セキセイインコの掃除しやすいケージ選びと日々のお手入れは、愛鳥との生活を快適に保つための重要なポイントです。
掃除のしやすさを左右する要素は、ケージの素材・構造・デザインなど多岐にわたります。ステンレス製は非腐食性で水洗い・消毒が容易、引き出し式トレイなら日々の掃除が簡単、そして餌の飛び散りを最小限に抑える工夫も大切です。
この記事では、ケージ選びのポイントから日々のメンテナンス方法、効率的な掃除のコツまで、セキセイインコと快適に暮らすための情報を詳しく解説していきます。
掃除しやすいケージの素材と構造の選び方
餌の飛び散りを効果的に防ぐ方法
日々のお手入れを効率化するレイアウト術
フン受け網の掃除を簡単にするコツ
セキセイインコの健康を守る清潔なケージ環境の維持方法
これらのポイントを押さえることで、愛鳥にとって清潔で快適な環境を維持しながら、飼い主の手間と労力を大幅に減らすことができます。セキセイインコとの生活をより楽しくするために、ぜひ最後までご覧ください。
セキセイインコの掃除しやすいケージの選び方
セキセイインコを飼育する上で、ケージの掃除は欠かせない日課です。ケージ選びの段階で掃除のしやすさを重視すれば、日々のお手入れの負担が大幅に軽減できます。素材、構造、デザインなど、掃除しやすいケージの条件を押さえておきましょう。
ステンレス製ケージと他素材の比較
ケージの素材は掃除のしやすさに大きく影響します。素材別の特徴を比較してみましょう。
ステンレス製は非多孔質で洗浄・消毒が容易
アクリル製は飛び散り防止に優れるが傷つきやすい
安全なコーティング金属は手頃だが耐久性に注意
木製ケージは見た目は良いが衛生管理が難しい
素材 | 掃除のしやすさ | 耐久性 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
ステンレス | ◎ (非常に容易) |
◎ (非常に高い) |
錆びない 細菌繁殖を抑制 |
高価 重い場合がある |
アクリル | ○~△ (傷に注意) |
○~△ (素材次第) |
飛び散り防止 視認性良好 |
傷つきやすい 通気性に難あり |
コーティング金属 | ○ (容易) |
○ (比較的高い) |
ステンレスより安価 | コーティング剥がれ 錆の可能性 |
木材 | × (困難) |
× (低い) |
自然な見た目 | 多孔質で不衛生 破壊されやすい |

HOEI35手のりステンレス
ステンレス製ケージの最大の特徴は、その非多孔質な表面と耐久性の高さです。HOEIの「35手のりステンレス」などは、錆びにくく清掃が容易なため、長期的に見ると経済的と言えます。一方、アクリル製ケージは餌や羽の飛び散りを抑える効果がありますが、研磨剤入りクリーナーの使用や硬い布での清掃は避ける必要があります。
ステンレス製が初期費用は高くても掃除の手間と長期的なメンテナンスコストを考慮すると、実は「総所有コスト」は低くなる可能性があります。特に複数羽飼育している場合や、清潔さに強いこだわりがある場合は、ステンレス製の価値は高いでしょう。
掃除しやすいケージの構造とデザイン
引き出し式トレイで日々の清掃が簡単に
大きく開くアクセスドアで内部の掃除が容易
シンプルな構造は汚れが溜まりにくく拭き掃除がしやすい
分解可能な部品で徹底的な洗浄が可能
構造の特徴 | 掃除しやすさへの貢献 | 選ぶ際のチェックポイント |
---|---|---|
引き出し式トレイ | トレイだけを取り出して洗える | スムーズに引き出せるか 深さは十分か |
大きなアクセスドア | 内部の掃除がしやすい 手が届きやすい |
前面、上部など複数のドアがあるか |
シンプルな形状 | 凹凸や隙間が少なく汚れが溜まりにくい | 装飾が少なく四角い形状が理想的 |
分解可能な構造 | 大掃除の際に徹底的な洗浄が可能 | 各部品が分解・組立しやすいか |
引き出し式トレイは、鳥を過度に驚かせることなく、日々の敷材交換や掃除ができる便利な機能です。HOEIの「手のり」シリーズなどに見られる大きな開口部は、ケージ内のあらゆる場所へのアクセスを容易にし、清掃だけでなく餌や水の交換、おもちゃの設置なども快適に行えます。
