、分泌物、濁りの有無)、皮膚の日焼けや炎症、呼吸状態、食欲、フンの状態を確認します。特に赤目品種は目の変化に敏感で、異常を早期に発見することが重要です。
📊健康管理のチェックポイント
体重測定は頻繁に行い(毎朝が理想的)、急激な体重変化がないかを監視します。オカメインコの平均体重は80-100g程度ですが、個体差があるため、その鳥の基準体重を把握しておくことが大切です。5g以上の急激な体重減少があった場合は、すぐに鳥類専門獣医師に相談することをおすすめします。
オカメインコのレアカラーに関するよくある質問

Q1. レアカラーは本当に普通の品種より飼いにくいのですか?
結論として、レアカラーだからといって飼育が格段に難しくなるわけではありません。基本的なケアは通常品種と同じですが、赤目品種は光環境への配慮が必要です。
飼育難易度の要点
Q2. なぜレアカラーは高価なのですか?
レアカラーが高価なのは、その遺伝的な希少性と、専門的な繁殖技術が必要だからです。市場に出回る数が少ないため、自然と価値が高くなります。
高価格の理由
Q3. アルビノとルチノーの違いは何ですか?
最大の違いは「チークパッチ(頬のオレンジ色)」の有無です。アルビノは純白でチークパッチがなく、ルチノーはクリーム色でチークパッチがあります。
見分け方のポイント
Q4. ファローの赤い目は健康上問題ありませんか?
ファローの赤い目は病気ではなく、遺伝的な特徴です。健康上の問題はありませんが、光に敏感なため、飼育環境で配慮が必要です。
赤目との付き合い方
Q5. エメラルドはどこで購入できますか?
エメラルドは非常に希少なため、専門ブリーダーから直接購入するのが基本です。一般的なペットショップで見かけることはほとんどありません。
主な入手方法
Q6. レアカラーの性別は外見で判別できますか?
いいえ、レアカラーの多くは外見での性別判別が非常に困難です。最も確実な方法はDNA鑑定であり、行動による判別も可能ですが確実性には欠けます。
性別判定の方法
Q7. 初心者におすすめのレアカラーはありますか?
特別な光管理が不要なエメラルドが比較的飼育しやすいですが、入手が非常に困難です。赤目品種も、光環境のポイントさえ押さえれば初心者でも十分に飼育可能です。
品種選びのポイント
Q8. レアカラー同士のペアリングは可能ですか?
可能ですが、遺伝学の専門知識が不可欠です。安易なペアリングは近親交配のリスクを高め、健康でない雛が生まれる可能性があるため、専門家のアドバイスが必須です。
繁殖の注意点
Q9. レアカラーの寿命は短いのですか?
いいえ、オカメインコのレアカラーの寿命が特別に短いということはありません。適切な飼育環境と栄養管理を行えば、通常品種と同様に15~20年、あるいはそれ以上生きます。
長寿の秘訣
Q10. 普通の品種からレアカラーは生まれますか?
理論的には可能ですが、確率は非常に低いです。両親が共にレアカラーの劣性遺伝子を隠し持っている(スプリットである)場合に限られ、偶然に期待するのは現実的ではありません。
遺伝の仕組み
Q11. レアカラーの餌は特別なものが必要ですか?
いいえ、特別な餌は必要ありません。通常品種と同じく、栄養バランスの取れた高品質なペレットを主食とすることが推奨されます。
食事の基本
Q12. レアカラーを飼う初期費用はいくらですか?
生体価格が高いため、総額で8万円~13万円程度が目安となります。これには生体価格のほか、ケージや飼育用品、初回の健康診断費用が含まれます。
初期費用の内訳
Q13. オカメパニックはレアカラーでも起こりますか?
はい、オカメパニック(ナイトフライト)は品種に関係なく、オカメインコという鳥の習性として起こり得ます。レアカラーだからといって特に起こりやすいわけではありません。
オカメパニック対策
Q14. レアカラーの性格は人懐っこいですか?
はい、人懐っこさは色ではなく、その個体の育ち方や性格によります。オカメインコのレアカラーの性格も、基本的には人懐っこく甘えん坊な子が多いです。
性格について
Q15. バードフェアでレアカラーを購入する注意点は?
バードフェアは良い出会いの場ですが、雰囲気に流された衝動買いは禁物です。事前のリサーチと、現地での冷静な個体チェックが成功の鍵です。
購入時のチェックリスト
オカメインコのレアカラーを飼育するということ|特別な絆と責任【総括】

オカメインコのレアカラーの飼育は、通常品種とは異なる魅力と注意点があります。高価格帯や、赤目品種の光環境への配慮など、事前に理解しておくべき点は確かに多いものの、適切な準備があれば初心者でも十分に飼育可能です。信頼できるブリーダーからの購入と、継続的な学習が成功の要因となります。
15-20年という長期飼育を考えると、飼育知識の習得や愛鳥家コミュニティとの繋がりは重要な要素です。レアカラーは情報が限られる場合もありますが、経験豊富な飼い主や専門家からのアドバイスを活用することで、健康で充実した飼育環境を整えることができます。希少な品種を健康に育てることで得られる達成感や、他の愛鳥家への情報共有も、この趣味の醍醐味の一つといえるでしょう。
レアカラーとの生活を検討されているあなたの関心と愛情が、すでに良いスタートです。正しい情報収集と準備を重ねることで、きっと満足のいく飼育ができるはずです。あなたの鳥飼いライフが充実したものになることを応援しています。