バードモア アクリルケースとは【鳥専門企業が開発した信頼の製品】

バードモア アクリルケースは、鳥専門の動物病院やペットホテルを運営する株式会社バードモアが開発したオリジナルブランド「More Style」シリーズのアクリル製ケージカバーです。単なるペット用品メーカーではなく、日々の診療や飼育相談を通じて蓄積された専門知識に基づいて設計されているため、インコ飼育者から高い信頼を得ています。
バードモアの企業背景と専門性
株式会社バードモアは、埼玉県富士見市に実店舗を構える鳥専門の総合企業です。ペット用品の販売だけでなく、鳥専門の動物病院、鳥専門のペットホテルまでを運営しており、鳥の生態や健康管理に関する深い専門知識を持っています。
動物病院やペットホテルでの実務経験から得られた専門知識が製品開発に反映されており、「冬場の保温管理」や「鳴き声対策」といった飼育者の実際の課題を解決できる製品設計になっています。オンラインショップと埼玉県富士見市の実店舗で購入可能です。
More Styleシリーズの特徴
「More Style」は、バードモアのオリジナルブランド名です。このシリーズのアクリルケースは、以下の3つの設計思想に基づいて開発されています。
標準規格による信頼性
市場で最も普及しているHOEI社の人気ケージモデル(35手乗り、465オカメなど)に完全対応したサイズ展開を行っています。特筆すべきは、オカメインコ飼育者に最も人気の高い「HOEI 465オカメ」専用サイズが規格品として存在する点です。
多くの競合他社がオーダーメイド中心であるのに対し、バードモアは「検証済みの標準サイズ製品」を提供することで、購入後のサイズ不適合リスクをゼロにしています。これは、専門企業ならではの市場理解と、大量の飼育相談から得られたデータに基づく戦略です。
統合されたエコシステム
アクリルケース本体だけでなく、専用のナイトカバー、夏場の暑さ対策用クーラーユニット、交換用パーツまで、すべて互換性が保証された「システム」として提供されています。冬は保温、夏は冷却といった季節に応じた環境管理がスムーズに行えます。
実用性を重視した設計
バードモアのアクリルケースは、見た目の美しさだけでなく、日常の使い勝手にも徹底的にこだわっています。工具不要で組み立て・分解が可能な構造、扉を上部にスライド格納できる機構、ヒーターの電源コードを通すための専用穴など、実際に毎日使う人の視点で設計されています。
また、使用しない季節にはコンパクトに分解して収納できるため、「冬だけ使いたい」というニーズにも対応できます。引っ越しの際にも持ち運びが容易で、長期的に愛用できる製品です。
他のアクリルケースとの違い
バードモアのアクリルケースは、同じ「鳥用アクリルケース」というカテゴリーに属する他社製品と比較して、いくつかの明確な差別化ポイントを持っています。
アクリルケース全般の基本的なメリット(保温性・防音性・飛散防止)は他社製品でも得られますが、バードモアは「使い勝手」と「安全性」の面で明確な差別化を図っています。
バードモアを選ぶべき理由は、以下の5つの具体的な強みにあります。これらは次のセクションで詳しく解説しますが、簡潔にまとめると次のとおりです。
- HOEI 465オカメ専用サイズの規格品が存在する(他社にはない)
- WIDEシリーズでヒーターを安全に外付けできる(火傷リスクゼロ)
- 工具不要で組み立て・収納が簡単(季節で使い分け可能)
- 鳥専門病院・ホテル運営企業の知見(信頼性)
- 専用アクセサリーで統合されたシステム(互換性保証)
つまり、バードモアは「信頼できるブランドが提供する、実績のある既製品システムを手間なく導入したい」という飼育者に最適な選択肢なのです。
バードモアのアクリルケースが他社より選ばれる5つの強み

バードモア アクリルケースが多くの飼育者に選ばれている理由は、単なる「アクリル製である」という点ではなく、バードモア独自の設計思想と、鳥専門企業ならではの知見が反映された具体的な機能にあります。ここでは、他社製品にはない5つの明確な強みを詳しく解説します。
強み1:HOEI人気ケージにぴったり対応【465オカメ専用サイズあり】
バードモアの最大の強みのひとつが、HOEI 465オカメをはじめとする人気ケージモデルに完全対応した規格品を提供している点です。
オカメインコ飼育者の間で圧倒的な支持を得ているHOEI 465オカメケージは、サイズが高さ約58cm×幅約46.5cm×奥行約46.5cmという独特の寸法です。この特殊なサイズに対応したアクリルケースを規格品として製造しているのは、バードモアの大きなアドバンテージといえます。
対応ケージの例
- Sサイズ:HOEI 35角、ハートフルL
- Mサイズ:HOEI 35オウム、HOEI 35手乗り
- Lサイズ:HOEI 465インコ、ハートフルLL
- XLサイズ:HOEI 465オウム
これらはすべて、鳥飼育者の間で定番とされているケージです。バードモアは、市場で最も普及しているケージモデルを徹底的にリサーチし、それらにピッタリ合うサイズを標準ラインナップとして用意しています。
他社のオーダーメイド対応の工房では、どんなサイズにも対応できる反面、「完成までに時間がかかる」「価格が高くなる」「サイズ指定を間違えるリスクがある」といった課題があります。
バードモアの規格品なら、注文後すぐに発送され、サイズ不適合の心配もありません。特に初めてアクリルケースを導入する方にとって、この「確実性」は大きな安心材料となります。
強み2:WIDEシリーズ【ヒーター外付けで火傷リスクゼロ】

