オカメインコの値段はブリーダーとショップで違う?【価格の真実】

📊 【品種別】オカメインコの値段・価格相場一覧

オカメインコの品種ごとの価格相場は、お迎え先によって大きく異なります。一般的に人気の高いルチノーやパールから、希少価値の高いアルビノまで、ブリーダー直販とペットショップそれぞれの価格帯の目安をまとめました。
💰 品種別価格相場の概要
この価格はあくまで目安です。同じ品種であっても、親鳥の血統や健康状態、ブリーダーがどれだけ時間と愛情をかけて育てたかによって価格は大きく変動します。特に希少なカラーが複数組み合わさった品種などは、ブリーダーからでなければ出会うこと自体が難しく、価格も高くなる傾向にあります。
💡 価格差の裏側にある、ブリーダーの「見えないコスト」とは

ブリーダーとペットショップの価格差は、単なる流通マージンだけではありません。優良なブリーダーの価格には、雛の将来の健康と幸福を支えるための、目に見えない重要なコストが反映されています。
📝 ブリーダーの見えないコスト
より詳しい値段の全体像や、お迎えに必要なケージ代などの初期費用については、こちらのまとめ記事もご覧ください。
【プロの眼】ブリーダー直伝!後悔しないお迎え先を見抜く具体的ステップ

📝 優良ブリーダー・ショップを探す具体的な手順

やみくもに探すのではなく、手順を踏むことで冷静に判断できます。
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STEP1
情報収集
まずはネット検索やSNS、鳥専門誌などで候補となるブリーダーやショップをリストアップします。この段階では口コミを鵜呑みにせず、あくまで「候補」として広く情報を集めることが大切です。
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STEP2
問い合わせ・事前確認
候補先に電話やメールで連絡し、見学が可能か、現在どんな雛がいるかなどを確認します。この時の対応の丁寧さや、質問への回答の的確さが、そのお店の姿勢を判断する最初の基準になります。
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STEP3
現地訪問・環境チェック
必ず自分の足で現地を訪れ、飼育環境をその目で確かめます。清潔さ、臭い、鳥たちの様子など、ネットではわからない「五感で感じる情報」が最も重要です。
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STEP4
最終判断・契約
チェックリストを元に総合的に判断し、すべてに納得できたら契約に進みます。少しでも不安や疑問が残る場合は、その場では決して決めず、一度持ち帰って冷静に考える勇気も必要です。
❓ 私がブリーダー訪問するなら、こう質問します【質問リスト】

信頼できるブリーダーを見極めるには、的確な質問が不可欠です。飼育環境や健康管理、お迎え後のサポート体制について具体的に質問することで、そのブリーダーの姿勢や責任感を確認できます。遠慮せず、あなたの本気度を伝えましょう。
❓ ブリーダーへの重要な質問リスト
ブリーダーさんと話すことができるなら、繁殖に対する信念やどのような繁殖をしているのか聞いてみると良いと思います。話す機会がなければ雛の健康状態を見抜くスキルを飼い主さんが持っていないと難しいと思います。これは今後セミナーのテーマとして取り上げる予定です。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) April 16, 2021
⭐ 優良ペットショップに共通する5つの特徴

良いペットショップは、単に生体を販売するだけでなく、動物福祉を最優先に考えています。店内の清潔さやスタッフの専門知識、鳥たちへの配慮など、いくつかの共通点からその質を見極めることができます。
⭐ 優良ペットショップの特徴
【必須】ブリーダーは雛のココを見る!命を守るお迎え前健康チェック

👀 雛の健康状態:見た目でわかるチェックポイント

お迎えする雛の健康状態は、あなた自身の目で確かめることが重要です。目や羽毛の状態、お尻周りの清潔さなど、外見から読み取れる健康のサインを見逃さないようにしましょう。
👀 外見による健康チェック項目
🚶♂️ 雛の健康状態:動きや様子でわかるチェックポイント