ケージ選びでは「見た目の華やかさ」より「メンテナンスのしやすさ」を優先すべきです。特に、毎日の清掃が楽なケージは、長期的に見れば飼い主のストレスを減らし、結果として愛鳥の世話にもっと楽しく取り組める環境を作ります。
シンプルな長方形のケージは、丸型や楼閣型に比べて手の届きにくい箇所が少なく、掃除の時間と労力を大幅に節約できます。
フンきり網の有無とケージの掃除しやすさの関係
フンきり網(フンきりあみ)は、鳥をフンから物理的に隔離する網で、衛生面では有益ですが、掃除のしやすさという面では一長一短あります。
フンきり網は鳥が自分のフンを踏むのを防ぐ
乾燥したフンはワイヤーから除去しにくい
一体型と分離型では清掃の容易さが異なる
若鳥や足元が不安定な鳥には安全面で注意が必要
項目 | フンきり網あり | フンきり網なし |
---|---|---|
衛生面 | 鳥がフンを踏まない、餌の汚染防止 | フンと直接接触する可能性あり |
清掃の容易さ | 網の清掃が手間、頑固な汚れが付着 | トレイのみの掃除で完結、交換が容易 |
清掃頻度 | 網は週1回以上、トレイは毎日〜数日 | トレイは毎日の清掃が必要 |
安全面 | 鳥が足を引っ掛ける可能性あり | 引っ掛け事故のリスクなし |
フンきり網はセキセイインコの衛生状態を高め、フンを踏んだり汚れた餌を口にしたりするのを防ぎます。しかし、乾燥して固着したフンの清掃は大変で、専用のヘラやブラシが必要になることも。
また、ケージによってはトレイとフンきり網が一体で引き出せるタイプと、別々に引き出すタイプがあり、これも清掃の手間に影響します。一体型の方が取り扱いは簡単ですが、網だけを取り外して洗いたい場合は個別に分離できる設計が便利です。
フンきり網の選択は、飼い主のライフスタイルと愛鳥の特性を考慮すべきです。毎日こまめに掃除できる環境なら、フンきり網なしのシンプルなトレイだけの構造も清潔を保てます。一方、仕事などで日中不在が多い場合は、フンきり網付きの方が鳥の衛生状態を保ちやすいでしょう。
海外では若鳥の足引っ掛け事故の懸念から否定的な見方もありますが、日本では一般的に使用されています。網の目の大きさや素材も確認し、愛鳥に合ったものを選びましょう。


ケージ掃除を効率的にする飛び散り防止策
セキセイインコは活発に動き回り、餌を食べる時や羽繕いの際に、ケージ周りを汚してしまいがちです。効果的な飛び散り防止策を講じることで、掃除の頻度や手間を大幅に減らすことができます。
餌の飛び散りを防ぐ工夫 – 飛び散らない餌入れの選び方
餌の殻や粉が飛び散ることは、ケージ周りの汚れの大きな原因です。飛び散りを最小限に抑える餌入れを選ぶことで、日々の掃除の手間を減らせます。
フード付きタイプで上部からの飛び散りを防止
深型で縁に「返し」があるデザインが効果的
外付けタイプは殻がケージ外に落ちにくい
開口部が狭いものは殻の飛び散りを抑制
タイプ | 飛び散り防止効果 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
フード付き | ◎ | 上からの飛び散りを防ぐ | 清掃時に取り外す手間 |
深型・返しあり | ○ | 餌を掘り返しても内側に戻る | デザインによっては視認性が低い |
外付けタイプ | ○ | ケージ内への飛び散りが少ない | 設置に工夫が必要な場合も |
開口部が狭いタイプ | ○ | 鳥の採食行動が制限される | 一部の鳥は使い方に慣れが必要 |
スドー ファンネルシードフィーダーなどの漏斗型の餌入れは、鳥が餌を掘り返しても殻が下に落ちる構造で、ケージ内の飛び散りを減らす効果があります。また、深めの食器で縁に返しのあるものは、セキセイインコが餌をついばむ際の散らかりを抑えられます。