バードモア アクリルケースの最大の差別化ポイントが、この「WIDEシリーズ」の存在です。これは単なるサイズのバリエーションではなく、鳥の安全性を最優先に考えた設計思想の違いを体現しています。
従来のアクリルケース(SLIMシリーズを含む)では、ケースの幅がケージサイズにぴったりと合わせられているため、保温用のペットヒーターを使用する場合、ケージの「内部」に設置するしか選択肢がありませんでした。
しかし、ケージ内にヒーターを設置すると、以下のような問題が発生します。
ケージ内設置の問題点
- 鳥がヒーターに直接触れて火傷を負うリスクがある
- ケージ内の生活スペースが圧迫される
- 止まり木やおもちゃの配置が制限される
- ヒーターの設置・調整作業がやりづらい
WIDEシリーズは、この課題を根本から解決するために開発されました。ケースの幅を広く取ることで、鳥かごの「外部」かつアクリルケースの「内部」という空間にヒーターを設置できるスペースを確保しています。
具体的には、アサヒペットヒーター60Wのような市販の標準的なヒーターを、鳥かごとアクリルケースの壁面の間に配置できます。これにより、鳥がヒーターに触れることは物理的に不可能となり、火傷リスクが完全にゼロになります。
同時に、ケージ内の生活空間は一切犠牲にならないため、鳥は広々とした環境で快適に過ごせます。これは、動物福祉の観点からも非常に優れた設計といえるでしょう。
冬場にヒーターを使用する予定がある方、特にオカメインコのような大型のインコを飼育している方には、WIDEシリーズを強くおすすめします。
強み3:工具不要で組み立て・収納が簡単【季節で使い分け可能】

バードモアのアクリルケースは、工具を一切使わず、手だけで組み立て・分解ができる設計になっています。この実用性の高さは、長期的に使用する上で大きなメリットとなります。
工具不要のメリット
- 組み立てが簡単で、初心者でも安心
- 分解してコンパクトに収納できる
- 夏場は使わないので畳んでしまえる
- 引っ越しの際も持ち運びが楽
- 掃除の際に一時的に分解できる
特に、季節に応じた使い分けができる点は見逃せません。アクリルケースは保温性が高いため、冬場には非常に有効ですが、夏場は逆に「温室状態」になるリスクがあります。
バードモアのケースなら、春になったら分解して押し入れに収納し、秋に再び組み立てるといった使い方が可能です。これにより、一年を通して愛鳥にとって最適な環境を維持できます。
また、大掃除の際にケースを完全に分解して、すみずみまで洗浄することもできます。清潔な飼育環境を保つ上でも、この分解・組み立ての容易さは大きな利点です。
ただし、アクリルパネル自体には相応の重量があるため、特に大型モデル(LサイズやXLサイズ)の組み立ては、二人で作業することをおすすめします。
強み4:鳥専門企業の知見【病院・ホテル運営の信頼性】

画像はイメージです
バードモアが他のアクリルケース販売業者と決定的に異なるのは、単なる製造・販売業者ではなく、鳥の健康と福祉に日々向き合う専門企業であるという点です。
鳥専門の動物病院では、年間を通じて数多くの鳥の診療を行っています。その中で、「冬場の保温不足による体調不良」「ケージ内のヒーターでの火傷事故」「不適切な飼育環境による健康問題」といった、飼育現場のリアルな課題を目の当たりにしています。
また、鳥専門のペットホテルでは、様々な鳥種を様々な環境で預かる経験を通じて、「どんなケージ環境が鳥にとって快適か」「どんな設備が安全か」といった知見を蓄積しています。
こうした臨床現場と飼育現場の両方から得られた専門知識が、製品開発に直接フィードバックされているのがバードモアの強みです。たとえば、WIDEシリーズの開発は、「ヒーターでの火傷事故を防ぎたい」という獣医師としての願いから生まれたものと考えられます。
実店舗を訪れれば、専門スタッフに直接相談することもできます。「うちの子にはどのサイズが合うか」「ヒーターはどう設置すればいいか」といった疑問に、経験豊富なスタッフが的確にアドバイスしてくれます。
この「信頼性」は、単なる製品スペックでは測れない、バードモアならではの大きな価値です。
強み5:統合エコシステム【専用カバー・クーラーで完結】
バードモアは、アクリルケース本体だけでなく、それと連携して機能する様々な専用アクセサリーを提供しています。これにより、「互換性が保証された統合システム」として、一年を通して愛鳥の環境を最適に保つことができます。
専用ナイトカバー

