インコ用ケージカバー完全ガイド【おすすめ3選】セキセイ・オカメ対応の選び方

インコのケージカバーは必要？3つの役割と選び方の基本

インコのケージカバーは、夜間のパニック防止、健康的な睡眠リズムの確保、脂粉の飛散防止という3つの重要な役割を果たします。セキセイインコもオカメインコも、カバーを使うことで生活の質が大きく向上するのです。選び方の基本は、ケージサイズの正確な測定、用途の明確化、安全性の確認の3ステップになります。

ケージカバーには大きく分けて3つのタイプがあり、それぞれに特徴があります。既製品の布製カバーは1,500〜4,000円程度でコストパフォーマンスに優れ、すぐに使い始められます。オーダーメイドの布製カバーは4,000〜8,000円程度で、ケージに完璧にフィットする点が魅力です。アクリルやPP製の硬質ケースは30,000〜60,000円と高額ですが、防音効果や保温性能が非常に高く、長期的に見れば価値のある投資といえるでしょう。

夜間パニック防止と安心できる睡眠環境づくり

セキセイインコもオカメインコも、本来は臆病で警戒心の強い性質を持っています。野生では捕食者から身を守るため、わずかな物音や光にも敏感に反応するのです。室内飼育でも、夜間に車のライトや人の影が動いただけでパニックを起こし、ケージ内で激しく暴れてしまうことがあります。

ケージカバーを使うことで、外部刺激を遮断して安心できる睡眠環境を作れます。

ただし、完全に真っ暗にする必要はありません。わずかな光が入る程度の方が、インコは安心して眠れることが多いのです。特にオカメインコは夜驚症の傾向が強いため、適度な明るさを保ちながらカバーを使うことをおすすめします。

健康的な生活リズムと発情抑制効果

インコは昼行性の鳥であり、健康を維持するには1日10〜12時間の暗い時間が必要です。インコの理想的な睡眠時間について詳しく知りたい方は、専門記事をご覧ください。

人間の生活リズムに合わせていると、夜遅くまで明るい環境にさらされ、慢性的な睡眠不足に陥ってしまいます。インコの寝不足サインを早期発見することも重要です。ケージカバーを使えば、決まった時間に暗い環境を作り出し、規則正しい生活リズムを維持できるのです。

さらに、日照時間をコントロールすることで発情を抑制する効果も期待できます。インコは日照時間が長くなると繁殖期だと認識し、発情行動が活発になるためです。特にメスの場合、過剰な発情は卵詰まりや卵管疾患のリスクを高めてしまいます。カバーで暗い時間を確保することは、発情期のトラブルを防ぐ重要な対策のひとつといえるでしょう。

獣医師の多くは、インコの健康管理において規則正しい睡眠が最も重要だと指摘しています。カバーを使った睡眠管理は、薬に頼らない自然な健康維持法なのです。

脂粉・羽根の飛散防止で清潔な住環境を実現

オカメインコは脂粉を大量に発生させる鳥として知られています。特に換羽期には脂粉の発生量がピークに達します。脂粉とは羽根の表面を覆う白い粉状の物質で、羽根を保護する役割がありますが、室内に舞うとアレルギーの原因になることもあるのです。特に羽づくろいの際には、脂粉が大量に飛散します。

ケージカバーを使うことで、脂粉や抜け羽の飛散範囲を大幅に減らせます。カバー内に脂粉を閉じ込めることで、部屋全体に広がるのを防げるのです。セキセイインコは脂粉が少ない種類ですが、抜け羽や羽根のかけらは同様に飛び散るため、カバーの使用は有効です。

特に喘息をお持ちの方がいる家庭では、脂粉対策は必須といえます。老鳥になると呼吸器系が弱くなるため、脂粉対策はより重要になります。オカメインコの脂粉は微細な粒子のため、呼吸器系への影響が大きく、アレルギー反応を引き起こす可能性があるのです。カバーを使うことで脂粉の飛散範囲を大幅に減らし、家族全員が快適に過ごせる環境を作れます。

カバーを使った脂粉対策は、インコと人間の両方にとって快適な住環境を作る基本といえます。

【命に関わる】ケージカバーの安全対策｜ヒーター火災・危険な素材

ケージカバーの使用には火災リスクと化学物質中毒のリスクが存在します。実際に2020年には火災事故が発生し、複数羽が死亡する痛ましい事例がありました。ヒーターとの距離は最低5cm以上確保し、ビニール製カバーは絶対に使用禁止です。インコの命を守るため、安全対策を必ず実践してください。