雛の活発さや呼吸の様子、フンの状態も健康を見極める上で重要な指標です。ケージの中で元気に動いているか、呼吸に異常はないかなどを注意深く観察してください。
🚶♂️ 行動による健康チェック項目
【不安解消】オカメインコの値段とブリーダー選びに関するQ&A

Q1. 値段が安すぎるオカメインコは避けるべきですか?
一概に「安い=悪い」ではありませんが、注意は必要です。たとえば、人気の低いノーマルグレーや、少し成長した若鳥などは、健康であっても価格が抑えられることがあります。
しかし、相場から極端に安い場合は、適切な食事を与えられていなかったり、病気の検査をしていなかったりする可能性があります。なぜその価格なのか、理由を明確に説明できない場合は、避けた方が賢明です。
🔬 チェックポイント:
Q2. 「対面せずにお迎えできる」というブリーダーは信頼できますか?
法律(動物愛護管理法)により、事業者は動物を販売する際、購入者に対して対面で現物確認と説明を行うことが義務付けられています。この「現物確認」を省略しようとする事業者は、法律を守る意識が低いと言わざるを得ません。
何より、実際に会わずに生涯の家族を決めるのはリスクが高すぎます。写真や動画だけではわからない健康状態や性格を、必ずご自身の眼で確かめてください。
📜 関連法規:
Q3. ペットショップの「生体保証」があれば安心ですか?
「生体保証」は無いよりはあった方が良いですが、万能の保険ではありません。多くの場合、保証期間は数日~1ヶ月程度と短く、対象となる病気も限定されています。
また、補償内容が「同等の生体との交換」や「生体代金の返金」のみで、高額になりがちな治療費は対象外、というケースがほとんどです。保証を過信せず、お迎え前の健康チェックをしっかり行うことが最も重要です。
📄 契約書で確認すべき点:
Q4. 初心者だとブリーダーに販売を断られることはありますか?
可能性はあります。特に、さし餌が必要な幼い雛の譲渡を、飼育経験のない初心者の方にお断りするブリーダーは少なくありません。これは意地悪ではなく、雛の命を守るための責任感の表れです。
オカメインコの雛は非常にデリケートで、さし餌の温度や与え方を少しでも間違えると命に関わります。もし断られたとしても落ち込まず、そのブリーダーの誠実さを評価し、「一人餌になった子なら大丈夫ですか?」と相談してみることをおすすめします。
💖 ブリーダーの想い:
Q5. オスとメスで値段は違いますか?性格の違いは?
一般的に、オスとメスで値段が変わることはほとんどありません。ただし、見た目では性別の判断が難しいため、DNA鑑定で性別を判定済みの場合は、鑑定費用(5,000円前後)が上乗せされていることがあります。
性格は個体差が大きいですが、オスはおしゃべりや歌が得意で陽気な子が多く、メスは比較的おとなしく穏やかで、飼い主に静かに寄り添うことを好む子が多い傾向があります。
🎶 性別による行動の傾向:
Q6. 珍しい色のオカメインコは体が弱いと聞きましたが本当ですか?
「珍しい色=体が弱い」と断定はできませんが、その傾向があるのは事実です。特に、白系の品種は、美しい見た目を作る過程で近親交配が繰り返された歴史があり、他の品種に比べて遺伝的に体が弱い個体が生まれる可能性が指摘されています。
もちろん、全ての個体が弱いわけではありません。信頼できるブリーダーは、健康な血統を維持するために細心の注意を払ってペアリングを行っています。珍しい色の子をお迎えする際は、特にそのブリーダーの知識や経験、健康管理への姿勢を重視すべきです。
🧬 ブリーダーが注意していること:
Q7. 複数のブリーダーやショップを訪問するのは失礼にあたりますか?
まったく失礼ではありません。むしろ、生涯を共にする家族を探すのですから、複数の候補を比較検討するのは非常に賢明で、責任感のある行動です。
ただし、マナーとして、見学の予約は必ず守り、キャンセルや遅刻の場合は事前に連絡を入れましょう。また、他の鳥からの病気の感染を防ぐため、お店やブリーダーの家を訪問する際は、清潔な服装を心がけ、指示された消毒などには協力しましょう。