via:バードモア
各サイズのアクリルケースにぴったり合うように設計された布製のカバーです。夜間の遮光により鳥が安心して眠れる環境を作るだけでなく、冬場にはさらなる断熱効果も期待できます。
サイズがピッタリなので、隙間から光が漏れることもなく、見た目もすっきりとしています。
専用クーラーユニット

via:バードモア
夏場のケース内温度上昇に対応するためのオプションパーツです。アクリルケースは保温性が高い反面、夏場は「温室状態」になるリスクがあります。
バードモアは、この潜在的なデメリットを認識し、それに対するソリューションとして専用クーラーを提供しています。これは、製品の弱点を隠すのではなく、正直に向き合い、対策を提示する誠実な姿勢の表れといえます。
オプションパーツの個別販売
スライドローラーや化粧ねじといった補修・交換用パーツが個別に販売されています。長年使用していると、扉のスライド部分が摩耗したり、ねじを紛失したりすることがあります。
そうした場合でも、必要なパーツだけを購入して修理できるため、製品を長く愛用できます。これは、「使い捨てではなく、長期的に使ってほしい」というメーカーの姿勢を示しています。
これらの専用アクセサリーは、すべてバードモアのアクリルケースとの互換性が保証されています。他社製品を組み合わせた場合の「サイズが合わない」「うまく機能しない」といった問題が起きないのは、統合システムならではの大きなメリットです。
SLIM vs WIDE【あなたに最適なのはどっち?30秒診断】

バードモアのアクリルケースを選ぶ際、最も重要な選択が「SLIMとWIDEのどちらにするか」です。これは単なるサイズの違いではなく、ヒーターの設置方法と鳥の安全性に直結する重要な設計思想の違いを意味します。この章では、両シリーズの特徴を詳しく比較し、あなたの飼育環境に最適な選択ができるよう詳解します。
SLIMシリーズの特徴とメリット
SLIMシリーズは、バードモアの標準モデルであり、設置スペースの効率を最大化するように設計されています。ケージのサイズに対してケースの幅が比較的タイトに作られているため、省スペースで設置できるのが最大の特徴です。
SLIMシリーズのメリット
- 設置に必要なスペースがコンパクト
- 同サイズのWIDEと比較して価格がやや安い
- 見た目がすっきりとしていてスマート
- 棚や台の上に設置しやすい
たとえば、Sサイズ(35角・ハートフルL対応)の場合、SLIMの幅は45cmですが、WIDEは60cmです。この15cmの差は、設置場所が限られている部屋では大きな意味を持ちます。
また、価格面でも違いがあります。Sサイズ扉ありモデルで比較すると、SLIMが34,200円、WIDEが42,000円と、約8,000円の差があります。予算を抑えたい方にとっては、この価格差も重要な判断材料となるでしょう。
SLIMシリーズの注意点
ただし、SLIMシリーズでヒーターを使用する場合は、ケージの「内部」に設置する必要があります。これにより、以下の点に注意が必要です。
- 鳥がヒーターに直接触れないよう、ヒーターカバーなどで保護する
- ケージ内の止まり木やおもちゃの配置が制限される
- ケージ内の生活スペースがやや狭くなる
そのため、小型のセキセイインコや、ヒーターを使用しない環境であれば問題ありませんが、オカメインコのような中型インコで冬場にヒーターを使う場合は、次に説明するWIDEシリーズの方が適しています。
WIDEシリーズの特徴とメリット
WIDEシリーズは、SLIMシリーズが抱えていた「ヒーター設置の安全性」という課題を解決するために開発された進化モデルです。ケースの幅を広く取ることで、ケージの外部かつアクリルケースの内部という空間を確保し、そこにヒーターを設置できるようにしています。
WIDEシリーズのメリット
- ヒーターをケージ外部に設置できるため、火傷リスクがゼロ
- ケージ内の生活スペースを一切犠牲にしない
- 止まり木やおもちゃを自由に配置できる
- ヒーターの設置・調整作業がやりやすい
- 動物福祉の観点から最も優れた設計
バードモアの公式説明によれば、「今までのサイズだと、スペースがないためヒーターはケージ内に設置するしかありませんでした。このアクリルケージケースWIDEはヒーターをケージの外に設置しても十分に安全な広さがとられています」とあります。
これは、実際の飼育現場でヒーター関連の事故やトラブルが発生していたことを示唆しており、それを未然に防ぐための設計改良がなされた結果といえるでしょう。
WIDEシリーズの注意点
WIDEシリーズの唯一のデメリットは、設置に必要なスペースがやや広くなることです。SLIMと比較して横幅が15cm広いため、設置場所の寸法を事前に確認する必要があります。
また、同サイズのSLIMと比較して価格が8,000円程度高くなります。ただし、この価格差は、愛鳥の安全性とケージ内の快適性を考えれば、十分に正当化される投資といえます。
ヒーター設置の安全性から見た選び方