ヒーター併用時の火災防止対策

冬場、保温電球とケージカバーを併用する際は、火災リスクに最大限の注意が必要です。2020年には実際に火災事故が発生し、複数羽のインコが死亡する痛ましい事例がありました。保温電球の表面温度は80〜100℃以上に達するため、布製カバーが接触すると瞬時に発火する危険性があります。

ヒーターの設置場所（ケージ外側・内側・下部）によって安全性や保温効率が大きく変わります。詳しい設置方法、サーモスタットの使い方、火災を防ぐ具体的な対策については、保温電球の安全な使い方完全ガイドで詳しく解説していますので、必ずご確認ください。

安全な素材の選び方とビニール製の危険性

ケージカバーの素材選びで最も重要なのは、インコの健康に害を与えないことです。天然素材（綿・麻）または合成繊維（ポリエステル）を選びましょう。

安全な換気の確保と密閉リスクの回避

ケージカバーを完全に密閉してしまうと、酸欠のリスクが高まります。インコは体が小さいため、わずかな酸素濃度の低下でも呼吸困難に陥る可能性があるのです。特にアクリルケースやPPケースなど、気密性の高いケースを使う場合は、必ず通気口が十分に確保されているか確認しましょう。

布製カバーを使う場合でも、ケージの底部や一部に隙間を作り、空気の流れを確保することが大切です。完全に覆ってしまうのではなく、底から5〜10cm程度は開けておくことをおすすめします。

緊急時の対処法も知っておきましょう。

パニック発生時の正しい対処法は、急激にカバーを外さないことです。急に明るくするとパニックが悪化する可能性があるためです。カバーを部分的にゆっくりと開けて薄明かりの状態を作り、室内照明も段階的に明るくしましょう。静かに優しい声で話しかけて安心させ、完全に落ち着くまで見守ってください。

緊急連絡先として、かかりつけの動物病院の電話番号、夜間救急対応の動物病院の電話番号、消防署（119番）をメモしてケージの近くに貼っておくことをおすすめします。いざという時に慌てずに対応できるよう、日頃から準備しておきましょう。

【2025年最新】インコ用ケージカバーおすすめランキングTOP3

2025年最新のおすすめケージカバーTOP3をランキング形式で紹介します。セキセイインコ用のHOEI 35手のり対応から、オカメインコ用のHOEI 465対応まで、価格帯別に厳選しました。実際の使用者レビューも掲載していますので、あなたに最適なカバーが見つかります。

カバー選びの前に最適なケージを確認したい方は、オカメインコ用ケージおすすめ8選もご参照ください。

【1位】HOEI おやすみカバー｜純正品の安心感

HOEIの純正おやすみカバーは、ケージメーカーが設計した完璧なフィット感が最大の魅力です。HOEI 35手のり用は2,500円程度、HOEI 465オカメ用は3,500円程度で購入でき、サイズの心配が一切ありません。

実際の使用者レビュー：「3年使っていますが、全く劣化しません。洗濯してもすぐ乾くので助かっています」

おすすめする人：HOEIのケージを使っている方で、シンプルで長く使えるカバーを探している方

HOEIケージについて詳しく知りたい方は、HOEI 465オカメ完全ガイドとHOEI 35手のりをご覧ください。

ホーエイ おやすみカバー タイプE

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ホーエイ おやすみカバー タイプB

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【2位】なおたんのペットグッズ オーダーメイドカバー

楽天市場で人気の高いオーダーメイドカバー専門店です。採寸表を送るだけで、どんなケージにも対応した完全オーダーメイドのカバーを作ってもらえます。価格は4,000〜8,000円と高めですが、完璧なフィット感と豊富なデザインが選べる点が魅力です。

実際の使用者レビュー：「特殊なサイズのケージでしたが、ぴったりのカバーを作ってもらえました。デザインもかわいくて大満足です」

おすすめする人：既製品のサイズが合わない方、デザインにこだわりたい方

オーダーメイド おやすみカバー 夏・通年用

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オーダーメイド おやすみカバー冬用鳥かごカバー ケージカバー

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オーダーメイド 超1級遮光・防寒 おやすみカバー鳥かごカバー