飼い主の声からは、外付けタイプの餌入れはケージ内の汚れを減らせる一方、設置場所や鳥の慣れ具合によっては使いにくいこともあるようです。鳥の個性や食べ方の癖に合わせて、試行錯誤しながら最適な餌入れを見つけるのが理想的です。
最も効果的なのは、複数の対策を組み合わせることです。例えば、飛び散りにくい構造の餌入れを使いながら、その周辺にだけ部分的なガードを設置するなど。セキセイインコは好奇心旺盛で新しい物に慣れるのに時間がかかる場合もあるため、餌入れを変える際は徐々に移行するのがおすすめです。
ケージ周りの汚れを最小限に抑えるカバーとガードの活用法
ケージカバーやガードは、餌や羽、ホコリなどの飛び散りを効果的に防ぎ、掃除の手間を大幅に軽減してくれます。
ネット・メッシュタイプは通気性を確保しながら大きな飛び散りを防止
透明プラスチック・アクリルタイプは細かい粉や羽までしっかりガード
部分的なカバーで汚れやすい場所だけを保護する方法も有効
素材によって耐久性や見た目、価格が異なる
カバータイプ | 飛び散り防止効果 | 通気性 | 視認性 | その他特徴 |
---|---|---|---|---|
ネット・メッシュ | ○ (大きめの物のみ) |
◎ | ○ | 軽量、安価 細かい餌は防げない |
透明アクリル | ◎ | △ | ◎ | 保温効果あり 完全防止、高価 |
布製(部分用) | ○ | ○ | × | 洗濯可能 デザイン豊富 |
クリアカバー | ◎ | ○(通気口付き) | ◎ | 様々なサイズに対応 |
ネット・メッシュタイプは通気性に優れる一方で、細かい餌の粉は防ぎきれないという声もあります。飼育環境や季節に合わせて、使い分けるのが理想的です。
カバーを選ぶ際は「飛び散り防止」と「鳥の快適さ」のバランスが重要です。通気性が悪すぎると鳥のストレスになったり、夏場は熱がこもりやすくなったりする懸念があります。
また、カバーがあることで掃除の頻度は減っても、カバー自体の定期的な清掃は必要になるため、取り外しや洗浄のしやすさも選択ポイントになります。


ケージ内のレイアウトで掃除を簡単にする工夫
ケージ内のアイテムの配置を工夫するだけで、掃除の手間を大幅に減らすことができます。止まり木、餌入れ、おもちゃなどの最適な配置と選択が、日々のお手入れを楽にし、セキセイインコの生活環境をより清潔に保つポイントです。
止まり木、餌入れ、水入れの戦略的配置
止まり木や餌入れ、水入れの配置は、ケージ内の衛生状態と掃除のしやすさに大きく影響します。
止まり木は餌入れや水入れの真上を避けて配置
高さを変えて複数の止まり木を設置してフンの分散を促進
餌入れと水入れは取り外しやすい位置に
ケージの活動が激しい場所の下には重要なアイテムを置かない
アイテム | 推奨配置 | 避けるべき配置 | 理由 |
---|---|---|---|
止まり木 | 高さや位置を変えて複数配置 | 餌入れ・水入れの真上 | フンによる餌や水の汚染を防ぎ、フンが分散して集中汚れを防止 |
餌入れ | アクセスしやすいケージ側面 | 止まり木の真下、ケージ底部 | フンの汚染を避け、日々の交換や清掃が楽 |
水入れ | アクセスしやすい高さ、活動エリアから離れた場所 | 遊び場の近く、止まり木の真下 | 水の汚染を最小限に抑え、清潔な水を維持 |
おもちゃ | 餌入れ・水入れから離れた場所 | 餌入れ・水入れの近く | 遊んでいる際に餌や水を汚さない |
レイアウトを考える際は、セキセイインコの行動パターンをよく観察することが大切です。例えば、お気に入りの止まり木や遊び場がある場合、その周辺は特に汚れやすくなります。そのような場所の下に重要なアイテムを置かないなど、鳥の習性に合わせたカスタマイズが効果的です。
また、季節や生活環境の変化に応じて柔軟にレイアウトを見直すことも、長期的な清掃効率を高めるポイントです。
掃除しやすいおもちゃとアクセサリーの選択
ケージ内のおもちゃやアクセサリーも、清掃の対象となります。メンテナンスしやすいアイテムを選ぶことで、掃除の手間を大幅に軽減できます。
非多孔質で洗浄・消毒が容易な素材を選ぶ
シンプルな構造で汚れが溜まりにくいデザイン
