オカメインコの寿命|平均・ギネス・38歳非公式記録と長寿の秘密

オカメインコの寿命
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オカメインコの寿命はどのくらいなのか、飼い主さんなら誰もが気になるポイントではないでしょうか。かわいいペットとして人気のオカメインコと、できるだけ長く一緒に過ごしたいと願うのは当然です。

「オカメインコを迎えようと思うけど、どのくらい生きるの?」「愛鳥の健康を維持して長生きさせるにはどうすればいい?」と疑問に思っている方も多いでしょう。

オカメインコの平均寿命は飼育下で15〜20年程度です。しかし、適切なケアと環境を整えることで20年以上生きる個体も珍しくありません。実際にギネス記録では31歳、日本での非公式記録では38歳という驚きの長寿例も報告されています。

オカメインコの寿命

この記事では、オカメインコの平均寿命や最長記録、寿命を延ばすための飼育ポイント、かかりやすい病気や予防法について詳しく解説します。オカメインコと長く健康に暮らすための知識を身につけましょう。

この記事でわかること
オカメインコの平均寿命と最長記録
飼育下と野生でのオカメインコの寿命の違い
オカメインコの寿命を延ばす飼育のポイント
オカメインコがかかりやすい病気と予防法
高齢オカメインコのケア方法

寿命は個体差や飼育環境によって大きく変わりますが、正しい知識と適切なケアがあれば、オカメインコと長く健康的な時間を過ごすことができます。温度管理、バランスの良い食事、適度な運動、精神的な健康維持など、オカメインコの寿命を最大限に延ばすためのポイントを理解しましょう。

愛鳥との素敵な時間を長く楽しむために、この記事で紹介する飼育のコツを参考にしてみてください。

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このブログの中の人(執筆・監修)は30羽以上のオカメインコと暮らす愛鳥家。主に小型~中型インコ・オウムの飼育について、飼い主の実体験を元にした知識や、今すぐ使える有益情報をプラスしてお届けします。様々な小鳥の飼育・繁殖・野鳥の一時保護などを経験しましたが、私と小鳥たちとの関わりは生業ではなく あくまでもライフワーク。このブログでは 無償の愛と癒しをくれる愛鳥たちへの返礼に「しあわせインコの育て方」の気づきを発信していきます。

オカメインコの寿命はどのくらい?平均と最長記録を紹介

オカメインコの寿命

オカメインコの寿命を知ることは、飼育計画を立てる上で大切です。野生と飼育下では寿命に大きな差があり、適切なケアによって長寿を実現できます。

飼育下と野生でのオカメインコの寿命の違い

オカメインコの平均寿命は環境によって大きく異なります。

野生下での平均寿命:10〜15年
飼育下での平均寿命:15〜20年
適切な飼育環境では:20〜25年
最長記録:30年以上

野生のオカメインコはオーストラリアの厳しい自然環境で生活しており、天敵や食料不足、気象条件などが寿命を縮める要因となっています。一方、飼育下では安定した食事と温度管理、健康ケアによって寿命が大幅に延びます。特に近年はペットフード(ペレット)の品質向上や獣医療の進歩により、20年以上生きることも珍しくなくなってきています。

オカメインコを飼って15年になります。最初は知識もなく手探りでしたが、正しい飼育環境を整えることで元気に暮らしています。昔は15年が限界と言われていましたが、今は20年以上も珍しくないようですね。(40代女性)

寿命の差は環境の質に直結しています。野生では生存のためのストレスが多い一方、飼育下では飼い主の知識と愛情が寿命を左右します。ペットとしてのオカメインコの寿命が年々延びているのは、飼育情報の普及と餌や医療の品質向上が大きいでしょう。

オカメインコの寿命のギネス記録は31歳

この画像はイメージです

ギネス世界記録:31歳(フランキー、アメリカ在住、1992年生まれ)
非公式の日本記録:38歳(タロウ、2016年に亡くなった記録あり)
長寿記録を持つオカメインコの特徴:健康的な食生活と適切な獣医ケア
長寿の個体:ほとんどがノーマルグレイまたはノーマルパールの男の子

ギネス記録に認定されているオカメインコの最高齢は31歳で、飼い主のキャロル・ガメス=シトロンさんが飼育していたフランキーという名前のオカメインコです。この記録は2023年3月13日にニューヨーク州サウスセーラムで確認されました。

The oldest cockatiel living is Frankie (USA, b. 13 March 1992) who is 31 years old, as verified in South Salem, New York, USA, on 13 March 2023.