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オーダーメイド 1級遮光おやすみカバー鳥かごカバー

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【3位】1級遮光カバー

Amazonで最も売れている遮光カバーです。1級遮光生地を使用しており、光をほぼ完全に遮断できます。HOEI 35手のり対応サイズで2,000〜3,000円と手頃な価格も人気の理由です。

実際の使用者レビュー：「本当に真っ暗になります。朝まで一度も起きなくなりました」

おすすめする人：コストを抑えたい方、遮光性を最優先する方

インコの種類・ケージ別カバーの選び方｜セキセイ・オカメ対応

セキセイインコとオカメインコではケージサイズが異なるため、カバー選びも変わります。セキセイ用は35×41×54cm対応、オカメ用は46×46×58cm対応が基本です。季節や目的に応じた選び方も重要になります。

カバー選びの前に、オカメインコ用ケージおすすめ8選とセキセイインコケージ選びで最適なケージを確認しておきましょう。

セキセイインコ用カバーの選び方（HOEI 35手のり対応）

セキセイインコの標準的なケージはHOEI 35手のりで、サイズは37×41.5×54.5cmです。このサイズに対応するカバーを選ぶ際は、若干大きめ（幅40cm×奥行45cm×高さ58cm程度）を選ぶと、ゆとりを持って被せられます。

セキセイインコは脂粉が少ない種類のため、オカメインコほど頻繁な洗濯は必要ありません。ただし、通気性は重視したいポイントです。セキセイは活発で動き回るため、密閉性の高すぎるカバーはストレスになる可能性があります。

セキセイインコのケージ選びについて詳しく知りたい方は、専門記事をご参照ください。ケージの種類によって最適なカバーも変わってきます。

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オカメインコ用カバーの選び方（HOEI 465オカメ対応）

オカメインコの標準的なケージはHOEI 465オカメで、サイズは46.5×46.5×58cmです。オカメインコ用ケージの選び方全般については別記事で詳しく解説していますので、ケージ選びから見直したい方はご覧ください。オカメインコは体が大きく尾羽も長いため、セキセイインコより大きめのケージとカバーが必要になります。

オカメインコは脂粉が非常に多い種類です。そのため、カバー選びでは洗濯のしやすさが重要なポイントになります。脂粉は白い粉状で布に付着しやすく、放置するとカバーが黄ばんでしまうこともあるのです。洗濯機で丸洗いできる素材を選びましょう。

もうひとつ重要なのが、オカメパニック対策です。オカメインコは夜間に突然パニックを起こすことがあり、この時にカバーが簡単に外せないと対応が遅れてしまいます。マジックテープやクリップで簡単に着脱できるタイプがおすすめです。

HOEI 465オカメの詳細については、別記事で徹底解説していますので、ケージ選びから検討したい方はご覧ください。

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季節別カバーの選び方（夏用・冬用・オールシーズン）

季節によって最適なカバーの素材は変わります。夏場は通気性を重視し、冬場は保温性を重視することで、インコが快適に過ごせる環境を作れるのです。

夏用カバーは、綿や麻などの天然素材がおすすめです。これらの素材は通気性が高く、湿気がこもりにくいという特徴があります。遮光性はやや劣りますが、熱中症のリスクを考えると通気性を優先すべきでしょう。夏場は室温が30℃を超えることもあるため、カバーで密閉してしまうと危険です。

冬用カバーは、フリースやキルティング素材が適しています。保温性が高く、外からの冷気を遮断できます。ただし、ヒーターを使う場合は火災リスクに注意が必要です。厚手のカバーほど燃えやすいため、ヒーターとの距離を十分に取りましょう。冬場の保温対策全般については、インコの保温電球おすすめ3選で詳しく解説しています。

オールシーズン用は、ポリエステル製が便利です。適度な厚みがあり、洗濯してもすぐ乾くため、メンテナンスが楽です。遮光性と通気性のバランスも良く、年間を通して使えます。

目的別カバーの選び方（遮光・防音・防寒・脂粉対策）

カバーを選ぶ際は、何を最優先するかを明確にしましょう。目的によって最適なタイプが変わるためです。

遮光を重視する場合は、1級遮光生地を使った製品を選びます。完全に光を遮断することで、発情抑制や深い睡眠を促せます。ただし、遮光性が高いほど通気性が低くなる傾向があるため、バランスを考えて選びましょう。