取り付け・取り外しが簡単なタイプを優先
布製アイテムは洗濯可能なものを選び、乾燥を徹底
素材 | 掃除のしやすさ | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
硬質プラスチック | ◎ | 水洗い可能 消毒しやすい、軽量 |
興味を失われやすいことも |
ステンレス | ◎ | 非常に耐久性が高い 洗浄・消毒が容易 |
重い、比較的高価 |
木製(処理済み) | △〜○ | 自然素材 噛む楽しみを提供 |
多孔質で細菌繁殖の可能性 完全な消毒が難しい |
布製(テントなど) | ○(洗濯可能なら) | 柔らかく居心地が良い | 頻繁な洗濯が必要 乾燥に時間がかかる |
テントやロープなど布製のおもちゃを使用する場合は、洗濯可能であることを確認し、カビやバクテリアの繁殖を防ぐために完全に乾燥させることが重要です。一部の専門家からは、繊維の誤飲リスクについての指摘もありますので、鳥の様子を見ながら使用を検討しましょう。
おもちゃ選びは「清掃性」と「鳥の興味」のバランスが重要です。掃除しやすさだけを重視すると、鳥にとって魅力的でないケージ環境になりかねません。
理想的なのは、掃除しやすい素材でありながら、セキセイインコの好奇心を満たすデザインのおもちゃです。また、おもちゃのローテーションを取り入れると、一部のおもちゃを清掃している間も、鳥の飽きを防ぎつつ衛生的な環境を維持できます。
長期的には少し高価でも、耐久性があり清掃が容易なアイテムに投資する方が、時間的にも経済的にもメリットがあるでしょう。
安全で衛生的な床材(ケージシート)の選び方
吸湿性の高い紙ベースの床材で素早くフンを吸収
交換が簡単なサイズと素材を選ぶ
ウッドチップは吸湿性がありつつ飛び散りにくい
安全性を考慮し、新聞紙ではインクの少ない部分を使用
床材の種類 | 掃除のしやすさ | 吸湿性 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
紙シート (新聞紙・コピー用紙) |
◎ | ○ | 交換が簡単、安価 使い捨て可能 |
飛び散りやすい インクの懸念(新聞紙) |
専用ペーパーシート | ◎ | ◎ | 吸湿性が高い サイズもぴったり |
やや価格が高い |
ウッドチップ | ○ | ◎ | 吸湿性、粉塵抑制 羽の飛び散り低減 |
交換時にこぼれやすい 一部は粉塵の懸念 |
砂・サンドペーパー | △ | × | 一部の鳥が好む | 誤食リスク、汚れやすい 不衛生になりやすい |
新聞紙(インクの少ない部分)、ペーパータオル、無地の梱包用紙、専用の紙製ケージシートなどの紙ベースの床材は、吸湿性があり交換も容易です。特にインクの懸念から、コピー用紙を使用する飼い主も多くいます。
専用のバードマットなどのウッドチップタイプは、羽やフンからの粉塵を減らし、吸湿性があるため人気があります。ウッドチップを使用することで羽の飛び散りが減ったという飼い主の声もあります。
砂やサンドペーパーは一般的に主要な床材としては推奨されません。鳥が過剰に砂を摂取する可能性があり、汚れやすく不衛生になりやすい傾向があります。
床材選びは「清掃の手間」「衛生面」「鳥の安全性」「コスト」など、複数の要素のバランスで決めるべきです。例えば、毎日交換可能な環境なら紙シートが手軽で経済的ですが、仕事などで頻繁な交換が難しい場合は、吸湿性の高いウッドチップの方が適しているかもしれません。
また、セキセイインコの習性や健康状態によっても最適な選択は変わります。例えば、粉塵に敏感な鳥や呼吸器系に問題がある場合は、粉塵が少ない床材を選ぶべきです。いずれにしても、定期的な交換と清掃を習慣化することが、床材の種類を問わず最も重要なポイントです。
よくある質問と回答
セキセイインコのケージ掃除に関して、飼い主の皆さんからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
ケージ掃除をしないと・・・?