Frankie’s owner, Carol Gamez-Citron, mentions that Frankie is a very content bird that has a great appetite. Carol believes his healthy diet and great veterinary care are the reasons for his longevity.
引用元:GUINESS

現存する最高齢のオカメインコはフランキー(米国、1992年3月13日生まれ)で、2023年3月13日に米国ニューヨーク州サウスセーラムで確認された31歳である。フランキーの飼い主、キャロル・ガメス=シトロンは、フランキーは食欲も旺盛でしあわせな鳥であると述べている。キャロルは、健康的な食事と手厚い獣医師のケアが長寿の理由だと信じている。

日本の38歳 非公式記録

一方、日本ではタロウというオカメインコが38歳まで生きたという非公式記録があります。タロウは2016年2月にお星さまになりましたが、その長寿ぶりは多くの飼い主に希望を与えています。

祖母がオカメインコを飼っていて、私が生まれる前からいたのに私が大学生になっても元気でした。計算すると24歳以上は生きていたことになります。毎日の水や餌の管理を欠かさず、定期的に日光浴させていたのが長生きの秘訣だと思います。(30代男性)

長寿記録を持つオカメインコには共通点があります。まず、適切な飼育環境と一貫したケアを受けていること。そして、多くがノーマルタイプ(原種に近い色)であることも興味深いポイントです。ただし、色変わりでも適切なケアを受ければ長生きする個体は多いため、飼育方法が最も重要な要素と言えるでしょう。

オカメインコの寿命を人間年齢に換算すると?

オカメインコの寿命

オカメインコの年齢と人間年齢の対応表
オカメインコの年齢 人間の年齢
誕生~3か月 新生児~未就学児
3か月~半年 小学生
1歳 18~20歳
2~3歳 25歳前後
4~5歳 30歳前後
6~9歳 35~45歳前後
10歳 50歳前後
12~13歳 60歳前後
14~15歳 70~75歳前後
16~18歳 80~85歳前後

生後3ヶ月〜半年:人間の子供(未就学児〜小学生相当)
1歳:人間の18〜20歳相当(成熟期)
10歳:人間の50歳前後(中年期)
15歳以上:人間の70〜80歳相当(高齢期)
20歳:人間の90〜100歳相当

オカメインコは生後1年ほどで成熟し、人間でいえば20歳程度に相当します。メスの場合は早い個体で8〜10ヶ月で初産卵することもあり、生殖年齢的にもこの換算は妥当と考えられます。

10歳を過ぎるとシニア(老齢期)に入り、人間の50歳前後に相当します。しかし、個体差が大きく、10歳を超えても卵を産み続ける元気なメスもいます。20歳になると人間の90〜100歳相当で、相当なご長寿と言えるでしょう。

人間年齢への換算は、オカメインコの成長や老化のプロセスを理解する助けになります。特に10歳を超えたオカメインコは人間の中高年に相当するため、健康管理や生活環境にも配慮が必要になってきます。ただ単に年齢だけでなく、その鳥の活動量や食欲、羽の状態などから総合的に健康状態を判断することが大切です。

寿命を延ばす飼育ポイント

オカメインコの寿命

オカメインコを長生きさせるためには、いくつかの重要なポイントがあります。適切なケアで寿命を1.5倍以上延ばせる可能性があります。

健康な雛を選ぶことが長寿の第一歩

オカメインコの雛

オカメインコの長寿への第一歩は、健康な雛を迎えることから始まります。

清潔な飼育環境のショップを選ぶ
飼育経験が豊富なスタッフがいるショップを選ぶ
鳥特有の匂いが少ない店舗が望ましい
実際に店舗で雛の様子をよく観察する

健康な雛を選ぶためには、まず信頼できるペットショップやブリーダーから迎えることが重要です。店内に強い匂いがある場合は、清掃が行き届いていない可能性があります。清潔な環境で飼育されている雛は、病気のリスクが低く健康である傾向があります。

また、店員の飼育知識も重要です。オカメインコの飼育について詳しい店員がいる場合、その店は鳥の健康管理に注意を払っている可能性が高いです。迎える前に飼育方法や注意点について質問し、適切な回答があるかを確認しましょう。