SLIMとWIDEのどちらを選ぶべきかは、「冬場にヒーターを使用するか」という点が最大の判断基準となります。
ヒーター使用予定がある場合
冬場にペットヒーターを使用する予定がある方は、WIDEシリーズを強くおすすめします。特に、以下のような方には必須です。
- オカメインコやコザクラインコなど中型インコを飼育している
- 老鳥や体調不良の鳥を飼育している
- 部屋全体の暖房だけでは不十分な環境
- 鳥の安全性を最優先に考えたい
WIDEシリーズなら、アサヒ電子のペットヒーター60Wのような標準的なヒーターを、ケージとアクリルケースの壁面の間に安全に設置できます。鳥が物理的にヒーターに触れることができないため、火傷のリスクは完全にゼロになります。
また、ヒーターをケージ外に設置することで、ケージ内の止まり木やおもちゃ、餌入れなどを自由に配置できます。これは、鳥の生活の質(QOL)を維持する上で非常に重要です。
ヒーター使用予定がない場合
一方、以下のような方は、SLIMシリーズでも十分に対応できます。
- 年間を通して室温が安定している環境
- エアコンで部屋全体を暖房できる
- 設置スペースを節約したい
- 予算を抑えたい
ヒーターを使用しない場合、SLIMとWIDEの機能的な差はほとんどありません。そのため、省スペース性とコストパフォーマンスに優れるSLIMシリーズが合理的な選択となります。
設置スペースから見た選び方

もうひとつの重要な判断基準が、設置場所のスペースです。特に、棚や台の上に設置する場合は、事前に寸法を確認する必要があります。
床置きの場合は、寸法の差はそれほど大きな問題になりません。しかし、幅60cmや70cmの台を使っている場合、WIDEシリーズは台からはみ出してしまう可能性があります。
設置予定の場所の寸法を正確に測定し、WIDEシリーズを設置できるスペースがあるかを確認してから購入することをおすすめします。
選択のポイントまとめ
- 冬場にヒーターを使う予定がある → WIDEシリーズ
- ヒーターは使わない → 設置スペースに余裕がある?
- 余裕がある → どちらでもOK(予算次第でSLIM)
- 余裕がない → SLIMシリーズ
迷った場合は、バードモア公式ショップに相談することをおすすめします。専門スタッフが、あなたの飼育環境に最適なモデルをアドバイスしてくれます。
バードモア アクリルケース全製品ラインナップ【サイズ別完全比較表】

