ハリソンハイポテンシーとは?高栄養ペレットの基本情報

ハリソンハイポテンシーは、幼鳥期・換羽期・病後回復期など、通常より多くのエネルギーと栄養を必要とする時期のためだけに作られた特別なペレットです。USDA(米国農務省)認証のオーガニック原料を100%使用し、農薬や化学肥料、保存料のリスクから愛鳥を守ります。
ハイポテンシーの3つの特徴
通常のペレット(維持食)とは異なり、回復と成長を強力にバックアップする設計になっています。
- 100%オーガニック素材使用(USDA認証取得)
- 高タンパク質・高脂肪設計で効率的にエネルギーをチャージ
- 鳥専門の獣医師が開発した「治療・療養」レベルの信頼性
特に、添加物に敏感な体質の鳥や、原因不明の体調不良が続く鳥にとって、完全オーガニックであることは大きな安心材料です。
高栄養価の成分構成
「ハイポテンシー(High Potency)」の名前の通り、栄養価が非常に高く設定されています。
この高栄養設計により、食べる量が落ちてしまった病鳥や、体がどんどん大きくなる幼鳥の成長を力強く支えます。
こんな時期・状況におすすめ
以下のような「エネルギーが必要な時期」には、迷わずハイポテンシーを選んでください。
- 幼鳥期(一人餌移行~生後6~9ヶ月)
- 換羽期(羽の生え変わりでイライラ・ダルそうな時)
- 病中・病後の回復期(獣医師の指示がある場合)
- 体重が増えない・痩せ気味の子
- シードからペレットへの切り替え初期(味が濃厚で食べやすいため)
逆に言えば、健康で体重も安定している成鳥に与え続けると肥満や内臓負担のリスクがあります。あくまで「特別な時期のサポート食」として活用するのがポイントです。
アダルトライフタイムとの違いを徹底比較

ハリソンには「ハイポテンシー(高栄養)」と「アダルトライフタイム(常用食)」の2大シリーズがあります。「どっちを買えばいいの?」と迷わないよう、違いを明確にしておきましょう。
2つのペレットの比較表
一番の違いは「脂肪分」です。ハイポテンシーは約2倍の脂肪分が含まれており、これが病鳥や幼鳥には「命をつなぐエネルギー」になりますが、運動不足の成鳥には「肥満の原因」になり得ます。
どちらを選べばいい?簡単チェック
今の愛鳥の状態に合わせて選びましょう。
- 幼鳥(1歳未満) → ハイポテンシー
- 換羽でツクツクがいっぱい → ハイポテンシー
- 病気療養中・痩せている → ハイポテンシー
- 初めてハリソンを食べる(ペレット切り替え時など) → ハイポテンシー(味が濃厚で食いつきが良い)
- 健康で体重も標準の成鳥 → アダルトライフタイム
【購入ガイド】ハイポテンシーの粒サイズと選び方

via:アダルトライフタイム ファイン
ハリソンは粒サイズ選びを間違えると、鳥が全く食べてくれないことがあります。愛鳥の体の大きさと、好みの食べ方に合わせて慎重に選びましょう。
スーパーファイン(極小粒)
対象:セキセイインコ、文鳥、マメルリハ、サザナミインコなど
極小粒(2~3mm)で、最も人気のあるサイズです。小型インコなら、まずはこれを選べば間違いありません。ポリポリと軽い食感で食べやすいのが特徴です。

ファイン(小粒)
対象:オカメインコ、コザクラインコ、ウロコインコなど
3~5mm程度の小粒状です。「少し噛み応えがある方が好き」という中型インコに向いています。セキセイインコでも、バリバリ噛むのが好きな子はファインを好むことがあります。

マッシュ(粉末)
対象:全鳥種(さし餌、病鳥、ペレット嫌いな子)
サラサラの粉末タイプです。お湯で溶いて「流動食」にしたり、いつものシードに振りかけて「味を覚えさせる」のに最適です。ペレットへの切り替えがうまくいかない時の救世主としても活躍します。また、ペレット団子やバードブレッドに活用する飼い主さんも増えています。
※お湯で溶く際は、栄養素(特にビタミン類)を守るため40℃〜50℃程度のぬるま湯を使用し、与える時は40℃前後の人肌に調整してください。熱湯はNGです。