防音を重視する場合は、アクリルケースやPPケースなどの硬質ケースが効果的です。布製カバーでは限界があり、鳴き声を大幅に減らすことは難しいのです。集合住宅で近隣への配慮が必要な場合は、硬質ケースの導入を検討してください。

防寒を重視する場合は、厚手のフリース素材やキルティング素材が適しています。カバー単体での保温には限界があるため、保温電球との併用が基本です。

脂粉対策を重視する場合は、洗濯機で丸洗いできる製品を選びましょう。オカメインコの脂粉は想像以上に多く、週に1〜2回は洗濯が必要になることもあります。速乾性のあるポリエステル素材が便利です。

【タイプ別】ケージカバー徹底比較｜既製品・オーダーメイド・アクリル

ケージカバーは大きく3タイプに分類されます。既製品は1,500〜4,000円でコスパ重視、オーダーメイドは4,000〜8,000円で完璧なフィット感、アクリル・PPケースは30,000〜60,000円で高機能です。予算と目的で選びましょう。

それぞれのタイプには明確な特徴があり、飼育環境や予算によって最適な選択肢が変わります。以下の比較表で、各タイプの違いを確認してください。

既製品布製カバー（コスパ重視）

既製品の布製カバーは、最も手軽に購入できるタイプです。Amazonや楽天市場で多数の製品が販売されており、注文から2〜3日で届くため、すぐに使い始められます。価格も1,500〜4,000円程度と手頃で、初めてカバーを使う方にもおすすめです。

既製品のメリットは、なんといってもコストパフォーマンスの高さです。複数枚購入して洗い替え用にしても、オーダーメイド1枚分の価格で済みます。また、実際に使ってみて合わなかった場合でも、経済的ダメージが少ないという点も魅力です。

一方で、サイズが合わない可能性があることがデメリットです。特に特殊なサイズのケージを使っている場合、既製品では対応できないことがあります。購入前に必ずケージのサイズを測り、製品の対応サイズを確認しましょう。

オーダーメイド布製カバー（完璧フィット重視）

オーダーメイドのカバーは、ケージに完璧にフィットする点が最大の魅力です。採寸表を送るだけで、どんなサイズのケージにも対応したカバーを作ってもらえます。価格は4,000〜8,000円と既製品の約2倍ですが、その価値は十分にあるといえるでしょう。

オーダーメイドのメリットは、フィット感だけではありません。生地の種類やデザインを自由に選べる点も大きな魅力です。遮光性の高い1級遮光生地、通気性の良い綿麻混紡、保温性の高いフリースなど、目的に応じて最適な生地を選択できます。

デメリットは、納期が2〜4週間かかることです。すぐに使いたい場合には向きません。また、採寸を間違えると作り直しになるため、測定は慎重に行う必要があります。ケージの幅・奥行き・高さを、それぞれ最も広い部分で測りましょう。

オーダーメイドで人気の店舗は「なおたんのペットグッズ」です。楽天市場で多数の高評価レビューがあり、対応も丁寧だと評判です。採寸に不安がある場合は、問い合わせれば丁寧にアドバイスしてもらえます。

アクリル・PPケース（高機能・防音重視）

アクリルケースやPPケースは、透明な硬質プラスチックでケージ全体を覆うタイプです。布製カバーとは全く異なり、防音効果と保温性能が非常に高いという特徴があります。価格は30,000〜60,000円と高額ですが、集合住宅で鳴き声対策が必須の場合には有力な選択肢となります。

アクリルケースについては、サイト内に複数の専門記事があります。選び方、メーカー比較、酸欠対策、防音効果の検証など、詳細な情報は以下の記事をご覧ください。

インコがケージカバーを嫌がる時の慣れさせ方4ステップ

インコは環境の変化に敏感なため、カバーの導入は段階的に行います。特に換羽期は神経質になりやすいため、より慎重な対応が必要です。全体で約1ヶ月の期間をかけて、部分的に覆う→時間を延ばす→完全に覆う→一晩中使用の4ステップで慣れさせることで、ストレスなく移行できます。

いきなりカバーを完全にかけてしまうと、インコは不安を感じてパニックを起こすことがあります。特にオカメインコは警戒心が強いため、慎重な導入が必要です。焦らずゆっくり進めましょう。

ステップ1：部分的に覆う練習（第1週）

最初の1週間は、カバーでケージの一部だけを覆う練習から始めます。ケージの後面や側面の半分程度を覆い、前面は完全に開けておきましょう。これにより、インコは「カバーがあっても外が見える」という安心感を持てます。

