インコのフルーツペレットとは?選び方のポイント

多くのインコが好んで食べるのが甘いフレーバーとカラフルな色合いが鳥たちの食欲を増進させるフルーツペレットです。カラフルなものが多いので敬遠される飼い主さんもいますが、天然素材で着色しているものもありますし、フルーツフレーバーはインコがペレット切り替えしやすい傾向があります。
フルーツペレットのメリット

インコの味覚も嗅覚もヒトが考えている以上に優れていて敏感なので、食の好みを明確に示してくる鳥がたくさんいます。色・形・風味・食感・硬さ、あるメーカーのペレットは食べるのに、違うメーカーのペレットには見向きもしないことが普通にあります。
今までシードを食べていた鳥は、いきなりペレットを出されてもそれを「食べ物」と認識しないことも多いですが、それを食べ物だと思わなければ切り替えは始まりません。カラフルな色合いと香りで食欲増進効果が高いフルーツペレットを選んで、インコにちょっとした刺激を与える…これはペレット切り替えの成功率を上げるポイントのひとつです。
フルーツペレット選びで重視すべきポイント

フルーツペレットを選ぶ際には、いくつかのポイントに注目することで、愛鳥に合ったものを見つけやすくなります。
- 鳥種に合った粒サイズを選ぶ
- 天然由来の着色料・香料を使用しているか確認
- 脂肪分と栄養バランスをチェック
- 食感(硬さ・サクサク感)を考慮
- 無着色タイプも検討する
粒サイズはインコが食べやすいかどうかに直結しますので、鳥種に合ったものを選びましょう。また、天然由来の着色料や香料を使用しているメーカーは、人工的な添加物を避けたい方におすすめです。
脂肪分は過発情や肥満に関係するため、特に健康管理に気を配りたい場合は低脂肪タイプも検討してみてください。
ペレット全般の基礎知識については、インコ用ペレット完全ガイドで詳しく解説しています。
ラフィーバー グルメペレット

獣医師が開発した本物の果物15-20%配合の自然派フルーツペレットです。人工着色料・保存料・砂糖を一切使わず、パパイヤ・マンゴー・パイナップルの天然フルーツで食欲を刺激します。適度な柔らかさで小型鳥や高齢鳥にも食べやすく、シードからペレットへの切り替えがスムーズと評判です。
ズプリームフルーツブレンド

最も人気が高く入手しやすいフルーツペレットです。鮮やかな4色(赤・緑・黄・オレンジ)とフルーツの甘い香りでインコの食欲を強力に刺激し、多くの飼い主が「他のペレットより食いつきがよい」と評価しています。XS(フィンチ用)からL(大型インコ用)まで豊富なサイズ展開があり、鳥種に合わせて選べます。
ラウディブッシュ カリフォルニアブレンド

無着色・無糖でありながら食いつきの良さで定評があるフルーツペレットです。デイリーメンテナンスに乾燥モモ・アプリコット・プラム・パプリカ・ニンジンなどを加えた複合的な製品で、人工着色料や人工甘味料を一切使用していません。乾燥フルーツや野菜が目に見える形で混ざっており、素材そのものの自然な色合いが楽しめます。
ヒギンズ インチューン ナチュラル

天然素材にこだわったフルーツペレットとして人気なのが、ヒギンズ インチューン ナチュラルです。アメリカの老舗ペットフードメーカー「ヒギンズ」が展開するこのシリーズは、自然由来の原材料と栄養バランスの良さで高い評価を得ています。
ヒギンズの天然着色料へのこだわり
ヒギンズ インチューン ナチュラルの最大の特徴は、天然由来の着色料と香料を使用している点です。ターメリック、ビーツ、アナトーシードなどの自然素材から色を抽出し、人工的な化学物質を避けた健康的なペレットに仕上げています。
- 天然由来の着色料(ターメリック、ビーツ、アナトーシード使用)
- 本物のフルーツを配合した自然な風味
- プロバイオティクスと消化酵素配合で腸内環境をサポート
- オメガ3・オメガ6脂肪酸をバランスよく配合
- 人工保存料・人工香料・人工着色料不使用
ヒギンズ インチューン ナチュラルは、プロバイオティクス(善玉菌)と消化酵素を配合しているため、消化器官の健康維持にも配慮されています。特にシードからペレットに切り替える際、消化不良を起こしやすい個体にとっては心強いサポートとなります。
飼い主さんの評価
セキセイインコに与えている飼い主さんの口コミでは、カラフルなペレットは避けたいけれど食いつきの良さも重視したいという悩みがあったところ、ヒギンズの天然着色料使用という点に魅力を感じて購入したとのことです。実際に与えてみると、フルーツの香りに惹かれてすぐに興味を示し、数日で完全にペレットに切り替えることができたそうです。
オカメインコを飼育している別の飼い主さんは、以前は人工着色料使用のペレットを与えていたところ、糞の色が鮮やかすぎて健康状態の判断がしにくかったと感じていたそうです。ヒギンズに変更してからは、糞の色が自然な範囲内に収まり、体調の変化を見極めやすくなったと評価しています。
シッタカス