最初に飼ったオカメインコは残念ながら3年で亡くなってしまいました。次に迎える時は専門店で細かく相談し、健康な雛を選びました。今では7年目を迎え、毎日元気に過ごしています。店選びと雛選びは本当に大切だと実感しています。(50代女性)

生まれつきの体質や初期環境は、オカメインコの寿命に大きく影響します。遺伝的に健康な親から生まれ、適切な初期ケアを受けた雛は、長生きする可能性が高くなります。特に最初の数ヶ月が重要で、この時期に十分な栄養と適切な環境を与えることが、将来の健康の土台となります。

適切な温度管理が重要な理由

オカメインコの保温

オカメインコは温度変化に敏感な生き物です。特に雛から幼鳥の時期は温度管理が生死を分けることもあります。

成鳥の適正温度:20〜25℃
幼鳥・老鳥の適正温度:25〜30℃
体調不良時の適正温度:約30℃
急激な温度変化を避けることが重要

オカメインコの適切な環境温度は、その年齢や健康状態によって異なります。成鳥でも20℃を下回ると体調を崩しやすくなるため、特に冬場は注意が必要です。幼鳥や老鳥、体調不良時には体温維持能力が低下するため、より高い温度設定が必要です。

温度管理のポイントは、ケージの置き場所にも注意することです。床に直置きすると冷気を受けやすくなります。また、窓際は日中と夜間の温度差が大きくなりがちです。ケージ付近に温度計を設置し、定期的に確認することをおすすめします。

冬の朝、オカメインコが元気がなく、羽を膨らませていたことがありました。すぐにヒーターを出して部屋を暖め、ケージにタオルをかけて保温したところ、数時間で回復しました。それからは季節の変わり目に特に注意しています。一度の温度管理の失敗が命取りになることを学びました。(30代男性)

オカメインコがオーストラリア原産であることを考えると、温度管理の重要性が理解できます。特に注意すべきは寒暖の差 です。急激な温度変化はストレスとなり、免疫力低下を招きます。日本の住宅環境では、特に冬場の朝方は温度が下がりやすいため、タイマー付きヒーターの活用が効果的です。

バランスの良い食事とは?

オカメインコのペレット

オカメインコの健康と長寿には、バランスの取れた食事が欠かせません。

主食:シード(種子)とペレットをバランス良く
副食:野菜(特に緑黄色野菜)を毎日与える
果物:適量を週に数回程度
水:毎日新鮮な水に交換する

オカメインコの食事は、主食となるシードやペレットを基本に、必要な栄養素を野菜や果物から補うことが理想的です。シードだけの食事では脂質が多くなりがちですが、ペレットは栄養バランスが調整されています。両方をうまく取り入れましょう。

野菜は小松菜やブロッコリーなどの緑黄色野菜が特におすすめです。果物は糖分が多いため与えすぎに注意し、ほんの少しだけ、おやつ程度にとどめましょう。また、アボカドやチョコレート、カフェインを含む食品などは中毒を起こす危険があるため絶対に与えてはいけません。

近年、オカメインコの栄養学的理解が進み、より良い食事内容が提案されるようになりました。かつてはシードのみの食事が一般的でしたが、現在はペレットとの併用や新鮮な野菜の重要性が認識されています。特に老齢期には消化機能の低下に合わせた食事調整も必要です。また、食事の内容だけでなく、新鮮さと衛生管理も長寿には欠かせない要素です。

適度な運動と精神的健康の関係

オカメインコの運動

オカメインコの寿命を延ばすためには、身体的健康だけでなく精神的健康も重要です。

定期的な放鳥で運動させる
適切な距離感を保ち、甘やかしすぎない
節度ある接し方で精神のバランスを保つ
知育玩具などで刺激を与える

オカメインコは活発な鳥で、運動不足はストレスや肥満の原因になります。可能であれば毎日、安全に配慮しながら放鳥する時間を設けましょう。この時間は運動になるだけでなく、オカメインコにとっての気分転換にもなります。

一方で、精神的健康を保つためには適切な距離感も大切です。オカメインコは甘えん坊な傾向がありますが、過度に甘やかすと依存的になり、飼い主が不在の時に強いストレスを感じる原因になります。「大人の鳥」として尊重し、適度な自立心を育てることが長生きにつながります。