バードモアのアクリルケースは、SLIMとWIDEの2つのラインに加え、4つのサイズバリエーション(S・M・L・XL)と、扉の有無によって、合計12種類の製品ラインナップが展開されています。この章では、全製品の詳細スペックを一覧表にまとめ、あなたのケージに最適なモデルを見つけるためのガイドを提供します。
Sサイズ(35角・ハートフルL対応)
Sサイズは、セキセイインコやマメルリハなど小型インコの飼育に最適なサイズです。HOEI 35角ケージやハートフルLケージにぴったり対応しています。
Sサイズの製品バリエーション
- アクリルケージケースSLIM・扉ありS(品番:9991520)
- アクリルケージケースWIDE・扉ありS(品番:9992173)
- アクリルケージケースSLIM・扉なしS(品番:9991523)
Sサイズは、一人暮らしの方やワンルームマンションでセキセイインコを飼育している方に人気があります。コンパクトながら十分な保温性と防音性を確保できるため、集合住宅での飼育にも適しています。
扉なしモデルは価格が安く、主に保温目的で冬場のみ使用する方におすすめです。ただし、日常的な餌交換や掃除の際にケース全体を持ち上げる必要があるため、利便性を重視する方には扉ありモデルの方が適しています。
Mサイズ(35オウム・35手乗り対応)
Mサイズは、HOEI 35手乗りやHOEI 35オウムケージに対応しています。これらは縦に長い設計のケージで、セキセイインコを縦方向の運動も含めて広々と飼育したい方や、複数羽を同じケージで飼育する方に人気のモデルです。
Mサイズの製品バリエーション
- アクリルケージケースSLIM・折り畳み式扉ありM(品番:9991880)
- アクリルケージケースWIDE・折り畳み式扉ありM(品番:9992174)
- アクリルケージケースSLIM・扉なしM(品番:9991881)
Mサイズの特徴は、高さが71cmあるため、「折り畳み式扉」が採用されている点です。通常のスライド格納式扉では高さがあり過ぎて使いにくいため、扉を上下2分割にして折り畳めるようになっています。
これにより、上半分の扉だけを開けて換気したり、全体を開けて大きなアクセス口を確保したりと、柔軟な使い方ができます。
Lサイズ(465インコ・ハートフルLL対応)
Lサイズは、オカメインコ飼育者に最も人気のあるサイズです。HOEI 465インコ(465オカメとも呼ばれる)やハートフルLLケージに対応しています。
Lサイズの製品バリエーション
- アクリルケージケースSLIM・扉ありL(品番:9991521)
- アクリルケージケースWIDE・扉ありL(品番:9992175)
- アクリルケージケースSLIM・扉なしL(品番:9991524)
HOEI 465オカメは、オカメインコにとって理想的な広さと高さを持つケージとして広く支持されています。このケージ専用のアクリルケースが規格品として存在することは、オカメインコ飼育者にとって大きなメリットです。
特にWIDEシリーズのLサイズは、オカメインコの冬場の保温に最適です。ヒーターを外付けできるため、ケージ内を広々と使えます。オカメインコは体が大きいため、ケージ内にヒーターを設置すると動きが制限されてしまいますが、WIDEなら問題ありません。
XLサイズ(465オウム対応)
XLサイズは、HOEI 465オウムケージに対応した最大サイズです。このケージは高さが約72cmあるため、オカメインコやコザクラインコなど中型インコを縦方向にも広々と飼育したい方に適しています。
XLサイズの製品バリエーション
- アクリルケージケースSLIM・折り畳み式扉ありXL(品番:9991522)
- アクリルケージケースWIDE・折り畳み式扉ありXL(品番:9992176)
- アクリルケージケースSLIM・扉なしXL(品番:9991525)
XLサイズもMサイズと同様に、高さがあるため折り畳み式扉が採用されています。全製品の中で最も大型のモデルであり、重量も13.8kg(SLIMの折り畳み式扉ありモデル)と相応にあるため、組み立ては必ず二人以上で行うことをおすすめします。
価格も66,000円~67,700円と高額になりますが、大型のケージを完全に覆う保温・防音システムとしては、相応の投資価値があるといえます。
扉あり・扉なし・折り畳み式扉の違い
バードモアのアクリルケースには、3種類の扉タイプがあります。それぞれの特徴を理解して、自分の使い方に合ったモデルを選びましょう。
扉あり(スライド格納式)
S・Lサイズに採用されている標準的な扉タイプです。正面の扉パネルを持ち上げて、ケース上部のガイドレールに沿ってスライドさせることで、完全に格納できます。
- 日常的な餌交換や掃除がスムーズ
- 扉を開けたままにして換気できる
- 取り外したパネルの置き場所に困らない
- 最も使い勝手が良い
毎日の世話を考えると、この扉ありモデルが最もおすすめです。実際、ユーザーレビューでも「扉なしモデルは不便」という声が多く見られます。
折り畳み式扉
M・XLサイズに採用されている、高さのあるケース専用の扉タイプです。扉が上下2分割になっており、折り畳んで開閉できます。
- 上半分だけを開けて部分的に換気できる
- 全体を開けると大きなアクセス口になる
- 高さのあるケースでも扱いやすい
扉なし
前面に扉がなく、上蓋を完全に取り外すタイプです。価格が安いのがメリットですが、使い勝手の面では劣ります。
- 価格が最も安い
- 構造がシンプルで壊れにくい
- 餌交換や掃除のたびに上蓋を持ち上げる必要がある
- 日常使用には不便
扉なしモデルは、「冬場の短期間だけ使う」「とにかく予算を抑えたい」という方以外にはおすすめしません。長期的な利便性を考えると、扉ありモデルの方が満足度が高いでしょう。
バードモアアクリルケースをおすすめできる人

