快適なケージレイアウトの基本原則「3つのゾーン」

セキセイインコがストレスなく過ごすためには、ケージ内を目的別に3つのゾーンに分けることが重要です。やみくもにおもちゃを詰め込むと、動線がなくなり動きにくくなってしまいます。
1. 食事ゾーン(下段~中段)
餌入れや水入れを設置するエリアです。基本的には手前側の、飼い主さんが交換しやすい位置に設置します。上段に止まり木やおもちゃを設置しないことで、フンが入るのを防ぎます。
2. 休息ゾーン(上段奥)
インコは本能的に「高い場所」を安全と感じて落ち着きます。ケージの最も高い位置、特に奥側は、インコが安心して眠るための「寝室」です。落ち着けるように、ここにはおもちゃをごちゃごちゃ置かないのが鉄則です。
3. 遊びゾーン(中段~天井付近)
ブランコや吊り下げおもちゃなどで遊ぶエリアです。左右の空間や天井の空間を有効活用し、インコが退屈しないように工夫します。ただし、飛び移るための「空間」を残しておくことを忘れずに。
レイアウト成功のカギ
- ケージ中央の空間は「飛行スペース」として空けておく
- 止まり木から止まり木へ「ジャンプ」または「羽ばたき」で移動できる距離感を保つ
- 詰め込みすぎはNG!翼を広げてもぶつからない余裕を持たせる
【実例】HOEI 35手のりを使った「鉄板」レイアウト

セキセイインコ飼育のスタンダードである「HOEI 35手のり」シリーズを使った、初心者でも失敗しない鉄板レイアウトをご紹介します。このケージはオプションパーツが豊富でレイアウトしやすいのが最大の魅力です。
基本の配置図:T字型止まり木レイアウト
最も動きやすく、無駄がないのが「T字型」の配置です。
冬のレイアウト:ヒーターはどこに設置する?
冬場はヒーターの設置スペースを確保する必要があります。HOEI 35手のりは広さに余裕があるため、ケージの側面(内側または外側)に設置するのが一般的です。
- 設置場所: メイン止まり木(寝床)の近くの側面。ただし、近すぎて火傷しないよう注意。
- コードの処理: コードをかじられないよう、ケージの外に出すか保護カバー付きのものを選ぶ。
- サーモスタット: 必ずケージの外の、ヒーターから離れた位置にセンサーを設置する。
冬の保温やヒーターの選び方については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
- インコの保温対策完全ガイド|初心者から本格派までヒーター・電球・アクリルケースの選び方
- セキセイインコの温度管理完全ガイド|適温は何度?年齢別・季節別の保温方法
- 【実測】インコ用アクリルケースの保温効果は何度?冬の電気代を半減させるヒーター設置術
老鳥・病鳥のためのバリアフリーレイアウト
7歳を超えたシニアインコや、闘病中のインコには、落下の危険がない「バリアフリー」なレイアウトが必要です。
- 止まり木を低くする: 万が一落ちても怪我をしないよう、床から5〜10cm程度の高さに設置。
- ステージ(平板)を活用: 握力が弱くなっても休めるよう、木製のステージを設置する。
- 床材を柔らかく: キッチンペーパーなどを厚めに敷き、足への衝撃を和らげる。
老鳥の介護やケージレイアウトについては、以下の記事も参考になります。
【必須】止まり木の配置テクニックとおすすめ商品

