サザナミインコの反抗期、突然の凶暴化に悩んでいませんか?大好きな愛鳥が急に噛むようになり、その対応に困っている飼い主さんは少なくありません。
インコの反抗期は、お迎えして1年前後で訪れることが多く、成長過程での自然な行動です。愛鳥の気持ちを理解し、適切な対応を知ることで、この時期を乗り越えることができます。
この記事では、実際に反抗期を経験した飼い主が、7年以上かけて信頼関係を築いた体験談と、具体的な対処法をご紹介します。
サザナミインコが反抗期で凶暴化する理由
反抗期の具体的な対処法と飼い主の心得
インコとの信頼関係を築くためのポイント
愛鳥の気持ちを理解する方法
反抗期は必ず終わる一時的な時期です。この記事を読んで、愛鳥との絆を深めるヒントを見つけてください。

サザナミインコにも強烈な反抗期がある
サザナミインコの飼い主の寄稿
お迎えして一年目ころ、サザナミインコのぴよちゃんが私を強く噛むようになりました。これは、悩んでいた当時に出会った本のおかげで、インコの気持ちのほんの一部を理解した時のエピソードです。
指に乗らないベタなれサザナミインコ
お迎えした当初は私の手に乗せられてプラケースを出入りしていたぴよちゃんは、ケージにお引越ししてからも私の差し出す手に乗ってケージから出ていました。
ところが、ある時期を境になぜか手のひらや指に乗らなくなり、手の甲や腕に乗って出てくるようになりました。
当時の私はインコを指に乗せたことがなく、おっかなびっくり指を出していたので、(おそらく)そんな私の不安がぴよちゃんに伝わっていたのでしょう。
ぴよちゃんは14年間ずっと指に乗らない「腕乗りインコ」でしたが、放鳥時間の9割は私の腕に乗って過ごすベタなれサザナミインコでした。
ある日突然の凶暴化…
そんなぴよちゃんが変貌したのはお迎えして1年過ぎた頃…それまで機嫌よく遊んでいたのに突然噛むようになりました。
なんの規則性もなく突然凶暴になるぴよちゃん。興奮状態では噛む力は強く、流血することもありましたし、「痛い」記憶はいつまでも鮮明に残ります。
今の私なら、この時期がインコの反抗期であり、その時期がいずれ去っていくことを知っているので悩むことはないのですが、インコ初心者の当時の私は『???』
放鳥して遊ばせてあげたい気持ちと「また噛まれるかも」の気の重さが、あの頃は入り混じっていました。
そんなある日の放鳥時、またもやぴよちゃんが興奮状態になったためすぐにケージに戻したのですが、その日はケージに帰っても落ち着かず、大きな声でずっと鳴き続ける姿に、私は初めて怒りと悲しみを感じてしまいました。
サザナミインコが噛む理由と気持ちを知ったら心が楽になった
振り返れば、あの頃がぴよちゃんの「凶暴化」のピークだったらしく、それ以降は噛む回数が少なくなりました。
狂暴化が一段落したとはいえ、まったく噛まなくなったわけではなく「こうやって遊んでいたら急に噛んだんだよな」…などと思い起こすと、ぴよちゃんが近づいてきただけで引き気味になってしまう私。
それを鋭く感じ取ったぴよちゃんはまた興奮し始めて噛みつく…の悪循環に陥っていました。
コンパニオンバードの「サザナミインコ特集」に出会う
そんなある日、同僚から「サザナミインコ特集の雑誌が出ているよ」と聞いた私は、早速取り寄せてみました。
ここで釘付けになったのは「愛鳥はほめて伸ばす」ポジティブ・レインフォースメント・トレーニングでした。
これを読んだ私は自分が考え違いをしていたことや、これからぴよちゃんにどう接していけばいいのかがようやくわかったのです。
愛鳥をほめて伸ばすトレーニング
トレーニングの方法とその考え方の中で私の目を引いたのは