🤝 見学時のマナー:
Q8. お迎えしたら、すぐに健康診断に連れて行くべきですか?
お迎えしたら、すぐに動物病院へ連れて行くことを強く推奨します。見た目は元気そうでも、お腹の中に寄生虫がいたり、感染症のキャリアであったりする可能性があります。これを「お迎え時健康診断」と呼びます。
特に、他に鳥を飼っている場合は、新しい子を先住鳥に会わせる前に必ず健康診断を受け、感染症がないことを確認してください。費用は病院によって異なりますが、フン便検査などを含めて5,000円~10,000円程度が目安です。
🏥 健康診断の重要性:
Q9. 「手乗り」と書かれていますが、本当によく懐くのでしょうか?
「手乗り」という言葉は、「人の手から餌をもらって育った」という意味であり、必ずしも「人によく懐いている」ことを保証するものではありません。
本当に大切なのは、雛の時期にどれだけ人間とポジティブな触れ合いを重ねてきたかです。優良なブリーダーの元で育った子は、人を「安心できる存在」と認識しているため、お迎え後もスムーズに懐いてくれる可能性が高いです。お店で実際に触れさせてもらい、人の手を怖がらないかを確認できるのが理想です。
🧡 懐きやすさのポイント:
Q10. ブリーダーから迎える場合、何か準備していくものはありますか?
当日に雛を連れて帰ることが決まっている場合は、移動用のキャリーケースが必須です。また、季節によっては保温のためのカイロや毛布も必要になります。
それ以上に大切なのは「質問リスト」と「覚悟」です。事前に聞きたいことをメモして持っていくと、聞き忘れを防げます。そして、「今日気に入った子がいなければ、お迎えしない」という冷静な判断力と覚悟を持って訪問することが、後悔しないための最大の準備と言えるかもしれません。
🎒 訪問時の持ち物リスト:
Q11. 価格交渉はできるものでしょうか?
ブリーダーの場合、基本的に価格交渉は難しいと考えた方が良いでしょう。価格には適切な育成コストが反映されており、値下げをすることで品質を犠牲にしたくないという思いがあります。
ただし、複数羽をお迎えする場合や、少し年齢が上がった個体の場合は、自然に価格が下がることもあります。露骨な値下げ交渉は避け、「予算内で迎えられる子はいますか?」といった相談の仕方をおすすめします。
💰 価格相談のコツ:
Q12. 遠方のブリーダーから迎える際の注意点は?
遠方のブリーダーから迎える際は、移送に伴うストレスと法的な制約を十分に理解する必要があります。動物愛護管理法により、対面での現物確認が義務付けられているため、基本的にはお客様自身が出向く必要があります。
移送サービスを利用する場合も、事前に必ず現地で実際に会ってから後日輸送という流れになります。また、長距離移動は鳥にとって大きなストレスとなるため、移送方法や到着後のアフターケアについても事前に詳しく相談しておきましょう。
🚗 遠方取引の注意点:
オカメインコ ブリーダーから迎える値段と、優良な選び方の総括

オカメインコのお迎え先を探す旅は、単なる「値段」の比較で終わるべきではありません。価格表の裏側には、一羽一羽の雛に注がれた時間、コスト、そして愛情という、目には見えない価値が隠されています。ブリーダーから迎えるか、ペットショップで出会うか、その選択に絶対的な正解はありません。大切なのは、あなた自身がこの記事で得た知識を武器に、命を扱うお店の「姿勢」を真摯に見極めることです。
少し手間がかかるように感じるかもしれません。しかし、これから15年、20年とあなたの人生に寄り添ってくれる家族を探すのですから、これほど価値のある手間はありません。焦らず、じっくりと情報を集め、ご自身の眼で確かめ、心から「この子と長い時間を共に過ごしたい」と思えるパートナーを見つけ出してください。
あなたのその慎重な一歩が、これから十数年続く、かけがえのない幸せな毎日の始まりになることを心から願っています。