バードモア アクリルケースは、アクリル工房やとりまるなど他社製品と比較して、WIDEシリーズ(ヒーター外付け設計)と鳥専門企業の知見という2つの独自性を持ちます。ここでは主要メーカーとの具体的な違いを解説します。
他メーカーとの違い
鳥用アクリルケースは他にも、アクリル工房やとりまるなどのメーカーが存在します。それぞれに特徴がありますが、バードモアの最大の差別化ポイントは以下の3点です。
バードモア独自の強み
- WIDEシリーズ(ヒーター外付け設計)は他社にない独自仕様
- 鳥専門病院・ホテル運営企業による専門知識と臨床現場のフィードバック
- 専用カバー・クーラーなど互換性が保証された統合エコシステム
各メーカーの詳しい特徴や口コミについては、上記のリンク先記事で詳しく解説しています。
バードモアが優れている点
他社製品と比較して、バードモアが特に優れているのは以下の点です。
WIDEシリーズの存在
ヒーターをケージ外部に設置できるWIDEシリーズは、バードモア独自の設計です。これは単なる機能追加ではなく、「鳥の安全性を最優先に考える」という企業姿勢の表れといえます。
鳥専門企業の総合力
実店舗、動物病院、ペットホテルを運営する総合的な専門性は、他社にはない強みです。製品の購入後も、飼育相談や健康管理のサポートを受けられる安心感があります。
統合エコシステム
専用ナイトカバー、クーラーユニット、交換パーツなど、互換性が保証されたシステムとして提供されています。「ケースは買ったけど、合うカバーが見つからない」といった煩わしさがありません。
どんな人にバードモアがおすすめか
これまでの比較を踏まえると、バードモアは以下のような方に最適です。
- HOEI 465オカメなど人気ケージを使用している
- 冬場にヒーターを使用する予定がある
- 信頼できるブランドから実績のある製品を購入したい
- 専用アクセサリーで統合されたシステムが欲しい
- 鳥専門企業のサポートを受けたい
一方、規格外の特殊なケージを使用している方や、極端に特殊な要望(たとえば吸音材を使った高度な防音対策など)がある場合は、オーダーメイド対応の専門工房の方が適しているかもしれません。
実際の使用者の口コミ評価【本音のメリット・デメリット】

製品の真の価値を知るには、実際に使用しているユーザーの生の声が不可欠です。ここでは、オンライン上のレビューや口コミを分析し、バードモア アクリルケースの実際の使用感を、メリットとデメリットの両面から正直に解説します。
高評価の口コミ【防音・保温・清潔性】
ユーザーレビューで最も多く見られるのが、製品の主要機能に対する高い評価です。
防音効果について
多くのユーザーが、鳴き声の大幅な軽減効果を実感しています。「30~40%くらいに消音されたような気がする」「甲高い声がこもったような声になって部屋に響かなくなった」といった具体的な体験談が報告されています。
集合住宅で飼育している方からは、「近隣への気兼ねが大幅に減った」「安心して愛鳥との生活を楽しめるようになった」という声も多く見られます。完全な防音は実現できないものの、騒音レベルを実用的なレベルまで緩和できる点は、高く評価されています。
保温性能について
「保温性能が素晴らしく、ヒヤヒヤしながら塩ビカバー等で凌いでいた頃とは大違い」という声に代表されるように、特に冬場の温度管理における安心感は、ユーザーにとって大きな価値となっています。
ペットヒーターと併用することで、ケース内の温度を安定して保てるため、「朝起きたときの寒さで鳥が体調を崩すのではないかという不安がなくなった」という声も見られます。
飛散防止・脂粉対策について
餌の飛び散りや脂粉の飛散が著しく減少し、部屋の清潔さが保たれる点も高く評価されています。「エアコンのフィルターにつく脂粉量が少なくなり、脂粉防止効果をかなり感じる」という具体的な体験談は、アレルギーを持つ飼い主にとって特に有益な情報です。
美観と品質について
アクリルの透明度の高さと美しい仕上げは、機能性だけでなく、部屋のインテリア性を向上させる要素として評価されています。「とても美しい仕上がり」「透明度が高くて鳥の様子がよく見える」といった声が多く見られます。
低評価の口コミ【重量・価格・組み立て】
一方で、バードモア製品の物理的な特性に起因するいくつかの課題も正直に指摘されています。
重量について
最も頻繁に言及される懸念点が、製品の重さです。「重いです。組み立てもひとりでは結構大変です」というレビューは、多くのユーザーが共有する感覚です。
この重量は、十分な強度と断熱性・防音性を確保するために、厚いアクリルパネルを使用していることの直接的な結果です。特に大型モデル(LサイズやXLサイズ)では、重量が7kg~13kg以上になるため、組み立ては二人以上で行うことが推奨されます。
価格について
「高価なケース」「決して安い買い物ではない」という言及も見られます。Sサイズでも34,200円~、LサイズやXLサイズでは5万円を超える価格は、確かに大きな投資です。
しかし、多くのユーザーが最終的に「思い切って購入して良かった」「買って大正解だった」と結論づけている点は注目に値します。これは、日々の生活の質の向上(騒音ストレスからの解放、掃除の負担軽減、愛鳥の健康への安心感)が、金銭的なコストを上回る価値をもたらしていることを示しています。
組み立てについて
工具不要で組み立てられる設計ですが、重量があるため、特に大型モデルでは一人での作業は大変だという声があります。また、「格納した扉の前面への突出部分がやや長い」といった細かな設計上の指摘も見られます。
扉なしモデルについて
「扉なし」モデルに対して低い評価が付けられている事例もあります。日常的な餌交換や掃除のたびに上蓋を持ち上げる必要があるため、利便性の面で劣ると感じるユーザーが多いようです。
購入者が「買ってよかった」と感じる理由
価格や重量といったデメリットにもかかわらず、多くのユーザーが高い満足度を示している背景には、製品が解決する問題の深刻さがあります。
- 近隣への騒音トラブルの心配がなくなった
- 終わりのない掃除の負担が大幅に軽減された
- 冬場の保温管理への不安が解消された
- 愛鳥の健康を守れている実感が得られた
これらは単なる機能的な便益ではなく、飼い主の精神的な平穏に大きく貢献しています。「安心して愛鳥との生活を送れるようになった」という感情的な報酬が、金銭的なコストを上回る価値として認識されているのです。
購入前に知っておくべき注意点
購入後の失望を避けるため、以下の点を事前に理解しておくことが重要です。
バードモア製品の特性理解
バードモアのアクリルケースは、高い防音性と保温性を実現するため、厚く重いアクリルパネルを使用しています。この設計により、重量は7kg~13kg、価格は25,300円~67,700円となっています。軽量で安価な製品を求める場合、バードモアレベルの性能は期待できません。「このレベルの性能を得るためには、この重量とコストを受け入れる必要がある」という製品の特性を理解することが大切です。
設置スペースの確認
特にWIDEシリーズを検討している場合、設置予定の場所の寸法を正確に測定してください。幅が15cm広くなるため、台からはみ出す可能性があります。
組み立ての準備
大型モデルの組み立ては、必ず二人以上で行うことをおすすめします。一人で無理に組み立てようとすると、アクリルパネルを落として傷つけたり、怪我をしたりするリスクがあります。
扉ありモデルを推奨
長期的な利便性を考えると、扉ありモデルの方が満足度が高いでしょう。約9,000円の価格差はありますが、毎日の使い勝手を考えれば価値のある投資です。
バードモア アクリルケースの正しい使い方【季節別管理法と長持ちさせるコツ】