★★★
止まり木は、インコが一日の中で最も長い時間を過ごす場所です。付属の直線的な止まり木だけでなく、足の健康のために自然木や形状の異なる止まり木を取り入れるのがベストです。
階段状に配置して運動量アップ
ケージの手前と奥で高低差をつけ、階段のように上り下りできるように配置します。これだけで、ケージ内での移動距離が伸び、運動不足解消になります。
止まり木間の「距離」が重要
止まり木同士が近すぎると、ジャンプするだけで移動できてしまい、羽ばたく機会が減ってしまいます。
- 理想の距離: インコが「よいしょ」と少し羽を使って飛び移る程度の距離。
- NGな距離: 尾羽が反対側の止まり木や網にぶつかるほど近い距離。
止まり木選びでは、自然木を取り入れることで足裏の健康維持にも役立ちます。ただし、爪とぎタイプは趾瘤症(バンブルフット)のリスクがあるため注意が必要です。
- インコの止まり木選び完全ガイド|素材・太さ・本数から鳥種別おすすめまで徹底解説
- インコのバンブルフット(趾瘤症)対策|保護テープと止まり木で足裏の健康を守る方法
- 爪とぎ止まり木が危険な3つの理由|獣医師が警告する趾瘤症リスクと安全な止まり木への切り替え方法
おすすめの追加止まり木
HOEI 35手のりにジャストフィットする、おすすめの止まり木です。「T字止まり木」は小スペースで設置でき、休憩場所に最適です。
【遊び】インコが喜ぶおもちゃの配置と選び方

おもちゃはインコの知的好奇心を満たし、ストレスを発散させる重要アイテムです。しかし、置きすぎは禁物。「主役はインコ」であることを忘れず、動き回れるスペースを確保しましょう。
おもちゃは「ローテーション」が基本
一度にたくさんのおもちゃを入れると、ケージが狭くなるだけでなく、インコが飽きてしまいます。3〜4個のおもちゃを用意し、1週間ごとに交換する「ローテーション制」にすることで、常に新鮮な気持ちで遊んでもらえます。
HOEI 35手のりに最適なおすすめおもちゃ
場所を取りすぎず、セキセイインコが夢中になるサイズ感のおもちゃを選びましょう。かじって壊せるおもちゃや、音が鳴るおもちゃが人気です。
おもちゃ配置のコツ
- ケージの「壁際」や「隅」に吊るし、中央を空ける。
- 止まり木からギリギリ届く位置に設置し、背伸びやぶら下がり運動を促す。
- 鏡付きおもちゃは発情を促す場合があるため、発情期は取り外す。
おもちゃには発情を促したり、怖がって近づかなかったりするトラブルもあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。
【衛生】フンで汚さない配置の極意

どんなに楽しいレイアウトでも、すぐにフンまみれになってしまう配置は失敗です。掃除の手間を減らし、インコの健康を守るための配置ルールを守りましょう。
「直下」に物を置かない
インコは止まり木に止まってフンをします。つまり、止まり木の下は「危険地帯」です。
掃除のしやすさを重視したケージ選びも重要です。引き出し式フンキリ網があると、毎日の掃除が格段に楽になります。
やってはいけないNGレイアウト

良かれと思ってやった配置が、実はインコにとって危険な場合もあります。事故を防ぐために避けるべきレイアウトを確認しましょう。
- おもちゃのジャングル化: 動くスペースがなくなり、パニック時に羽をぶつけて怪我をします。
- 長すぎる紐やチェーン: 首や足に絡まる事故が多発しています。見守れない時は撤去しましょう。
- 床におもちゃを置く: フンで汚れやすく不衛生です。また、メスは床の隅を発情場所(巣)と勘違いすることがあります。
- 不安定な止まり木: ぐらつく止まり木は不安を与えます。しっかりと固定しましょう。
よくある質問|ケージレイアウト編

ケージのレイアウト変更のタイミングや、怖がりなインコへの対応など、よくある疑問にお答えします。
快適なレイアウトでセキセイインコとの生活をもっと楽しく【総括】

セキセイインコのケージレイアウトは、単におもちゃを飾ることではありません。「食事・休息・遊び」のゾーンを分け、インコが動きやすく、安全で清潔な環境を作ることが目的です。
基本となる「HOEI 35手のり」ケージに、自然木の止まり木やお気に入りのおもちゃを組み合わせることで、世界に一つだけの快適なマイルームが完成します。最初から完璧を目指す必要はありません。愛鳥の行動を観察しながら、「ここなら止まりやすいかな?」「こっちの方が汚れないかな?」と試行錯誤するのも、飼い主の楽しみの一つです。
ぜひ、今回の実例を参考に、あなたの愛鳥が毎日ワクワクできるような素敵なレイアウトを作ってあげてくださいね。

