セキセイインコの鳴き声【翻訳】ガイド！ピュイの意味は？種類からうるさい時の防音対策まで徹底解説

セキセイインコの楽しい鳴き声の種類と意味

セキセイインコは、野生時代の群れ生活の名残として、実に多様な鳴き声を使い分けています。ここでは、飼い主さんが日常的によく耳にする「楽しい鳴き声」を中心に、それぞれの意味を詳しく解説していきます。

愛鳥が発する一つ一つの声には、嬉しさ、安心、好奇心、愛情といったポジティブな感情が込められています。これらの鳴き声を正しく理解することで、愛鳥との信頼関係がさらに深まるでしょう。

「ピュイ」「ピッ」- 嬉しい気持ちと居場所確認

「ピュイ」や「ピッ」という短く高い鳴き声は、セキセイインコの鳴き声の中でも最も頻繁に聞かれる、基本的なコミュニケーションサインです。この鳴き声には、主に3つの意味が込められています。

この「ピュイ」という鳴き声は、セキセイインコが健康で精神的にも安定している証拠です。飼い主さんを信頼できる「群れの仲間」として認識しているからこそ、安心して声をかけてくるのです。

オスの場合は、この「ピュイ」を複雑なさえずりや歌に組み込み、求愛やおしゃべりの一環として多用する傾向があります。一方、メスはより機能的に、主に居場所確認や返事として使うことが多いですが、個体差も大きいため、あくまで一般的な傾向として理解してください。

「ゴニョゴニョ」「クチュクチュ」- 独り言とおしゃべりの練習

「ゴニョゴニョ」「クチュクチュ」といった小声のつぶやきは、セキセイインコが最もリラックスしている時に聞かれる、微笑ましい鳴き声です。これは人間で言えば鼻歌を歌うようなもので、機嫌が良い時の自己表現と言えます。

特におしゃべりを覚えようとしているオスは、この「ゴニョゴニョ」という独り言の中で人間の言葉を繰り返し練習していることがあります。よく耳を澄ますと、飼い主さんがよく使う言葉のフレーズを真似ようとしている様子が観察できるかもしれません。

「ピュロロ」「ピルピル」- 求愛のさえずり

「ピュロロ」「ピルピル」と複雑にメロディーを奏でるような鳴き声は、主にオスが発する求愛のさえずりです。この鳴き声は、セキセイインコの鳴き声の中でも特に美しく、聞いていて心が和むものです。

オスは好きなメス（または飼い主さんや鏡の中の自分）に向かって、この美しいさえずりを披露します。同時に羽を広げたり、頭を上下に動かしたりといった求愛ダンスも見られることがあります。

発情期になるとこの求愛さえずりの頻度が増えますが、過度な発情は健康に悪影響を及ぼす可能性があります。頻繁すぎる場合は、日照時間の調整や、巣を連想させる狭い場所へのアクセスを制限するなどの発情抑制対策を検討しましょう。

「キュッキュッ」「チュルチュル」- 嬉しさと興奮

「キュッキュッ」「チュルチュル」という、やや高めで短く刻むような鳴き声は、セキセイインコが何か楽しいことや嬉しいことを見つけた時、あるいは興奮している時に発する声です。ただし、この鳴き声には注意が必要な側面もあります。同じ「キュッキュッ」でも、柔らかい甘え声と苦しそうな呼吸音では緊急度が天と地ほど違うのです。

このポジティブな鳴き声は、セキセイインコが幸せを感じている証拠です。愛鳥がこのような声を頻繁に発している場合、それは飼育環境や飼い主さんとの関係が良好であることを示しています。

注意が必要なセキセイインコの鳴き声と騒音レベル

セキセイインコの鳴き声には、楽しい感情を表すものだけでなく、不満や不安、警戒といったネガティブな感情を表すものもあります。これらの鳴き声を理解することは、愛鳥のストレスを早期に発見し、適切に対処するために非常に重要です。

また、ここで特に注目していただきたいのが「騒音レベル」です。可愛いと思っている愛鳥の鳴き声も、実際には驚くほどの音量になっていることがあり、マンションやアパートでは近所迷惑になる可能性があります。

「ギギギ」「ガガガ」- 怒りと不満

「ギギギ」「ガガガ」という低く荒々しい鳴き声は、セキセイインコが怒っている、または強い不満を感じている時に発する警告音です。この声を聞いたら、愛鳥が何に対してストレスを感じているのかを速やかに確認する必要があります。

「ギギギ」という声は、セキセイインコからの明確な「やめてほしい」というメッセージです。この時、無理に触ろうとしたり近づいたりすると、噛みつかれる可能性があります。まずは愛鳥の気持ちを尊重し、距離を置いて落ち着くのを待ちましょう。