スペイン発のシッタカスペレットは、他メーカーペレットに比べるとフルーツの香りが強めなのが特徴です。鳥種ごとに栄養バランスを最適化した製品ラインナップで、フォーミュラマイクロ(粉末に近い形状)、フォーミュラマイナー(約2mm)、フォーミュラミニ(やや大きめ)の3サイズを展開しています。
シッタカスの特徴
- 鳥種ごとに栄養バランスを最適化した処方
- フルーツの香りが強めで食欲増進効果が高い
- サクサクした軽い食感でシードからの切り替えがスムーズ
- 3つのサイズ展開で幅広い鳥種に対応
口コミでは「フルーツのような良い香りがして食いつきが良かった」「強めのバナナのような香りで食欲旺盛に食べる」という評価が多く、香りによる食欲増進効果が高いペレットです。サクサクした軽い食感も特徴で、シードからの切り替えがスムーズという報告もあります。
ベタファーム ニュートリブレンド

サクサク食感で硬いペレットが苦手な鳥におすすめなのが、ベタファーム ニュートリブレンドです。VETAFARM(ベタファーム)はオーストラリアの医薬品とペットフードメーカーで、原材料はオーストラリア産100%、社長は著名な獣医師です。
ベタファームの特徴
- 独自のフルーツフレーバーを配合したフルーティーな風味
- サクサクした食感で硬いペレットが苦手な鳥に最適
- オーストラリア産100%の原材料使用
- カラフルな色合いが食欲をそそる
- 完全栄養食として必要なビタミン・ミネラルをバランスよく配合
ベタファームのペレットやトリートはサクサク感があったりやわらかめの食感が多いので、硬いペレットが苦手な鳥におすすめです。フルーツの香りと、食欲をそそるカラフルな色合いが特徴で、インコやオウム類に必要な全てのビタミンやミネラルをバランス良く含んでいる完全栄養食です。
飼い主さんの評価
コザクラインコを飼育している飼い主さんからは、主にシード食だったところから栄養バランスへの懸念からペレットを探していたところ、様々なメーカーの製品を試した中で唯一食べてくれたのがこのペレットだったという口コミがあります。
粒がやや大きめという指摘もあり、ミルで砕いてサイズを調整するという工夫をしている飼い主さんもいます。このように、商品そのままでなく、必要に応じて調整することで、よりインコが食べやすい状態にカスタマイズできるのも、ペレットの利点と言えるでしょう。
フリーバード(ローファットタイプ)

低脂肪でありながらフルーツペレットの嗜好性を持つ貴重な製品が、フリーバードのローファットタイプです。フルーツ、ベジタブル、穀物類をバランス良くブレンドしており栄養バランスにも優れています。
フリーバードの特徴
- 低脂肪タイプでありながらフルーツペレットの嗜好性を実現
- 過発情対策やダイエット中のインコに最適
- フルーツ、ベジタブル、穀物をバランス良く配合
- 健康管理と嗜好性を両立した処方
飼い主さんの評価
FREE BIRD フリーバード S4(小粒)ローファットタイプを、過発情傾向のあるセキセイインコ(メス)に与えている飼い主さんの口コミによると、他の低脂肪ペレットと混ぜて与えているものの、このペレットが一番好きで残さず食べるとのこと。過発情対策としてのペレット選びは意外と難しいものですが、フルーツペレットの嗜好性の高さと低脂肪という特性が両立している貴重な製品と言えるでしょう。
また、肝機能に配慮した処方ペレットを食べているオカメインコのダイエット中に、運動の褒美として少量与えているという口コミもあります。フルーツペレットが好きなインコに、健康管理の観点から量を制限しつつ与えたいという飼い主さんのニーズに合う製品だと思われます。
よくある質問と回答