アクリルケースは導入して終わりではなく、季節に応じた適切な管理が必要です。ここでは、一年を通して愛鳥にとって最適な環境を維持するための実践的な方法と、製品を長く美しく使い続けるためのメンテナンス術を解説します。
冬の保温対策【バードモアWIDEシリーズの安全設置】
冬場は、アクリルケースの保温能力が最大限に活かされる季節です。ペットヒーターと組み合わせることで、愛鳥にとって快適な温度環境を維持できます。
バードモア製品のヒーター設置方法
WIDEシリーズを使用している場合は、ヒーターをケージの外部、アクリルケースの内部に設置します。これにより、鳥が直接ヒーターに触れることがなく、安全性が確保されます。
SLIMシリーズの場合は、ケージ内にヒーターを設置する必要があります。この場合、必ずヒーターカバーを使用して、鳥が直接触れないように保護してください。
バードモア製品の設置ポイント
- WIDEシリーズの場合はケージ外部に、SLIMシリーズの場合はケージ内部に設置
- 電源コードは側面の専用穴を通して配線
- バードモア純正のおやすみカバーを併用することで、さらに断熱効果を高められます
ヒーターとサーモスタットの詳しい使い方や温度設定については、保温電球の専門記事で解説しています。
夏の暑さ対策【バードモア専用クーラーユニット】
夏場は、アクリルケースが「温室」のようになってしまうリスクに注意が必要です。アクリルケースの危険性については専門記事で詳しく解説していますが、バードモアでは夏場の対策として専用製品を用意しています。
バードモア専用クーラーユニット
バードモアが提供する専用クーラーユニットを使用すると、より安定した温度管理が可能です。このクーラーユニットは、バードモアのアクリルケースとの互換性が保証されており、夏場でも安心して使用できます。
- バードモアのアクリルケース専用設計
- ケースの上蓋を取り外して設置
- 統合エコシステムの一部として互換性が保証
夏場の使用を前提とする場合は、購入時に一緒に検討することをおすすめします。
バードモア製品の換気管理【扉の開閉で簡単換気】
バードモアのアクリルケースは、扉の開閉で簡単に換気ができる設計になっています。アクリルケースの酸欠・結露については専門記事で詳しく解説していますが、バードモア製品の日常的な換気方法は以下のとおりです。
バードモア製品の換気方法
- 扉あり・折り畳み式扉モデル:正面扉を開放して換気(スライド格納式で邪魔にならない)
- 扉なしモデル:上蓋を取り外して換気
- 側面の空気穴が塞がれていないか定期的に確認
バードモア製品は工具不要で扉の開閉や上蓋の取り外しができるため、日常的な換気管理が簡単です。
正しい清掃方法【アクリルを傷めない手入れ】
アクリルケースの美しさと機能性を長期間維持するためには、適切な手入れが欠かせません。誤った方法は、修復不可能なダメージを与える可能性があります。
推奨される清掃方法
- 柔らかい布(マイクロファイバークロスやTシャツ素材)をぬるま湯で湿らせる
- 優しく拭き取る(強くこすらない)
- 水分が残らないよう、乾いた柔らかい布で仕上げ拭きをする
- 頑固な汚れは、中性洗剤をごく薄めた水で拭き取る
絶対に使用してはいけないもの
- アルコール、シンナー、アセトンなどの有機溶剤
- アルコールを含むウェットティッシュ
- メラミンスポンジ(研磨剤が含まれる)
- 乾いた布での強い摩擦
- ガラスクリーナー(成分によってはアクリルを侵す)
これらを使用すると、アクリルの表面が白濁したり、ひび割れ(クラック)が生じたりする可能性があります。一度ダメージを受けると、修復は困難です。
黄ばみ防止と長期使用のポイント
アクリル素材の長期的な劣化を防ぐためには、以下の配慮が有効です。
紫外線対策
アクリル劣化の最大の要因は紫外線です。製品の黄変や脆化を防ぐため、設置場所は直射日光が当たらない場所を選んでください。窓際に設置する場合は、UVカットカーテンを使用するなどの対策が有効です。
定期的な清掃
表面に付着した汚れや脂粉を放置すると、それらが化学変化を起こして素材に固着し、曇りの原因となります。週に1回程度、正しい方法で清掃を行うことで、透明度を長期間維持できます。
使用しない時期の保管
夏場など使用しない時期は、分解してコンパクトに保管できます。保管時は、ほこりが付着しないようビニール袋などに入れておくと、次のシーズンにすぐ使えます。
よくある質問