ただし、この鳴き声は必ずしもネガティブなものばかりではありません。好奇心旺盛な若いセキセイインコが、新しいものを発見した時の興奮や探索欲求を表現している場合もあります。愛鳥の表情や体の動き、状況を総合的に判断することが大切です。

「ギャギャギャ」「ピーピーピー」- 呼び鳴きと騒音レベル90dB

ここからが本題です。「ギャギャギャ」「ピーピーピー」と大声で連続的に鳴く呼び鳴きは、セキセイインコの鳴き声の中で最もうるさく、かつ近所迷惑になりやすい鳴き声です。

この呼び鳴きの騒音レベルは、実測で約90dB（デシベル）に達します。これは地下鉄の車内や、目の前でトラックが通過する時と同程度の音量です。木造アパートの壁の遮音性能は一般的に30〜40dB程度なので、この呼び鳴きは隣の部屋にほぼそのまま聞こえていると考えてください。

この表からわかるように、呼び鳴きは「主観的にうるさい」というレベルではなく、客観的な数値として騒音であることが証明されています。マンションやアパートで飼育している場合、防音対策なしでは近所トラブルに発展する可能性が高いと言えます。

「ピッ！」(短く鋭い)- 警戒と驚き

「ピッ！」と短く鋭い鳴き声は、セキセイインコが何かに驚いた時や、危険を感じた時に発する警戒音です。群れに危険を知らせるアラーム的な役割を持っています。

この警戒音は一時的なものなので、原因が取り除かれれば自然と収まります。ただし、頻繁に聞かれる場合は、飼育環境に何らかのストレス要因があると考えられるため、見直しが必要です。

弱々しい鳴き声や声が出ない – 病気のサイン

いつもの元気な鳴き声が聞かれず、弱々しい声になったり、声がかすれたり、まったく出なくなったりした場合は、病気の可能性が非常に高いため、緊急の対応が必要です。

鳴き声の異常に加えて、羽を膨らませて丸くなっている、目を閉じがち、餌を食べない、動きが鈍いなどの症状が見られる場合は、命に関わる緊急事態の可能性があります。

すぐにケージ内を28〜30℃に保温し、できるだけ早く鳥を専門に診てくれる動物病院へ連れて行ってください。自己判断で様子を見ることは、手遅れになるリスクが高いため、絶対に避けるべきです。

アヒルみたいな声「グワグワ」「クワクワ」- 感情表現or病気のサイン

「グワグワ」「クワクワ」という、アヒルのような濁った鳴き声は、セキセイインコの鳴き声の中でも特に判断が難しいものです。普段の「ピッ」「ギギギ」とは明らかに異なるこの音は、感情表現である可能性と、病気のサインである可能性の両方が考えられます。

セキセイインコのうるさい鳴き声を静かにさせる方法

ここまで解説してきたように、セキセイインコの鳴き声は時に90dBという地下鉄並みの騒音レベルに達します。しかし、「しつけで黙らせる」という方法は、鳥にとって大きなストレスとなり、信頼関係を損なう可能性があります。

最も効果的で、かつセキセイインコにも飼い主さんにも優しい解決策は、「物理的に音を小さくする」という防音対策です。ここでは、すぐに実践できる方法から本格的な対策まで、段階的にご紹介します。

ケージの配置を変えるだけで音は半減する（0円対策）

防音グッズを買う前に、まず試していただきたいのが「ケージの配置変更」です。これは完全に無料で、今すぐできる対策です。

音は距離の二乗に反比例して減衰します。つまり、ケージを壁から離すだけで、隣の部屋に届く音は大幅に減少するのです。実際、壁から50cm→1mに変えるだけで、体感的に「半分くらい静かになった」と感じる方が多いです。

防音カーテンと窓用防音ボードで約-10dB

配置変更で基本的な対策ができたら、次は「窓」の防音です。窓は壁の10分の1程度の遮音性能しかないため、ここから音が漏れるのを防ぐだけで、かなりの効果があります。

ただし、カーテンや防音ボードだけでは、セキセイインコの高い周波数の鳴き声を完全には防げません。あくまで「軽減する」レベルであることを理解しておきましょう。詳しくはマンションのインコがうるさい対策で解説しています。

アクリルケースで約-20〜30dB（最も効果的）

「完全に近所迷惑をゼロにしたい」「マンションで確実に飼いたい」という場合、最も効果的なのがアクリルケースです。ケージ全体を透明なアクリル板で覆うことで、音を物理的に遮断します。

アクリルケースは初期投資こそ必要ですが、防音・保温・清潔性の3つのメリットがあり、長期的に見れば非常にコストパフォーマンスが高い選択です。特にマンションやアパートで飼育している方には、強くおすすめします。

詳しい選び方や各メーカーの比較については、鳥かごアクリルケースおすすめ4社比較の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。

やってはいけない間違った対策

ネット上には様々な防音対策が紹介されていますが、中には効果がないばかりか、火災や健康被害のリスクがある危険な方法もあります。