インコの熱中症とは?夏も冬も起こる「命の危険」

インコの熱中症は、体温調整機能が限界を超えて体内に熱がこもり、多臓器不全を引き起こす危険な状態です。多くの飼い主さんは「夏に気をつければいい」と考えがちですが、実は冬の過度な保温や、春・秋の閉め切った室内でも頻発しています。
なぜインコは熱中症になりやすいのか
インコは汗腺を持たないため、人間のように「汗をかいて体温を下げる」ことができません。呼吸や羽の開閉で体温調節を行いますが、限界を超えるとあっという間に体温が42度〜43度以上に上昇し、脳や内臓に不可逆的なダメージを負います。
特に見落としがちなのが「湿度」です。日本の夏は湿度が高いため、気温が28度程度でも湿度が70%を超えると、インコは体温を下げられず熱中症になります。温度だけでなく湿度計も必ずチェックしてください。
季節ごとの発生パターン
熱中症=夏という固定観念を捨ててください。一年中、リスクは潜んでいます。
- 【夏】エアコンの故障、停電、閉め切った部屋での留守番
- 【冬】ヒーターのサーモスタット故障、アクリルケース内の密閉、設定温度の高すぎ
- 【春・秋】日中の急激な気温上昇、窓際の日光直撃
危険なサインを見逃すな!初期症状と重症度チェック

熱中症は進行が早く、発見の遅れが致命的になります。以下のサインが見られたら、「様子を見る」のは禁止です。直ちに応急処置を行ってください。
初期症状(レベル1:すぐに対処すれば助かる)
この段階で気づけるかが生死を分けます。
- 開口呼吸(パンティング):口を開けてハァハァしている
- ワキワキ:翼を体から浮かせて、熱を逃がそうとしている
- 多飲:水をガブガブ飲む
- 落ち着きがない:涼しい場所を探してウロウロする
中等度〜重症(レベル2〜3:命の危険)
以下の症状が出ている場合、すでに体内では深刻なダメージが進行しています。一刻を争う状態です。
もし熱中症になったら?家庭でできる緊急応急処置

動物病院に連れて行く前の「最初の数分」が勝負です。パニックにならず、以下の手順で体温を下げてください。
命を救う4ステップ
STEP1:涼しい場所へ移動
エアコンの効いた部屋(25℃前後)へ移動します。直射日光を遮断し、風通しを良くします。移動中の車内も必ずエアコンを効かせてください。
STEP2:常温の水で体を濡らす
霧吹きで水をかけたり、濡らしたタオルを体に当てたりします。特に足や脇の下、首筋を冷やすと効果的です。
⚠️注意:氷水で急激に冷やすのはNG!血管が収縮し、逆に熱が逃げにくくなったりショック状態になります。
STEP3:水分補給
意識があり飲めるようなら、くちばしの横からスポイトで水を数滴垂らします。意識がない場合は無理に飲ませると肺に入る(誤嚥)危険があるため、冷却のみを行います。
STEP4:動物病院へ連絡
応急処置をしながら病院へ電話し、指示を仰ぎます。熱中症は回復したように見えても内臓(腎臓・肝臓)にダメージが残ることが多いため、必ず受診してください。
【夏】の熱中症予防|エアコン管理と停電対策

夏の熱中症予防の基本は、エアコンによる24時間管理です。「電気代がもったいない」という油断が、愛鳥の命を奪います。
エアコン設定の鉄則
人間にとっての「快適」と、インコにとっての「安全」は違います。
- 設定温度:26℃〜28℃(室温計を見て調整)
- 風向き:ケージに直接風を当てない(体調不良の原因)
- 稼働時間:24時間つけっぱなし(留守番中も必須)
特に最近の日本の夏は35℃を超えることも珍しくありません。「窓を開けておけば大丈夫」は通用しないと考えてください。
もしもの停電・エアコン故障時の備え
エアコンが止まった瞬間に、部屋はサウナと化します。アナログな対策も準備しておきましょう。
【冬】保温のしすぎによる「冬の熱中症」に要注意

「寒がらせてはいけない」という親心が、逆にインコを苦しめてしまう事故が増えています。冬でもケージ内が30℃を超えれば、インコは熱中症になります。
暖房事故が起こる3つの原因
冬の熱中症は、主に以下の「うっかり」から発生します。
- サーモスタットの故障・設定ミス:ヒーターが全力運転し続け、ケージ内が灼熱地獄になる。
- 温度センサーの落下:センサーがケージの外に落ちて「寒い」と誤認し、ヒーターを加熱させ続ける。
- 密閉しすぎ:アクリルケースやビニールカバーで隙間なく覆い、熱が逃げ場を失う(酸欠の危険も)。
冬の熱中症を防ぐには
冬だからこそ、「温度計を見る」習慣が重要です。
特にアクリルケースを使用している場合、保温性が高いため、外気温が少し上がっただけで内部温度が跳ね上がることがあります。サーモスタットを過信せず、必ず別の温度計で「実際の温度」を確認してください。
また、適切なヒーター選びと、ビニールカバーの正しい使い方を理解しておくことも、冬の事故防止に役立ちます。さらに、ヒーターによる火事対策も必ず確認しておきましょう。
温度管理の正解は「スマホでログを見る」こと

「外出中、エアコンが止まっていないか心配…」「夜中、ヒーターが効きすぎていないか不安…」。そんな飼い主さんの悩みを解決し、インコの命を確実に守る方法があります。
それは、感覚やアナログ温度計に頼るのをやめ、「スマホでログが見れる温湿度計(スマートホーム)」を導入することです。
SwitchBot温湿度計でできること
これが1つあるだけで、温度管理のレベルが劇的に上がります。
- 外出先からスマホで温度確認:仕事中でもケージ内の温度がわかります。
- アラート通知:「30℃を超えたらスマホに通知」などの設定ができ、異変に即座に気づけます。
- ログの記録:夜中の冷え込みや、昼間の温度上昇のパターンをグラフで把握できます。
特に重要なのが「アラート通知」です。万が一エアコンが故障したり、ヒーターが暴走したりしても、すぐに通知が来るため、家族に様子を見に行ってもらうなどの対応が取れます。
アナログの温度計だけでは、留守中の事故には気づけません。数千円の投資で、愛鳥の命を守る「見守りシステム」が手に入ります。実際の見守りシステム導入の体験談は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

よくある質問(FAQ)
インコの熱中症や温度管理について、よくある疑問にお答えします。
温度管理は「感覚」ではなく「数値」で守る【総括】

インコの熱中症は、夏だけでなく冬にも起こる身近な危険です。その原因の多くは、「たぶん大丈夫だろう」という飼い主の感覚や油断にあります。
エアコンでの室温管理はもちろん、冬場のヒーター管理でもサーモスタットは必須です。そして何より、ケージ内の環境を「数値」で正確に把握することが、事故を防ぐ唯一の方法です。
SwitchBotなどのスマート温湿度計を活用すれば、外出先でも愛鳥の安全を確認でき、異常があればすぐに気づくことができます。便利なツールを賢く使い、かけがえのない愛鳥を熱中症から守ってあげてください。
災害時や緊急事態に備えた総合的な安全管理については、インコの防災ガイドも併せてご確認ください。