ケージ掃除を怠ると、セキセイインコの健康に様々な悪影響を及ぼす可能性があります。
不衛生な環境による呼吸器疾患のリスク上昇
細菌感染症(そのう炎など)の発症の可能性
アスペルギルス症などの真菌感染症の危険性
寄生虫(ダニやシラミ)の繁殖と感染
問題 | 原因 | 症状・結果 | 予防策 |
---|---|---|---|
呼吸器感染症 | 蓄積したフンからのアンモニアガス、粉塵 | 呼吸困難、くしゃみ、鼻水 | 定期的な清掃、特にトレイの毎日の手入れ |
細菌感染症 | 汚染された餌や水、不衛生な環境 | 下痢、嘔吐、元気消失 | 食器の毎日の洗浄、清潔な餌と水 |
真菌感染症 | 湿った汚れた環境、カビの胞子 | 呼吸器症状、皮膚炎 | 適切な湿度管理と定期的な消毒 |
寄生虫感染 | 不衛生なケージ環境 | 皮膚炎、羽毛の異常、痒み | 定期的な大掃除と消毒 |
鳥は病気の兆候を隠す傾向があるため、環境の不衛生さと健康問題の因果関係が見えにくいことがあります。しかし、ケージの清掃は単なる見た目の問題ではなく、予防医療の重要な一環です。定期的な清掃習慣を確立することは、獣医療費の削減にもつながる賢明な投資と言えるでしょう。
特に、小鳥は体重に対する呼吸量が多いため、空気の質に敏感 です。アンモニアやカビの胞子など、人間には感じ取れないレベルの空気汚染でも、セキセイインコには深刻な影響を及ぼす可能性があることを認識しておきましょう。
セキセイインコのケージ掃除の頻度はどのくらいが適切?
毎日:餌と水の交換、トレイシートの取り替え
週1回:トレイとフンきり網の洗浄、ケージ全体の拭き掃除
月1回:ケージ全体の分解洗浄と消毒
季節や鳥の健康状態に応じて調整
ケージの部位 | 推奨清掃頻度 | 清掃レベル | 特記事項 |
---|---|---|---|
餌入れ 水入れ |
毎日 | 洗浄・すすぎ・乾燥 | 週1回程度は消毒も推奨 |
トレイシート | 毎日 | 交換 | 汚れが多い場合は1日に複数回も |
トレイ フンきり網 |
週1回 | こすり洗い・すすぎ | 汚れがひどい場合はより頻繁に |
ケージの格子・表面 | 週1回 | 拭き掃除 | 目立つ汚れはその都度 |
止まり木 おもちゃ |
週1〜2回 | 拭き掃除、必要に応じて洗浄 | 素材によって頻度調整 |
ケージ全体 | 月1回 | 分解・洗浄・消毒 | 夏場はより頻繁に (3週間に1回程度) |
掃除頻度は「理想」と「現実的な継続」のバランスが大切です。完璧な清掃スケジュールを立てても続かなければ意味がありません。自分のライフスタイルに合った、無理なく続けられる頻度を見つけることをおすすめします。
大切なのは、掃除の「質」と「一貫性」です。毎日短時間でも確実に行う習慣を身につければ、セキセイインコの健康を守りながら、飼い主の負担も最小限に抑えられます。
フンきり網の掃除が大変ですが、良い方法はある?