これらの質問以外にも疑問がある場合は、鳥かご用アクリルケース完全ガイドも参考にしてください。また、購入前に不安な点がある場合は、販売店や獣医師に相談することをおすすめします。
バードモア アクリルケースで実現する快適な鳥との暮らし【総括】

バードモア アクリルケースは、鳥専門の動物病院・ペットホテル運営企業が開発した、愛鳥の健康と飼い主の生活の質を同時に向上させる環境管理システムです。
WIDEシリーズによるヒーターの安全な外付け設置、HOEI 465オカメなど人気ケージへの完全対応、専用アクセサリーによる統合エコシステムは、他社にはない明確な強みです。実際のユーザーからは、防音効果による近隣への気兼ねの軽減、保温性能による冬場の安心感、脂粉飛散防止による清掃負担の軽減といった評価が寄せられています。
冬はヒーターで安定保温、夏は換気と冷却で快適温度を維持し、日々の正しい手入れで製品の美しさを長期間保つことができます。バードモアのアクリルケースは、ケージ環境を最適化し、愛鳥との暮らしをより豊かにする信頼できるパートナーです。
参考文献・出典
本記事は、以下の信頼できる情報源を参考に作成しました。正確性と信頼性を確保するため、公式情報、実体験、および専門家の知見を組み合わせています。
メーカー公式情報
- 株式会社バードモア 公式サイト
- バードモア More Styleシリーズ 製品仕様
- 鳥の病院BIRDMORE(動物病院)公式情報
販売サイト・購入者レビュー
- 楽天市場:購入者レビュー(2023年~2025年)
- Yahoo!ショッピング:購入者レビュー
- バードモア公式オンラインショップ:製品情報
SNS・実体験情報
- Twitter(X):実際の飼い主による使用感レポート
- 各種鳥飼育コミュニティ:長期使用者の意見
※本記事の情報は2025年11月時点のものです。製品仕様や価格は変更される可能性がありますので、購入前に各販売店の最新情報をご確認ください。
記事監修者情報
名前: 山木
経歴: フィンチ・インコ・オウム・家禽の飼育経験を持つ、飼い鳥歴30年以上の愛鳥家。オカメインコブリーダー。愛玩動物飼養管理士。現在はセキセイインコとオカメインコを中心とした小型〜中型インコ専門サイト「ハッピーインコライフ」を運営。科学的根拠と愛情に基づいた実体験を発信し、一羽でも多くのインコとその飼い主が幸せな毎日を送れるようサポートします。