オカメインコは人間の事情を理解できません。意味が分からないままショックを受けたりストレスにさらされていると、毛引きや自咬といった問題行動を起こしたり、人間でいうところの「愛着障害」のような症状が出てくることもあります。

オカメインコの精神的健康は、身体的健康と密接に関連しています。特に注目すべきは、飼い主との関係性です。長期的な視点で考えると、飼い主の生活環境は変化することが多いため(仕事の変化、引っ越し、家族構成の変化など)、オカメインコが過度に飼い主に依存しない関係づくりが理想的 です。甘やかしすぎず、かといって放置せず、バランスの取れた関係が長寿につながります。

寿命に影響する病気と予防法

オカメインコの病気

オカメインコが健康に長生きするためには、かかりやすい病気を知り、予防することが大切です。早期発見と適切な治療が長寿の鍵となります。

オカメインコがかかりやすい主な病気

オカメインコに多い病気を知り、予防と早期発見に役立てましょう。

呼吸器疾患(風邪、副鼻腔炎など)
消化器疾患(そのう炎、腸炎など)
毛引き症(羽を自分で抜く行為)
打撲・骨折(オカメパニック時に起こりやすい)
結膜炎(目の炎症)

オカメインコは特に呼吸器と消化器の疾患にかかりやすい傾向があります。温度変化や栄養不足、ストレスなどが主な原因となります。また、「オカメパニック」と呼ばれる驚いた時の激しい飛び回り行動で、壁やケージにぶつかり怪我をすることもあります。

毛引き症は主にストレスが原因で発生しますが、皮膚疾患やアレルギーが隠れていることもあります。精神的なケアと環境改善が必要ですが、改善しない場合は獣医師に相談しましょう。

うちのオカメインコが急に羽を抜き始めた時は心配でした。動物病院で診てもらったところ、引っ越しによるストレスと判断されました。鳥専門の先生のアドバイスで環境を整え、ゆっくり時間をかけて回復しました。早めに受診して本当に良かったです。(40代女性)

オカメインコの多くの病気は、適切な飼育環境と定期的な健康観察で予防できます。特に重要なのは、「異変に早く気づくこと」です。鳥類は野生の本能から体調不良を隠す傾向があるため、症状が目に見えるころには既に重症化していることもあります。毎日の観察で小さな変化を見逃さない習慣が、長寿の秘訣となります。

日常的な健康観察のポイント

オカメインコの寿命

オカメインコの健康状態を毎日チェックする習慣をつけましょう。早期発見が長寿の鍵です。

食欲と水分摂取量を確認する
排泄物の状態(色、量、硬さ)をチェック
羽の状態(艶、抜け具合)を観察
呼吸の様子や鳴き声の変化に注意
活動量や行動パターンの変化を把握

健康なオカメインコは、毎日しっかり食べ、元気に動き、羽にツヤがあります。食欲不振や排泄物の異常(水っぽい、色が変わる、量が極端に少ないなど)は、体調不良のサインとして注意が必要です。

特に注意すべきは、羽を膨らませてじっとしている状態です。これは体温を保とうとする行動で、体調不良を示していることが多いです。また、呼吸が荒くなったり口を開けて呼吸する様子も危険信号です。

オカメインコの健康観察で最も重要なのは「平常時の状態を知ること」です。個体によって行動パターンや食欲、排泄物の状態は異なります。自分のオカメインコの「普段」を知っていれば、わずかな変化にも気づきやすくなります。

また、健康観察は単なる病気の早期発見だけでなく、オカメインコの加齢による変化を理解し、適切なケアへ移行するためにも役立ちます。日々の小さな観察が、長寿への大きな一歩となります。

鳥専門の動物病院を探しておく重要性

オカメインコの病院

オカメインコが病気になった時のために、鳥専門の動物病院を事前に探しておくことが重要です。

一般の動物病院では鳥の診療が難しいことが多い
鳥専門の知識を持つ獣医師を探す
定期的な健康診断を受ける習慣をつける
緊急時の連絡先と診療時間を確認しておく

すべての動物病院で鳥の診療ができるわけではありません。鳥は犬猫と生理学的に大きく異なるため、専門知識が必要です。HPで「鳥類診療可能」と記載があっても、実際には爪切りなどの基本的なケアしか対応できないこともあります。