フルーツペレットについて飼い主さんからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。ペレット選びの参考にしてください。
フルーツペレットは香りと色でペレット切り替えを成功させる【総括】

フルーツペレットは、カラフルな色合いと甘い香りでインコの食欲を刺激し、シードからペレットへの切り替えをスムーズにする優れた選択肢です。天然フルーツを配合したラフィーバー、食いつきの良さで人気のズプリーム、無着色でも高い嗜好性を持つラウディブッシュ、天然着色料にこだわるヒギンズなど、それぞれに異なる特徴があります。硬いペレットが苦手な鳥にはベタファームのサクサク食感、過発情対策にはフリーバードの低脂肪タイプというように、愛鳥の状況に合わせて選ぶことが大切です。
フルーツペレット選びの5つのポイント
- 着色料の確認:天然由来のものを選ぶと安心、ラフィーバー・ヒギンズ・ラウディブッシュが天然着色料使用
- 粒サイズ調整:鳥種に合わせて選び、必要に応じてミルで砕いてカスタマイズ可能
- 食感の選択:硬いペレットが苦手な鳥にはベタファームやラフィーバーのサクサク・柔らかめ食感
- 健康管理対応:過発情やダイエット中にはフリーバードの低脂肪タイプが最適
- 複数試行:インコの好みは個体差が大きいため、複数メーカーを試して最適なものを見つける
着色料が気になる場合は天然由来のものを選び、粒サイズは鳥種に合わせて調整しましょう。フルーツペレットを与えると糞に色が付きますが、これは健康上の問題ではなく、色よりも形状や硬さで健康状態を判断することが重要です。切り替えには時間がかかることもありますが、焦らず段階的に進めることで、多くのインコがペレットを受け入れるようになります。
インコは個体ごとに好みが大きく異なるため、複数のメーカーを試してみることをおすすめします。愛鳥が喜んで食べるフルーツペレットを見つけることで、栄養バランスの取れた健康的な食生活をサポートできるでしょう。ペレットとシードの違いや基本的な選び方については、インコ用ペレット完全ガイドをご覧ください。
参考文献・出典
本記事は、以下の信頼できる情報源を参考に作成しました。正確性と信頼性を確保するため、公式情報、実体験、および専門家の知見を組み合わせています。
メーカー公式情報
- ラフィーバー公式サイト:製品仕様と栄養成分表
- ズプリーム公式サイト:フルーツブレンド製品情報
- ラウディブッシュ公式サイト:カリフォルニアブレンド成分表
- ヒギンズ公式サイト:インチューンナチュラル製品詳細
- シッタカス公式サイト:フォーミュラシリーズ情報
- ベタファーム公式サイト:ニュートリブレンド栄養成分
- フリーバード公式サイト:ローファットタイプ製品情報
獣医学的知見
- インコの栄養学に関する研究文献
- ペレットの消化吸収率に関する獣医学論文
- 鳥類専門獣医師による飼育指導資料
飼育経験者の実体験
- インコ飼育者コミュニティ:フルーツペレット使用報告
- 当サイト運営者による30年以上の飼育経験
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※本記事の情報は2025年11月時点のものです。製品仕様や価格は変更される可能性がありますので、購入前に公式サイトや販売店の最新情報をご確認ください。
記事監修者情報
名前: 山木
経歴: フィンチ・インコ・オウム・家禽の飼育経験を持つ、飼い鳥歴30年以上の愛鳥家。オカメインコブリーダー。愛玩動物飼養管理士。当サイト「ハッピーインコライフ」はオカメインコとセキセイインコの飼い方をメインテーマとしています。科学的根拠と愛情に基づいた実体験を発信し、一羽でも多くのインコとその飼い主が幸せな毎日を送れるようサポートします。


