いつ・誰に・どのように使うか【ライフステージ別ガイド】

ハイポテンシーの効果を最大化するために、ライフステージごとの正しい与え方を押さえておきましょう。
幼鳥期の栄養管理(生後6~9ヶ月まで)
体が作られる一番大切な時期です。この時期の栄養不足は、将来の虚弱体質につながりかねません。一人餌の練習開始から生後半年過ぎまでは、迷わずハイポテンシーを与えてください。
「三つ子の魂百まで」と言うように、幼い頃にオーガニックで栄養満点のペレットに慣れておくと、その後の食生活が非常に楽になります。
換羽期(羽の生え変わり)
換羽は鳥にとって、ものすごいエネルギーを消費する「大仕事」です。新しい羽を作る材料となるタンパク質が不足すると、換羽が長引いたり、羽の色艶が悪くなったりします。オカメインコの雛換羽は特にツクツクが多く、イライラしがちな時期です。
- 羽が抜け始めたらハイポテンシーに切り替える(または混ぜる)
- 新しい羽が生え揃い、ツクツクがなくなったら元に戻す
普段アダルトライフタイムを食べている子でも、換羽期だけはハイポテンシーを「サプリメント」のような感覚で活用するのが賢い使い方です。
病中・病後の回復サポート

病気で体重が落ちてしまった時、少ない食事量で効率よくカロリーを摂取できるハイポテンシーは命綱になります。特に粉末の「マッシュ」は消化吸収が良く、強制給餌や流動食としても非常に優秀です。
※病気の種類によっては(肝臓疾患など)高脂肪食が適さない場合もあるため、必ず獣医師の指示に従ってください。
よくある質問|ハイポテンシーの疑問解決
ハイポテンシーを与える際に、飼い主さんが不安に感じるポイントをまとめました。
Q1. 健康な成鳥にずっと与えても大丈夫ですか?
A1. 基本的には推奨されません。
ハイポテンシーは高カロリーなため、運動量の少ないカゴ飼いの成鳥が常食すると肥満になるリスクが高いです。ただし、大型のインコ(コンゴウインコなど)や、どうしても体重が増えない体質のセキセイインコの場合は、獣医師の判断で常食とすることもあります。
ポイント
- 特別な事情がない限り、成鳥はアダルトライフタイムへ移行しましょう。
- 体重測定を定期的に行い、太りすぎていないかチェックしてください。
Q2. アダルトライフタイムと混ぜて与えてもいいですか?
A2. はい、問題ありません。
特に換羽期や冬の寒い時期などは、「普段のアダルトライフタイムにハイポテンシーを3割混ぜる」といった調整を行う飼い主さんも多いです。また、切り替えの途中期間も混ぜて与えることになります。
ポイント
- 愛鳥のコンディションに合わせて比率を調整できるのがメリットです。
- 美味しいハイポテンシーだけ選んで食べていないか確認しましょう。
Q3. 冷蔵庫で保存した方がいいですか?
A3. 開封後は「冷蔵」または「冷凍」保存が必須です。
ハリソンは保存料不使用のため、非常に酸化しやすいデリケートなフードです。常温保存は避け、以下の方法で鮮度を保ちましょう。
鮮度を守る保存テクニック
- 基本は冷蔵庫へ:袋の空気をしっかり抜いてチャックを閉め、冷蔵庫で保管します(野菜室がおすすめ)。
- 長期保存なら冷凍庫:すぐに使い切れない分は、1週間分ずつ小分けにして「真空パック」などで密封し、冷凍保存すると劣化を防げます。
- 結露に注意:冷蔵・冷凍庫から出した直後は、常温に戻してから開封してください。冷たいまま開けると結露でカビの原因になります。
特別な時期には「ハイポテンシー」という最良の選択を【総括】

ハリソンハイポテンシーは、愛鳥の体が「助け」を求めている時にこそ真価を発揮するペレットです。
幼鳥の急速な成長、換羽期の大変なエネルギー消費、そして病後の体力回復。こうした重要な局面で、100%オーガニックかつ高栄養なハイポテンシーを与えることは、愛鳥の未来の健康への確実な投資となります。
「今は特別な時期だから」と割り切ってハイポテンシーを活用し、体が整ったらアダルトライフタイムへ。このメリハリのある栄養管理こそが、愛鳥と長く幸せに暮らすための秘訣です。愛鳥の「今」に必要な栄養を、自信を持って選んであげてください。























