ズプリームXS製造中止の現状と今後の対策

小型インコやフィンチに絶大な人気を誇っていた「ズプリーム フルーツブレンド XSサイズ」ですが、残念ながらメーカーでの製造が終了しました。現在は流通している在庫のみとなっており、完全に手に入らなくなるのは時間の問題です。
飼い主さんが今すぐやるべきこと
- 在庫の確保:まだ売っているお店があれば、賞味期限を確認しつつ数袋確保しておく。
- 新しいペレットの選定:愛鳥が受け入れやすそうな「次の主食」を決める。
- 混合(ブレンド)開始:XSの残りと新しいペレットを混ぜて与え、味に慣れさせる。
「在庫がなくなってから考えよう」では遅すぎます。愛鳥が急な食事変更で拒食になるリスクを避けるため、今すぐ代替品の検討を始めることが重要です。
巷では海外のマイナーブランドも代替品として挙げられていますが、供給が不安定でまたすぐに買えなくなるリスクがあります。そのため、この記事では「日本国内で安定して手に入りやすい」かつ「移行しやすい」4つの選択肢を厳選しました。
【案A】ズプリーム「ナチュラル」Sサイズ|同ブランドの安心感

最もスムーズな移行が期待できるのが、同じズプリーム社の「ナチュラル」シリーズへの乗り換えです。フルーツフレーバーではありませんが、メーカー特有のベースの味が似ているため、比較的受け入れられやすい傾向にあります。
移行しやすい理由とメリット
フルーツブレンドXSを与えていた方には、「ナチュラル Sサイズ(パラキート)」が第一候補になります。
- ブランドの共通性:同じメーカーなので品質や基本的な風味が似ている。
- 無着色で健康的:着色料を使っていないため、フンの色が自然になり健康管理がしやすい。
- コスパが良い:フルーツブレンドに比べて価格が抑えられており、継続しやすい。
「フルーツの甘い匂いがないと食べないかも…」と心配な場合は、残っているフルーツブレンドと混ぜて与えることから始めましょう。将来的には無着色のナチュラルフードへ移行する良いきっかけにもなります。
【案B】ラウディブッシュ「ニブルズ」|粒の小ささはNo.1

「うちの子は粒が大きいと食べてくれない」という場合、最も有力な候補となるのがラウディブッシュの「ニブルズ(フレーク)」サイズです。XS難民の受け皿として非常に人気が高まっています。
違和感なく食べられる極小サイズ
ラウディブッシュは鳥類栄養学の専門家が開発した信頼性の高いブランドです。その中でも「ニブルズ」は、ズプリームXSに匹敵する、あるいはそれ以上に細かい粒サイズが特徴です。
- サイズ感が近い:非常に小粒で砕けやすい形状。小さな口のフィンチやセキセイインコでも抵抗なく食べられる。
- 高品質:無着色・無香料で、栄養バランスに優れている。
- 選べるタイプ:肥満が気になる子には「ローファット(低脂肪)」タイプも選べる。
味はシンプルな穀物風味なので、フルーツ味からの切り替えでは少し時間がかかるかもしれません。しかし、「粒の大きさ」がネックで他のペレットを食べない子にとっては、これがベストな解決策と言えるでしょう。
【案C】ラフィーバー「グルメペレット」|甘い匂いじゃないとダメな子へ

「粒のサイズや成分よりも、とにかくあのフルーティーな味が好きだった!」というグルメな愛鳥には、ラフィーバーの「グルメペレット」が救世主になるかもしれません。隠れた名品として、知る人ぞ知る人気のペレットです。
食いつき重視の最強の選択肢
ラフィーバーは、獣医師が開発した信頼あるブランドです。特にグルメペレット(フルーツ入り)は、ズプリームのフルーツブレンドに負けない嗜好性の高さを持っています。
- 味と香りが魅力的:パパイヤ、マンゴー、パイナップルなどが配合されており、フルーティーな香りが食欲をそそる。
- 高品質な栄養:嗜好性が高いだけでなく、オメガ3・6脂肪酸やビタミンもバランスよく配合された完全栄養食。
- 「おこし」タイプも:同社の「ニュートリベリー」なら、シード感覚でかじって遊べるので、ペレット嫌いの子でも食べる確率が高い。
「案A(ナチュラル)や案B(ラウディ)を試したけど食べてくれなかった…」という場合でも、ラフィーバーなら食べてくれる可能性があります。「甘い味が好き」というズプリームユーザーの受け皿として、非常に優秀な代替品です。
【案D】フルーツブレンドSサイズ+電動ミル|味を変えない最終手段

「どうしてもズプリームフルーツブレンドの、あの味と形じゃないと絶対にダメ!」というこだわりが強い子もいます。そんな場合の最終手段は、同じズプリームフルーツブレンドの「Sサイズ(パラキート)」を購入し、飼い主さんが砕いて与える方法です。
電動ミルなら3秒で解決
SサイズはXSよりも粒が大きいですが、成分や味は全く同じです。問題はサイズだけなので、砕いてしまえば解決します。
とはいえ、毎日すり鉢ですり潰すのは重労働です。ズプリームは粒が固いので、手動のスパイスミルですりつぶすのは、すり鉢よりも大変です。
そこで活躍するのが「電動ミル」です。
- 圧倒的な時短:スイッチを押して3秒で好みの細かさに粉砕可能。
- 吐き戻し対策にも:粉末状にすれば消化が良く、老鳥や病鳥の流動食作りにも使える。
- 味はそのまま:大好きなフルーツブレンドの味を続けられるので、拒食のリスクがゼロ。
「他のペレットに切り替える自信がない」「食いつきが悪くなるのが怖い」という方は、迷わずこの方法を選んでください。ミルへの初期投資は必要ですが、愛鳥が食べてくれる安心感には代えられません。
失敗しない切り替えのコツ

新しいペレット(代替品)が決まったら、いよいよ切り替えです。焦りは禁物。以下のステップで慎重に進めましょう。
ポイントは、在庫があるうちに切り替えをスタートさせることです。XSが手元になくなってからでは、いきなり100%切り替えになってしまい、愛鳥への負担が大きすぎます。
よくある質問|製造中止への対応
ズプリームXSの製造中止に関連する疑問にお答えします。
【総括】ピンチをチャンスに!新しい主食へのステップアップ

ズプリームXSの製造中止はショックなニュースですが、これを「より良いペレットに出会うチャンス」と捉えてみましょう。無着色のナチュラルフードへ切り替えるきっかけになったり、ミルを導入することで選択肢が広がったりと、ポジティブな側面もあります。
今回ご紹介した4つの乗り換え先は、どれも「安定して手に入る」実績のある確かな方法です。
- 案A:ズプリーム「ナチュラル」S → 健康志向&コスパ良しの正統派ルート
- 案B:ラウディブッシュ「ニブルズ」 → 小粒好きならこれ一択
- 案C:ラフィーバー「グルメペレット」 → フルーティーな味が大好きな子へ
- 案D:フルーツブレンドS + ミル → 味へのこだわりが強い子への最終兵器
愛鳥にとって「いつものごはん」が変わることは大事件ですが、大好きな飼い主さんが選んでくれた新しいごはんなら、きっと受け入れてくれるはずです。在庫が尽きる前に余裕を持って準備し、スムーズなバトンタッチを目指してくださいね。
「フルーツブレンドしか食べない」問題でお困りの方は、こちらの記事でフルーツブレンドから他のペレットへの移行術を詳しく解説しています。併せてご覧ください。



