褒めて伸ばすこと=ポジティブ
鳥の嫌がることや「罰」を与えて鳥に何かを強要してはいけない=ネガティブ
「腕には乗るが、手に(指に)乗らない鳥」…についても書かれていました。
私には「手を怖い」と思わせた心当たりはなかったですが、「手は近くにあって大好きなものだ」と思えなくさせていたことは思い当たりました。
些細なことでインコは手を怖がるようになる
お迎えしたばかりの頃の放鳥時、私は手のひらに餌を乗せてぴよちゃんに食べさせていましたが
…と思ってこの習慣を止めたのです。今思えば、この頃から徐々にぴよちゃんは手のひらに乗らなくなった気がします。
そう考えると納得がいったのです。
「飼い主の心得」ぴよちゃんバージョンの誕生
インコの気持ちの片鱗を理解できたとはいえ、現状は何も変わりませんでしたが、
…と分かった(そう思うことにした)時から次第に気持ちに余裕ができました。
飼い主の心得
そして私は、「飼い主の心得」を作ることにしました。
②ぴよちゃんが怒っている時は「気を逸らす」作戦あるのみ
③「手は怖くない」アピールをしてみる
④ぴよちゃんをバカにしない(見下さない)
⑤たくさん褒める、たくさん声をかける
⑥たくさん愛情を注ぐ
④⑤⑥はお迎えした時からの心得です。
若いインコの一時的な狂暴化は「反抗期」
興奮の嵐のピークが過ぎ去ってから、当時の度が過ぎる狂暴化は、どうやら反抗期だったらしい…と知りました。それからも、一時的に噛むことは何度かありましたが、やはり第一反抗期がいちばんすごかったと思います。
相変わらず手には乗らないものの、ナデナデやモフモフはさせてくれるし、放鳥中はほとんどベッタリと私の近くにいる状態でしたので、積極的に手に乗ってもらう工夫はあまりしませんでした。
こんな感じでベッタリのぴよちゃんとなんとなく信頼関係が出来たと思えたのは「飼い主の心得」誕生から7~8年が経ってからだったように思います。言葉ではうまく言えないのですが、ぴよちゃんの表情や仕草を見てそう感じたのです。
最初から私にもっと経験と知識があれば、この期間はもっと短くて済んだのかもしれません。
小鳥の病院の先生からこんな話を聞いたことがあります。
私の「飼い主の心得」も、鳥の「感情と不快愛情」の肯定から始まっています。③の「手に乗ってもらうための心得」は「まぁいいか」で終わりましたが(笑)それ以外はぴよちゃんが14歳で亡くなるまで、ずっと持ち続けられたと思っています。
鳥は臆病で、賢くて、愛情深い生き物である …これが腑に落ちたとき、私にはいろいろなことが見えてきました。この「飼い主心得」が反抗期の対策として悩める飼い主さんのヒントになると嬉しいです。
サザナミインコの反抗期は乗り越えられる!信頼関係の築き方と飼い主の心得【総括】
1歳頃からの突然の凶暴化は第一次反抗期のサイン
指や手に乗らなくなるのは臆病な性格が影響
些細な環境変化でも警戒心を持つ可能性
ポジティブな褒め方で信頼関係を構築
怒ったり強要したりするネガティブな対応は禁物
飼い主の心得①:あまり怒らない
飼い主の心得②:気を逸らす作戦を実践
飼い主の心得③:手は怖くないことをアピール
飼い主の心得④:決して見下さない
飼い主の心得⑤:たくさん褒める
飼い主の心得⑥:愛情をたっぷり注ぐ
信頼関係の構築には7~8年の時間が必要な場合も
鳥類は犬猫以上に愛情深い生き物
臆病で賢く愛情深い性格を理解することが大切
サザナミインコの反抗期は必ず乗り越えられる時期です。焦らず、ゆっくりと愛情を持って接することで、きっと素晴らしい信頼関係を築くことができます。
インコの気持ちを理解して、一緒に楽しい時間を過ごしていきましょう。