初日は、カバーをかけた状態で5〜10分様子を見ます。インコが落ち着いているようなら、そのまま30分程度続けてください。もし不安そうにしている場合は、すぐにカバーを外して翌日に再チャレンジしましょう。

第1週の目標は、カバーを部分的にかけた状態で1〜2時間過ごせるようになることです。毎日少しずつカバーで覆う範囲を広げていき、インコが慣れるのを待ちます。

オカメインコの場合は特に慎重な導入が必要です。オカメインコケージカバー完全ガイドでは、オカメ特有の注意点を詳しく解説しています。

ステップ2：時間を延ばしていく（第2週）

第2週は、カバーをかける時間を徐々に延ばしていきます。ケージの3分の2程度を覆った状態で、2〜3時間過ごせるようにすることが目標です。この段階では、まだ前面の一部は開けたままにしておきます。

夕方の薄暗い時間帯にカバーをかけ始めると、インコは「夜が来た」と認識しやすくなります。自然な流れで暗い環境に慣れさせることができるのです。カバーをかける時間は、毎日同じ時刻にすることで、インコの体内時計も整っていきます。

第2週の後半には、就寝時刻の2〜3時間前からカバーをかけ始めましょう。たとえば、夜9時に完全に暗くする場合は、夕方6〜7時頃から部分的にカバーをかけ始めます。

ステップ3：完全に覆う練習（第3週）

第3週は、いよいよケージを完全に覆う練習に入ります。最初は短時間から始め、徐々に時間を延ばしていきましょう。完全に覆った状態で30分間落ち着いて過ごせたら、1時間、2時間と延ばしていきます。

この段階で重要なのは、インコの様子を注意深く観察することです。もしパニックを起こしたり、異常に騒いだりする場合は、すぐにカバーを外して前のステップに戻りましょう。無理に進めると、カバーに対して強い恐怖心を抱いてしまう可能性があります。

完全に覆う際は、底部に5cm程度の隙間を作り、空気の流れを確保してください。完全密閉は酸欠のリスクがあるため避けましょう。

ステップ4：一晩中使用する（第4週）

第4週には、一晩中カバーをかけた状態で過ごせるようになることを目指します。就寝時刻になったらカバーをかけ、翌朝の起床時刻に外すというルーティンを確立しましょう。

インコの睡眠時間は10〜12時間が理想です。たとえば、夜9時に暗くして朝7時に明るくする、というリズムを作ります。毎日同じ時間にカバーをかけることで、インコの体内時計が整い、健康的な生活リズムが確立されます。

第4週の後半には、カバーなしでは落ち着かないというインコもいます。これは、カバーが「安心できる巣穴」として認識された証拠です。成功といえるでしょう。

慣れさせ期間中の注意点として、インコが明らかに嫌がる場合は無理強いしないことが大切です。個体差があるため、4週間で完了する子もいれば、2ヶ月かかる子もあります。焦らず、インコのペースに合わせて進めましょう。

インコのケージカバーに関するよくある質問【FAQ】

インコのケージカバーは安全と健康を守る必需品【総括】

インコのケージカバーは、単なる睡眠用品ではなく、健康管理の基本アイテムです。夜間パニックの防止、規則正しい生活リズムの確立、過度な発情の抑制という3つの役割を果たし、インコの生活の質を大きく向上させます。セキセイインコもオカメインコも、カバーを適切に使うことで、より健康で幸せな毎日を過ごせるのです。

ただし、カバー選びで最も重要なのは安全性です。ビニール製カバーは絶対に使わない、ヒーターとの距離を5cm以上確保する、換気を十分に確保するという3つの安全対策を必ず守りましょう。実際に火災事故や中毒事故が発生しているため、これらの対策は命を守るための必須事項です。

適切なカバーを選び、段階的に慣れさせ、安全に使い続けることで、インコとの暮らしはより豊かになります。カバーはインコの健康を守る投資であり、飼い主としての責任でもあるのです。インコが安心して眠れる環境を整え、長く健康に過ごせるようサポートしていきましょう。

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参考文献・出典

本記事は、以下の信頼できる情報源を参考に作成しました。正確性と信頼性を確保するため、公式情報、実体験、および専門家の知見を組み合わせています。

※本記事の情報は2025年11月時点のものです。製品仕様や価格は変更される可能性がありますので、購入前に各販売店の最新情報をご確認ください。