情報の正確性について
本記事は2025年時点の情報に基づいて作成されています。サプリメントの使用はあくまで健康維持の補助であり、特定の疾患を直接治療するものではありません。また、獣医学的な診断や治療に代わるものでもありません。愛鳥の体調に不安がある場合は、必ずかかりつけの鳥専門医にご相談ください。
ネクトンsの副作用の真実と基本の成分
ネクトンSは、13種類のビタミン、18種類のアミノ酸をバランスよく配合したサプリメントです。結論から言うと、メーカー指定の用量を守る限り、重篤な副作用が報告されることはほとんどありません。
シード食に潜むビタミン不足のリスク
シード（種子）を主食にしているインコは、常にビタミン欠乏の危険と隣り合わせです。不足すると、羽がボロボロになったり、免疫力が低下して病気がちになったりすることも。具体的なインコのビタミン不足サインを見逃さないよう、日頃のチェックが欠かせません。
室内飼育の鳥にこそ必要な「ビタミンD3」
特に室内飼育の鳥は、日光浴不足によりビタミンD3が欠乏しがちです。ネクトンSはこの不足を補い、骨や卵の健康を支える重要な役割を担います。カルシウムの吸収を助けるネクトンMSAとの使い分けも重要です。
副作用が心配？過剰摂取のリスクと症状
副作用として懸念される過剰症は、主に脂溶性ビタミンの誤った投与によって引き起こされます。長期間にわたる大量投与を避け、正しいネクトンSの与え方を守ることが大切です。
発情の誘発という意外な「副作用」
栄養バランスが整い、体が元気になりすぎることで、発情が促進されてしまう場合があります。特に多飲多尿が続く場合は、発情抑制対策と合わせて、使用頻度を見直す必要があります。
ペレット食との併用と獣医師の見解
副作用のリスクを最も高める行為が、総合栄養食であるペレットを主食にしている場合の併用です。詳細なペレットとサプリの併用リスクを理解し、正しい判断基準を持ちましょう。
ペレット7割でしたらネクトンはやらなくて大丈夫です。換羽中は、タンパク質の多いペレットを与えると良いです。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) June 13, 2021
肝臓への負担を軽減するために
既に肝臓疾患などを抱えている場合、サプリメントの追加が臓器にさらなる負荷をかける可能性があります。インコの肝臓疾患と食事の管理を優先し、サプリの使用は必ず獣医師の指示に従ってください。
正しい保管方法と劣化の見分け方
ネクトンSは湿気に非常に弱く、劣化しやすい性質があります。変質した製品を与えることこそが、最大の副作用リスクと言っても過言ではありません。
完璧な保管の3ステップ
- 爪楊枝テクで開封穴を最小に：銀の蓋は剥がさず、爪楊枝で数箇所穴を開ける。
- バリア袋（厚手）で密閉保管：アルミ袋等に入れ、空気をしっかり抜く。
- 冷蔵庫は厳禁！常温で：結露によるカビを防ぐため、冷蔵庫には入れない。
また、お腹の調子を整えるには、サプリだけでなくインコ用乳酸菌サプリを併用し、腸内環境から健康を底上げするのも有効なアプローチです。
ネクトンSとBIOの違いと使い分け
用途が異なるため、目的に合わせた使い分けが副作用リスクを避ける鍵です。特に換羽期専用のネクトンBIOは、Sとの併用を避けるべき製品です。
不安があれば、動物病院での血液検査を受けましょう。愛鳥の正確な栄養状態を知ることで、ネクトンSを毎日にするか週数回にするか、確かな根拠を持って判断できるようになります。
野生と同等の日光が理想的な可能性がありますが、長時間の紫外線は酸化ストレスを増やす原因になります。そのため日光浴はできる範囲で行い、できない時は紫外線ライトを使用し、シード食であればカルシウムとビタミンDを補うようにしてください。日光浴や栄養が足りているかは血液検査で判定します。
— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) October 24, 2020
サプリやペレットでも大丈夫な個体と効果が低い個体がいます。これは血液検査で判定できます。
日光浴は紫外線だけでなく光が当たること自体が大切で、メラトニンの分泌を促進して睡眠の質にも影響します。— 海老沢和荘 (@kazuebisawa) March 6, 2021
よくある質問｜副作用と活用術
正しい知識でネクトンsの副作用をゼロに【総括】
ネクトンSは、愛鳥の健康寿命をサポートするための心強い味方です。副作用を過剰に恐れるのではなく、指定用量の遵守、適切な保管、目的別サプリの使い分けという基本を徹底しましょう。
鳥は不調を隠す生き物だからこそ、日頃の栄養管理で病気に負けない体を作っておくことが最大の愛情です。正しい知識を身につけて、愛鳥との健やかな毎日を一日でも長く守っていきましょう。