鳥の診療経験が豊富な獣医師を見つけるには、口コミやインターネットの評判を調べたり、鳥を飼っている知人に紹介してもらうのが効果的です。健康なうちに一度受診して、病院の雰囲気や獣医師の対応を確認しておくことをおすすめします。

急に具合が悪くなったオカメインコを連れて近くの動物病院に行ったら、「鳥は専門外で診られない」と断られました。慌てて鳥専門の病院を探したものの、遠方で到着が遅れてしまいました。事前に専門病院を調べておくべきだったと後悔しています。今では定期健診も含めて信頼できる鳥専門医に診てもらっています。(20代女性)

鳥専門の獣医療は、まだ犬猫ほど一般的ではありません。しかし、専門知識を持つ獣医師の診察は、オカメインコの寿命を大きく左右します。特に重要なのは、症状が重篤化する前の早期受診です。

小さな体のオカメインコは、一度状態が悪化すると回復が難しいことも少なくありません。健康なうちから「かかりつけ医」を見つけ、定期的な健康診断を受けることが、長寿への投資と言えるでしょう。

よくある質問と回答

オカメインコ

オカメインコの寿命について、飼い主さんからよく寄せられる疑問にお答えします。

色変わりのオカメインコは寿命が短いって本当?

オカメインコ

ホワイトフェイスルチノー

「色変わりのオカメインコは寿命が短い」という説がありますが、必ずしも事実ではありません。

ルチノー、パイド、パールなどの色変わりも長寿例は多い
色よりも飼育環境や健康管理が寿命に大きく影響
長期にわたり品種改良された色変わりは遺伝的に安定
新しい変異種は未知の健康問題がある可能性もある

オカメインコの色変わり種の多くは、1940年代から1970年代に確立されており、すでに半世紀以上の歴史があります。長い年月をかけて改良されてきたため、遺伝的に安定している品種も多いです。

ルチノーやパール、パイドなどの一般的な色変わりで20歳を超えて元気に過ごしている個体もたくさんいます。重要なのは色ではなく、適切な飼育環境と健康管理、そして個体そのものの丈夫さです。

色変わり種が寿命に影響するという説は、かつての繁殖初期段階での近親交配による影響が大きかった可能性があります。現在では色変わり種の血統も多様化し、遺伝的な問題も少なくなっています。ただし、非常に希少な新種の変異種については、まだ長期的な健康データが少ないため、飼育には特に注意深い健康観察が必要かもしれません。

オスとメスで寿命に違いはある?

オカメインコの卵詰まり

オカメインコはオスとメスで寿命に大きな違いはありませんが、生理的な違いによる健康リスクの差はあります。

基本的にオスとメスの平均寿命に大きな差はない
メスは産卵によるカルシウム消費や産卵トラブルのリスクがある
オスは性格が活発な傾向で、事故やストレスを受けやすいことも
性別よりも個体差や飼育環境の方が寿命に影響する

オカメインコのオスとメスでは、基本的な寿命に科学的な差は確認されていません。しかし、メスは産卵に関連した健康リスク(卵詰まり、カルシウム不足など)があります。特に栄養バランスが悪いと産卵トラブルを起こしやすくなります。

一方オスは、より活発で気性が激しい傾向があり、オカメパニックなどの事故リスクが若干高い可能性があります。性格的な違いはあれど、寿命自体に決定的な差はないと考えられています。

我が家では20年以上オカメインコを飼っていますが、オスもメスも大きな寿命の差は感じません。メスは産卵期間に体調を崩しやすいので、その時期の栄養管理に気を付けています。どちらの性別でも、愛情を持って正しく飼育すれば長生きすると思います。(50代男性)

オスとメスの寿命差よりも、個体の健康管理や発情、性格に合わせた飼育環境の方が重要です。メスの場合は産卵のコントロール(不要な産卵を減らす環境作り)、オスの場合はストレス管理や事故防止に重点を置くなど、性別に応じたケアの違いを意識すると良いでしょう。

高齢のオカメインコのケア方法は?