フンきり網は衛生的な利点がありますが、清掃が大変な部分でもあります。
浸け置きで固着したフンを柔らかくする
専用ヘラやスクレーパーを使用する
こまめな拭き取りで固着を防止する
硬めのブラシで網目の隙間まで洗浄
方法 | 手順 | 必要なもの | 効果と注意点 |
---|---|---|---|
浸け置き法 | 1. 温水に中性洗剤を溶かす 2. フンきり網を15〜30分浸す 3. フンが柔らかくなったらブラシでこする |
バケツ タッパー 中性洗剤 |
固着したフンが柔らかくなり除去しやすい。 網全体を浸せるサイズの容器が必要 |
専用ヘラ法 | 1. 小鳥用フン取りヘラを用意 2. 網の間にヘラを通し、フンを削り取る 3. 拭き取りで仕上げる |
小鳥用フン取りヘラ スクレイパー |
乾いた状態でも使用可能。 力加減に注意し、網を傷つけないように |
こまめ拭き取り法 | 1. 湿らせた布やペーパータオルを用意 2. 日々フンを拭き取る 3. 固まる前に除去 |
布 ペーパータオル スプレーボトル(水) |
予防的清掃で固着を防ぐ。 最も手間だが、定期清掃が楽になる |
高圧水流法 | 1. 浸け置き後に取り出す 2. シャワーヘッドや水道の強い水流を当てる 3. 残ったフンをブラシで除去 |
シャワーヘッド 水道 ブラシ |
効果的だが水が飛び散るため屋外や浴室での作業が適切 |
フンきり網の清掃は、「頻度」と「方法」を見直すことで大幅に楽になります。例えば、週1回の徹底洗浄に加え、2〜3日に一度の簡易拭き取りをルーティンに加えるだけでも、フンの固着が大幅に減少します。
また、清掃道具への投資も重要です。適切なヘラやブラシは、作業効率を何倍にも高めます。
最後に、フンきり網の必要性自体を再考するのも一案です。毎日トレイの清掃ができる環境なら、フンきり網なしの設計も選択肢に入り、掃除の手間が大幅に削減できます。鳥の健康状態や活動パターン、自分のライフスタイルに合わせて最適な選択をしましょう。
ケージの臭いを効果的に抑える方法はある?
定期的なフン除去が臭い対策の基本
吸湿性のある適切な敷材を使用
換気と空気清浄機の併用
対策 | 方法 | 効果 | 注意点 |
---|---|---|---|
フンの定期除去 | 毎日トレイシートを交換し、フンを除去 | 臭いの発生源を直接排除する根本的対策 | 毎日の習慣化が重要 |
吸湿性敷材の使用 | 紙製シートやバードマットなど吸湿性の高い素材を選ぶ | 湿気を吸収し、臭いの発生や拡散を抑制 | 頻繁な交換が必要、ウッドチップは粉塵に注意 |
換気の確保 | 定期的に窓を開け換気、空気清浄機の活用 | 臭いの蓄積を防ぎ、空気の質を向上 | 直接風が当たらないよう配慮 |
全表面の徹底洗浄 | ケージの格子、おもちゃ、止まり木など全ての表面を定期的に清掃 | 臭いの吸着を防ぎ、清潔な環境を維持 | 特に多孔質の木製アイテムは注意 |
臭いの問題は、「検知」と「対策」のタイミングが重要です。人間は同じ臭いに長時間さらされると感覚が鈍くなる「嗅覚順応」が起こるため、来客時に初めて臭いが強いことに気づくケースも少なくありません。定期的に別の部屋から戻って臭いをチェックする習慣や、家族に確認してもらうことも有効です。
また、空気清浄機を活用する場合は、消臭・脱臭機能があるタイプを選ぶと効果的です。臭いの問題は、飼い主のストレスになるだけでなく、近隣トラブルの原因にもなり得るため、早めの対策が望ましいでしょう。特に、集合住宅では入念な臭い対策を心がけると良いでしょう。
セキセイインコの掃除しやすいケージ選びと工夫で快適な飼育環境を作ろう【総括】
ステンレス製など掃除しやすい素材のケージを選ぶ
引き出し式トレイや大きなドアなど、掃除しやすい構造のケージを活用
フンきり網は利点と欠点を理解し、状況に応じて選択
飛び散らない餌入れやケージカバーで汚れを最小限に
ケージ内のレイアウトで掃除を簡単にする工夫を取り入れる
専用の掃除ツールでフン取りを効率化
臭い対策を徹底し快適な飼育環境を維持
季節や鳥の状態に応じて清掃頻度を調整
清掃を習慣化し、愛鳥の健康トラブルを未然に防ぐ
掃除しやすいケージ選びは、長期的な視点で「総所有コスト」を考えることが大切です。初期費用が高くても、ステンレス製など清掃が容易で耐久性のある素材を選べば、長い目で見ると経済的にもメリットがあります。
また、飛び散り防止対策は「予防的清掃」として非常に効果的です。汚れを最小限に抑えることで、掃除の頻度と手間を大幅に削減できます。アクリルケースなど、自分の環境に合った方法を試してみましょう。
愛鳥と長く健康的に過ごすためには、日々のケアが何より大切です。「完璧」を目指すよりも、「継続できる」清掃ルーティンを確立し、セキセイインコにとっても飼い主にとっても心地よい生活環境を作りましょう。