オカメインコ

10歳を超えたオカメインコは高齢期に入り、特別なケアが必要になることがあります。

温度管理をより丁寧に行う(25℃前後が理想的)
消化しやすい食事に調整する
止まり木の高さや配置を調整する
定期的な健康チェックを増やす
急激な環境変化を避ける

高齢のオカメインコは体温調節能力が低下しやすいため、温度管理がより重要になります。特に寒さに弱くなるので、冬場は暖かく過ごせる環境を整えましょう。

食事面では、消化機能の低下に配慮し、シードよりもペレットや柔らかい野菜の割合を増やすと良いでしょう。また、関節の衰えにより高い止まり木に登るのが難しくなることがあるため、止まり木の配置を低めにするなどの工夫も必要です。

定期的な健康チェックも若い頃より頻繁に行い、体重変化や排泄物の状態、行動の変化などに注意を払いましょう。少しでも異変を感じたら早めに獣医師に相談することが大切です。

高齢のオカメインコケアで最も大切なのは、その鳥の「変化」を受け入れ、適応することです。若い頃と同じ環境や食事、運動量を期待するのではなく、年齢に合わせた生活環境に調整していくことが長寿の秘訣です。また、高齢期は個体差が大きくなる時期でもあります。同じ年齢でも活発な個体もいれば、静かに過ごしたい個体もいるため、その鳥の様子をよく観察し、個性に合わせたケアを心がけましょう。

オカメインコが突然死する原因は?

極端な温度変化(特に急激な低温)
テフロン加工製品から発生するフッ素ガス
アロマオイルなどの揮発性物質
有毒な食べ物の摂取(アボカド、チョコレートなど)
亜鉛中毒(ステンレス以外の合金等)
隠れた病気の急激な悪化

オカメインコの突然死の大きな原因のひとつは環境要因です。特にテフロン加工のフライパンなどを高温で加熱した際に発生するフッ素ガスは、鳥類にとって致命的です。アロマディフューザーの使用も鳥の呼吸器に悪影響を与えることがあります。

また、急激な温度変化、特に夜間の気温低下も注意が必要です。さらに、アボカドやチョコレート、カフェインを含む食品などの有毒物質の誤食も突然死の原因になります。

突然死の多くは、実は「突然」ではなく、気づかれないまま進行していた病気や環境要因の結果であることが多いです。鳥類は体調不良を隠す本能があるため、症状が現れた時には既に重篤な状態であることもあります。

日常的な細かな観察と、鳥に有害な環境要因(テフロン製品、アロマ、タバコ、殺虫剤など)の排除が重要です。また、定期的な健康診断で隠れた病気を早期発見することも、突然死予防につながります。

オカメインコの寿命を最大限に伸ばすために【総括】

オカメインコ

オカメインコの平均寿命は飼育下で15〜20年、適切なケアで20年以上も
ギネス記録は31歳、日本では38歳の記録も存在
人間年齢では1歳が20歳程度、10歳で50歳相当と考えられる
健康な雛の選択が長寿の第一歩
温度管理は特に重要で、急激な温度変化を避ける

バランスの良い食事が健康の基本
メンタルヘルスも寿命に影響、適切な距離感が大切
定期的な健康観察で異変を早期発見
鳥専門の動物病院を事前に見つけておく
オカメインコの寿命は色や性別より飼育環境が大きく影響

高齢期には年齢に合わせたケア方法に調整する
テフロン製品やアロマなど危険なものを認識し排除する
愛情を持って接し、信頼関係を築くことが長寿の基盤

オカメインコは適切なケアと愛情をもって飼育すれば、20年以上の長い期間、家族の一員として共に過ごすことができます。寿命を左右する最も重要な要素は、飼い主の知識と日々の丁寧なケア です。健康な雛を選ぶことから始まり、温度管理や食事、精神的健康に気を配ることで、オカメインコの健康寿命を延ばすことができます。

また、病気の早期発見と適切な治療も長寿には欠かせません。日常的な健康チェックの習慣をつけ、鳥専門の獣医師と連携することが大切です。突然死の原因となる環境要因を排除し、安全な生活環境を整えましょう。

オカメインコとの生活は、10年、20年と長期にわたります。その間、飼い主の生活環境も変化することがありますが、常に一貫したケアと愛情を提供することが、オカメインコの幸せな長寿につながります。オカメインコが年齢を重ねても、その変化に適応したケアを続けることで、最後まで健康で幸せな生活を送らせてあげることができるでしょう。

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